標準化団体のVESA(Video Electronics Standards Association)は1月8日(現地時間)、同団体が標準化する映像の入出力規格DisplayPortの最新バージョン「DisplayPort 2.1a」を発表した。より長く配線できるようになり、車載向けにも最適化されている。

  • 「DisplayPort 2.1a」発表! 画像はサンワサプライのDisplayPortケーブル

HDMIと双璧をなす映像入出力規格「DisplayPort」において、マイナーアップデートが行われたという内容。DP40超高ビットレートケーブル(UHBR)仕様が新しくDP54仕様にリプレースされ、最大UHBR13.5リンクレート(54Gbps)をサポートするようになる。要するに、これまでDP80ケーブルでしか対応していなかったUHBR13.5 GPU~ディスプレイ接続用のパッシブ・ケーブルの長さが実質的に2倍になる。

また、車載用途におけるDisplayPort採用が増えているとして機能を強化。最新の車載インフォテインメントシステムは多くのディスプレイが使用されており、信頼性の向上が急務となっていた。特に、GPUから送信されたデータがディスプレイで受信され、ノイズの混入やエラーが起きていないかを確認する方法がない点が問題だった。

そこで、Automotive Extension仕様のプロトコルでこのニーズに対応。DisplayPort 2.1aとeDP 1.5aに追加するというもので、データパスとメタデータに機能安全プロファイルを統合。巡回冗長検査 (CRC) 多項式数学的署名を搭載し、フレームのドロップや繰り返しを抑止できるようになるという。

そのほか、DisplayPort Auxチャネルの暗号化や整合性チェック機能を内蔵し、ハッカーが車両内のディスプレイを改ざんする危険性に対処するとしている。