人生100年時代を迎えた現代では、昔と比べると人生の選択肢が広がってきました。結婚する・しない、子どもを持つ・持たない、どこで暮らすか、いつまで働くか、何を生きがいにするかなど、私たち一人ひとりにさまざまな可能性があり、選択肢があります。前提としてどんな生き方も尊重されてよく、すべての人に健康で幸せな生活をおくる権利があります。
一方で、将来子どもを持つという点に目を向けると、妊娠・出産には年齢的なタイムリミットがあり、先延ばしできないという現実も。また出産前からの生活習慣や病気が、妊娠・出産・赤ちゃんの健康に影響することも知っておきたいこと。
そこで今回は、近年注目されている妊娠前の健康管理「プレコンセプションケア」について紹介しながら、妊娠に備えて持っておきたい知識や妊娠しやすいからだづくりのポイントを解説。今すぐに妊娠を考えていなくても、心とからだをしっかりとメンテナンスしておくことは大切なこと。未来の可能性を広げ、自分らしい人生を選択していくためにはどんなケアが必要なのか。プレコンセプションケアの啓発に取り組む、国立成育医療研究センターの荒田尚子先生と三戸麻子先生に伺いました。