ノックを受けるロッテ育成2位・松石信八[撮影=岩下雄太]

 ロッテの新人合同自主トレが16日、ロッテ浦和球場で行われた。

 キャッチボールではドラフト3位・木村優人(霞ヶ浦高)が常に同4位・早坂響(幕張総合高)の胸付近にコントロールされたボールを投げ、育成5位・富山紘之進(会津北嶺高)も距離が伸びても低くてライナー性の強い球を放っていた。

 肩の強さが武器の富山は昨年12月7日に行われた新入団選手発表会で「肩を強くする部分にあたっては遠投をよくしたり、遠い距離でもどれだけ速いボールで、低いライナーで投げたりしていた。そういうところで肩が強くなっていきました」と明かしている。

 15日にブルペン入りし富山を相手に20球を投げた同2位の大谷輝龍(富山)は、この日も「肩が開きやすいので、肩の開きを抑えるために、最近始めたんですけど、最初の方はずっとやっています」と、お腹の位置にグローブを固定した状態での独特なキャッチボールを序盤に入れていた。

 ショート付近で1箇所ノック(一塁スローイング有り)を行い、投手は途中からサードベース付近でノックを受けていた(この時はスローイングなし)。同5位の寺地隆成(明徳義塾高)は新人合同自主トレ初日と2日目はノックの時もキャッチャーミットで受けていたが、この日はオレンジ色のグローブでノックを受けた。

 室内に移動して投手と野手ともにラダーを使ったトレーニングなどを行い、野手は打撃練習。同1位・上田希由翔(明治大)は黒のバットと白木のバットの2種類を使い分けて打ち、午前中の練習が終わった後も、マシンを相手に打撃練習する姿があった。

 育成4位・藤田和樹(延岡学園高)はティー打撃の時は白黒バットで打っていたが、マシンでの打撃練習の時は白木のバットで打ち、捉えた当たりが多かった。

◆ 育成2位・松石「全然目立てていないですね」

 育成2位・松石信八(藤蔭高)は昨年12月7日に行われた新入団選手発表会の取材で、「自主トレで目立ちたいので、今は自主トレで動ける体づくりをやっています」と力強く意気込んでいたが、新人合同自主トレがスタートしてからのここまでについて「全然目立てていないですね」とポツリ。

 それでも、2日目に行われた1500m走は「きつかったです。最後バテちゃったのでまだまだ体力がないかなと思います」と話しながらも、大谷、木村、武内涼太、松石、藤田と同じ組で走り、スタートから勢いよく走りそのままトップでゴールした。

 「スピードがあったら目立つじゃないですか、例えば全員で50m走をして抜けていたりとか、スピードにこだわってやっていきたいなと思います」。高校時代は50m走最速5秒9を記録し、「守備と走塁は小坂誠コーチのようなスピードのある選手になりたい」と目標に掲げる。スピードを武器にアピールしていく。

取材・文=岩下雄太