Googleスプレッドシートで特定のデータを素早く探し出したいときには、検索機能が便利です。本記事では、Googleスプレッドシートの検索・置換の使い方や、「QUERY関数」を使ったデータの抽出方法について紹介します。

スプレッドシートで検索・置換する方法

スプレッドシートにおける検索・置換機能の使い方を詳しく解説していきます。

検索の使い方

まず上部のメニューから編集をクリックしてプルダウンメニューを開き、そこから「検索と置換」を選んでクリックします。

  • 検索の使い方

すると「検索と置換」という名前の入力フォームが開くので、その中にある検索欄に検索したい文字列を入力しましょう。入力後、検索ボタンを押すと検索した文字列が含まれるセルが選択されます。

該当するセルが複数ある場合は、検索ボタンまたは「Enter」キーを押す度に順に選択されていきます。

  • 検索の使い方

単純に文字列を検索するならこれで十分でしょう。しかし、検索フォームのオプションを使うと、より高度な検索も行えます。

  • 検索の使い方

検索のオプションで指定できるのは次の条件です。

  • 検索範囲
  • 大文字と小文字の区別
  • 完全に一致するセルを検索
  • 正規表現を使用した検索
  • 数式内も検索
  • リンク内も検索する

このうち、使いこなすために覚えておきたい「検索範囲」について解説しましょう。

検索範囲では、以下の範囲が指定できます。

  • すべてのシート
  • このシート
  • 特定の範囲

検索範囲が決まっている場合は、範囲を指定すると余計な部分にヒットせず、よりスムーズに検索結果に辿り着きます。「特定の範囲」はセルの範囲を手動で入力することも、マウスでドラッグして指定することも可能です。

置換の使い方

スプレッドシートで文字列の置換を行うには、まず検索と同じようにメニューから「編集」を選び、プルダウンメニューが開いたら「検索と置換」をクリックします。

続いて、検索欄に置き換え対象の文字列、置換後の文字列欄に置き換えたい文字列を入力しましょう。

  • 置換の使い方

置換には、一つずつ確認しながら置換する方法と一括で置換する方法があります。

一つずつ確認しながら置換する場合は、最初に検索ボタンを押し、選択されたセルに問題なければ置換ボタンを押しましょう。置換が完了すると自動で次の置換候補のセルに移動します。置換したくない場合は、再度検索ボタンを押してください。スキップして次の置換候補のセルに移動することができます。

  • 置換の使い方

一括で置換する場合は、「すべて置換」のボタンをクリックしましょう。これにより、すべての該当する文字列が置換されます。

  • 置換の使い方

「正規表現を使用した検索」では、より高度な検索・置換が可能です。

検索と置換のショートカット

ここまでで説明してきた検索と置換の入力フォームは、「Ctrl + H」(Macでは「⌘ + shift + H」)のショートカットでも開けます。

また、「Ctrl + F」(Macでは「⌘ + F」)のショートカットで簡易的な検索機能も利用可能です。このショートカットを押すと、ウィンドウ右上部に小さな検索フォームが開きます。

  • 検索と置換のショートカット

この部分に文字列を入力すれば、現在表示中のシートの中を検索することが可能です。「Enter」キーを押すと次の検索結果へ移動できます。ちょっとした検索であればこちらを使うほうが便利でしょう。

QUERY関数を使ってデータを抽出する方法

  • QUERY関数を使ってデータを抽出する方法

データを検索して抽出したい場合には、QUERY関数が利用できます。QUERY関数の基本的な構文は以下の通りです。

=QUERY(データ,クエリ, [見出し] )

「データ」は検索したいセルの範囲、「クエリ」は検索する条件を指定します。

たとえば以下のような検索が可能です。

  • "where F = '電化製品'" : F列が電化製品である行を抽出
  • "where F = '家具' and E > 30" : F列が家具かつE列が30より大きい行を抽出
  • "where F = '家具' and E > 20 order by E" : F列が家具かつE列が20より大きい行をE列で昇順に並べ替え

「見出し」は、指定した範囲の先頭がデータではなく見出しだった場合に、何行を見出しと解釈するか指定できます。指定しない場合は自動で判断されるため省略してもかまいません。

以下は、B4:F104の範囲内からF列が「電化製品」である行を取り出したい場合の数式です。

= QUERY( B4:F104, "where F='電化製品'" )

下記のように、セルを参照して指定することも可能です。

= QUERY( B4:F104, "where F='"&H3&"'" )

上記の実行結果は以下の通り。抽出結果は関数を記載したセルを起点として表示され、1行目の見出しは自動で出力されています。

  • QUERY関数を使ってデータを抽出する方法

スプレッドシートの検索機能で業務効率化を目指そう

Googleスプレッドシートの検索機能について紹介してきました。

検索と置換は、スプレッドシートでよく使う便利な機能です。覚えておくと、業務の効率化が見込めます。特に大量のデータを扱う場合は重宝するでしょう。

ぜひ本記事で紹介した内容を参考に、スプレッドシートでの検索と置換をマスターしてください。