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2024年シーズンに向け、各球団が戦力補強を続けているプロ野球。上位進出には新入団選手の台頭が必要不可欠であり、2023年ドラフト会議で指名されたルーキーたちにも大きな期待がかかっている。一方で、新戦力の加入で厳しい立場となった選手も存在する。ここでは、正念場を迎えているドラフト1位入団の野手を取り上げる。
高橋周平
投打:右投左打
身長/体重:180cm/90kg
生年月日:1994年1月18日
経歴:東海大甲府高
ドラフト:2011年ドラフト1位
近年は低迷したシーズンが続いている高橋周平は、是が非でも結果が求められる選手と言えるだろう。
東海大甲府高校では入学直後から4番に座り、アーチを量産していた高橋周。3年時は高校日本代表にも選出された。
高校通算71本塁打という輝かしい実績もあり、3球団(中日・ヤクルト・オリックスによる抽選の末、中日ドラゴンズが交渉権を獲得。甲子園に出場できなかった選手に3球団が競合するのは、史上初の出来事だった。
ルーキーイヤーから一軍で出場機会を得ると、プロ初ホームランが京セラドーム大阪の逆方向弾という衝撃デビュー。未来の4番候補として大きな期待が寄せられた。ところが、その後は一軍と二軍を行き来する苦しいシーズンが續いた。
高卒7年目の2018年に三塁のレギュラーを掴むと、翌2019年にはベストナインとゴールデングラブ賞を同時受賞。さらに2020年は打率.305をマークするなど、チームを代表する巧打者となった。
不動の正三塁手として活躍を続けると思われたが、2021年に数字を落とすと、その後は大きく低迷。2023年は86試合出場で打率.215に終わるなど、かつての3割打者も安泰とは言えない状況に追い込まれている。
佐藤直樹
投打:右投右打
身長/体重:177cm/88kg
生年月日:1998年9月3日
経歴:報徳学園高 - JR西日本
ドラフト:2019年ドラフト1位
一軍では結果を残せず、育成からの再スタートを切ることとなった佐藤直樹。2024年は相当な覚悟が求められそうだ。
報徳学園高校では甲子園出場が叶わず、卒業後はJR西日本に入社。社会人3年目に補強選手として都市対抗野球に出場すると、14打数6安打3打点の好成績を残し、大会優秀選手に選出された。
将来のリードオフマン候補としても高く評価され、福岡ソフトバンクホークスがドラフト1位指名。最高の形でプロ入りを掴み取った。
ルーキーイヤーはファームで20盗塁を記録し、ウエスタン・リーグの盗塁王を受賞。翌年に一軍デビューを飾ると、2022年はプロ初安打、さらには初本塁打も記録した。
2023年は主に代走・守備固めとして41試合に出場したが、打率.167と打撃面では成長を見せられず。オフには球団から戦力外通告を受け、育成再契約となった。まずは二軍で圧倒的な成績を残し、早期の支配下復帰を果たしたい。
中村奨成
投打:右投右打
身長/体重:181cm/81kg
生年月日:1999年6月6日
経歴:広陵高
ドラフト:2017年ドラフト1位
並々ならぬ決意で飛躍を誓うのが、高卒7年目を迎える広島東洋カープの中村奨成だ。
広陵高校では3年夏の甲子園で大会個人最多本塁打、打点記録を更新したうえ、史上初となる1大会で5度の猛打賞を記録。一躍甲子園のスターとなった。
ドラフト会議では中日ドラゴンズとの競合の末、地元の広島入団が決定。未来の正捕手として、大きな期待を背負った。
入団後はファームで体力づくりに注力し、2020年に念願の一軍初出場。外野に挑戦した2021年は一軍でも出場機会を掴み、39試合出場ながら打率.283、2本塁打と飛躍の兆しを見せた。
しかし、その後の一軍定着には至らず。私生活の問題も発覚し、2023年オフには背番号「22」から「96」へ変更となった。置かれた立場は厳しいため、2024年は勝負のシーズンとなるだろう。
オコエ瑠偉
投打:右投右打
身長/体重:185cm/90kg
生年月日:1997年7月21日
経歴:関東第一高
ドラフト:2015年ドラフト1位
2022年オフに現役ドラフトで読売ジャイアンツに移籍したオコエ瑠偉。中堅に差し掛かる存在だからこそ、飛躍が必須と言える選手である。
オコエは関東第一高校で通算37本塁打を記録。3年夏の甲子園で走攻守に躍動を見せたこともあり、東北楽天ゴールデンイーグルスからドラフト1位指名。プロの世界に足を踏み入れた。
高卒2年目の2017年は開幕に出遅れたものの、シーズン終盤はスタメンに定着。41試合で打率.300を残すなどポテンシャルの高さを示していた。
しかし、以降は成績が上がらずレギュラー定着までには至らず、2022年はけがの影響もありわずか6試合の出場にとどまり、同年オフに行われた第1回現役ドラフトで巨人に移籍した。
新天地で迎えた2023年、開幕スタメンを掴むなど所版は奮起を見せたが、年間を通した活躍は見せられず。2024年は阿部慎之助新監督のもと、大ブレイクのシーズンとしたい。
後藤駿太
投打:右投左打
身長/体重:180cm/85kg
生年月日:1993年3月5日
経歴:前橋商
ドラフト:2010年ドラフト1位
守備での貢献度は申し分ない後藤駿太も、巻き返しを図りたい1人である。
前橋商業高校時代には「群馬のイチロー」と称され、走攻守三拍子揃った好打者として活躍。迎えたドラフト会議では、外れ外れ外れ1位でオリックス・バファローズに入団した。
高卒1年目から開幕スタメンに名を連ねるなどその実力を示すと、バッティングが課題となっていたが、2014年は規定打席未満ながら127試合出場で打率.280、5本塁打と一定の数字を残した。
しかし、その後も打撃面で苦しむシーズンが続き、2022年シーズン途中に中日ドラゴンズにトレード移籍した。
2024年シーズンは、走攻守に渡る猛アピールは不可欠。まずはスタメンの機会を増やし、低迷するチームの起爆剤となりたい。
平沢大河
投打:右投左打
身長/体重:176cm/80kg
生年月日:1997年12月24日
経歴:仙台育英高
ドラフト:2015年ドラフト1位
一時はブレイクの兆しを見せていた千葉ロッテマリーンズの平沢大河。今後の野球人生を考えると、2024年はキャリアハイの成績が必須と言えるだろう。
仙台育英高校時代は超高校級ショートとして名を馳せ、3年夏の甲子園で躍動。惜しくも準優勝となったが、同大会で3本塁打を放つなど、抜群の存在感を放った。
ドラフト会議では、地元球団の東北楽天ゴールデンイーグルスとロッテが1位指名。競合の末にロッテへの入団が決まった。
将来の主軸打者として期待され、高卒1年目から一軍でも出場機会を得た。一方で、プロ初ヒットまでに24打席を要するなど、プロの壁にも苦しんだ。
外野に挑戦した2018年には、112試合に出場。打率.213(規定未満)ながら5本塁打を放つなど、飛躍の足掛かりを掴んだかに見えたが、2020年からは2年連続一軍出場なしに終わった。
2023年はシーズン序盤こそヒットを重ねたが、年間を通しての活躍はできず。57試合出場で打率.170と低迷した。まさに正念場を迎えているだけに、2024年は大きく成長した姿を見せたい。
【了】