プロ野球 最新情報(最新ニュース)
2024年シーズンに向け、各球団が戦力補強を続けているプロ野球。上位進出には新入団選手の台頭が必要不可欠であり、2023年ドラフト会議で指名されたルーキーたちにも大きな期待がかかっている。一方で、新戦力の加入で厳しい立場となった選手も存在する。ここでは、正念場を迎えているドラフト1位入団の投手を取り上げる。
吉田輝星
投打:右投右打
身長/体重:175cm/83kg
生年月日:2001年1月12日
経歴:金足農
ドラフト:2018年ドラフト1位
2023年オフに電撃トレードでオリックス・バファローズに移籍となったのが、高卒6年目を迎える吉田輝星だ。
高校3年夏の甲子園大会では、エースナンバーを背負って躍動。準優勝を成し遂げ、「金農旋風」を巻き起こした。
そして、将来のエースとして期待した北海道日本ハムファイターズからドラフト1位指名を受ける。
高卒1年目でプロ初登板初先発すると、5回1失点の好投で初勝利を挙げるなど、最高のスタートを切った。しかし、その後は打ち込まれ、最終的に4先発で1勝3敗、防御率12.27とプロの壁に阻まれる結果となった。
翌年以降はファームでも苦しみ、思うような結果を残せないシーズンが続いた。2022年は中継ぎに転向して51試合に登板。リリーフとしての数字は防御率3.31と、好成績を残した。
しかし、2023年はわずか3試合の一軍登板にとどまると、オフに黒木優太とのトレードでオリックスへ移籍となった。強力な投手陣を誇るオリックスで存在感を放つことが出来るか、注目が集まる。
佐々木千隼
投打:右投右打
身長/体重:181cm/83kg
生年月日:1994年6月8日
経歴:日野高 - 桜美林大
ドラフト:2016年ドラフト1位
現役ドラフトで横浜DeNAベイスターズへ移籍となった佐々木千隼。ここ数年は不本意な数字となっているだけに、2024年は心機一転のシーズンに挑む。
日野高校ではエース兼主砲として、投打で高い能力を発揮。桜美林大学では投手に専念すると、リーグ戦で53イニング連続無失点を記録するなど、圧倒的な投球を披露した。
ドラフト会議では、外れ1位で5球団が競合。抽選の結果、千葉ロッテマリーンズへの入団が決まった。
ルーキーイヤーから主に先発として15試合(85回1/3)を投げ、4勝7敗、防御率4.22とまずまずの成績を残したが、翌年以降は不振やけがの影響もあり、結果を残せないシーズンが続いた。
それでも、2021年はロングリリーフとして開幕から一軍の戦力となると、後半には勝ちパターンの一角として躍動。同年は54試合登板で8勝1敗26ホールド、防御率1.26の好成績を残した。
しかし、翌年以降は再び苦しみ、2023年も2試合の登板にとどまると、現役ドラフトでDeNAへの移籍が決まった。もう一度輝きを取り戻すことが出来るか、2024年は勝負のシーズンになるだろう。
馬場皐輔
投打:右投右打
身長/体重:180cm/97kg
生年月日:1995年5月18日
経歴:仙台育英高 - 仙台大
ドラフト:2017年ドラフト1位
現役ドラフトで阪神タイガースから読売ジャイアンツへ移籍となった馬場皐輔。新天地ではさらなる躍動が期待されている。
仙台育英高校から仙台大学に進んだ馬場。最速155キロの速球と多彩な変化球を織り交ぜ、大学最終年のリーグ戦優勝に大きな貢献を見せると、ドラフト1位で阪神へ入団。
入団後数年間はファームでの生活が続いたが、プロ3年目の2020年にリリーフで一軍へ定着。同年は32試合に登板し、防御率2.08を記録した。
翌2021年も年間を通じてブルペン陣の一角として活躍。キャリアハイとなる44試合に登板し、3勝10ホールド、防御率3.80の成績を残した。
2023年は19試合登板で防御率2.45の数字となったが、現役ドラフトで巨人への移籍が決定。ドラ1戦士の放出は大きな話題を呼んだ。
平内龍太
投打:右投右打
身長/体重:185cm/99kg
生年月日:1998年8月1日
経歴:神戸国際大付高 - 亜細亜大
ドラフト:2020年ドラフト1位
2年連続Bクラスに終わった読売ジャイアンツ。投手陣で大きな期待をかけられている1人が、ドラフト1位入団の平内龍太だ。
神戸国際大学附属高校から亜細亜大学に進学した平内。しかし、故障で満足にプレーできない期間が続いていた。
それでも大学最終年に急成長を遂げ、自己最速の156キロを計測。2020年ドラフト会議で巨人から1位指名を受け、プロの世界に足を踏み入れた。
ルーキーイヤーは3試合登板で防御率14.40とプロの壁に苦しんだが、2022年はブルペン陣の一角を担い、53試合に登板。4勝4敗13ホールド、防御率4.32の成績を残した。
飛躍のシーズンとなった一方で、同年オフに右肘のクリーニング手術を敢行。この影響を受けて育成契約となった。
それでも2024年5月に支配下契約に返り咲き、11試合に登板した平内。2024年はフルシーズンでの活躍が期待されている。
黒原拓未
投打:左投左打
身長/体重:173cm/73kg
生年月日:1999年11月29日
経歴:智弁和歌山高 - 関西学院大
ドラフト:2021年ドラフト1位
ファームでは申し分ない成績を残した黒原拓未。2024年こそ一軍のマウンドで躍動したいところだ。
智弁和歌山高校では3年夏に甲子園のマウンドに上がると、卒業後は関西学院大学に進学。4年春に最優秀選手を含むタイトル3冠を獲得し、ドラフト1位で広島東洋カープに入団した。
2022年は開幕一軍を掴むと、プロ初登板で無失点デビューを飾ったが、その後はプロの壁に苦しみ、12試合登板で防御率6.52という結果に終わった。
飛躍が期待された2023年は、一軍で3試合に先発するも勝ち星を挙げられず。最終的に5試合の登板にとどまり、防御率10.66と低迷した。
一方で、二軍では主に先発として6勝1敗、防御率2.58の好成績を残している。一軍マウンドでも同様のパフォーマンスが発揮できれば、広島投手陣の大きな戦力となるだろう。
根尾昂
投打:右投左打
身長/体重:177cm/84kg
生年月日:2000年4月19日
経歴:大阪桐蔭高
ドラフト:2018年ドラフト1位
甲子園を沸かせた根尾昂も、2024年シーズンは一軍での飛躍が求められてくる。
大阪桐蔭高校時代は投打二刀流をこなし、チームを甲子園春夏連覇に導く存在となった根尾。ドラフトでは4球団が1位指名し、抽選の末に中日ドラゴンズへ入団した。
プロではショート一本での挑戦を明言すると、ルーキーイヤーから一軍デビュー。翌年にはプロ初安打を記録した。
しかし、その後は一軍で結果を残せないシーズンが続き、2022年シーズン途中に投手転向が決定。中継ぎとして25試合に登板し、防御率3.41をマークするなどポテンシャルの高さを見せた。
先発に挑戦した2023年は、長らく二軍調整が続いていたが、9月に一軍登板を果たすと、2先発で防御率0.71と好投。この投球を2024年に繋げ、先発ローテーションの一角に食い込みたい。
【了】