“宝の山”…ソフトバンク、プロテクトリスト当落線上の注目選手6人。山川穂…

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 今オフ、埼玉西武ライオンズからフリーエージェント(FA)権を行使した山川穂高が、福岡ソフトバンクホークスへの移籍を決断した。山川はFA制度においてAランクに該当するとみられており、西武はソフトバンクに人的補償を求めることができる。

 一方で、ソフトバンクは28人の選手をプロテクトできるが、12球団トップクラスの戦力層を誇っており、有望な選手がリストから漏れるとみられる。ここでは、プロテクトリスト当落線上に位置すると思われる注目選手を紹介したい。


 

 


正木智也

・投打:右投右打
・身長/体重:182cm/89kg
・生年月日:1999年11月5日
・経歴:慶応高 - 慶応大
・ドラフト:2021年ドラフト2位
 
 プロ2年目の2023年は初の開幕スタメン抜擢も、苦しいシーズンとなった正木智也。さらなる成長が期待されるが、プロテクトの当落線上に位置している。
 
 慶応大では3年春から4番打者に君臨。強打の外野手として高い評価を得て、2021年ドラフト2位で福岡ソフトバンクホークスに入団した。
 

 
 ルーキーイヤーから一軍の舞台を経験すると、35試合の出場で打率.254、3本塁打とまずまずの数字をマーク。2023年は「5番・中堅」で初の開幕スタメンを勝ち取ったが、15試合の出場で打率.038と精彩を欠くと、二軍でも低調な結果に。
 
 それでも、今オフにはアジア・ウィンターリーグに派遣され、17試合の出場で打率.351、2本塁打と飛躍の気配を見せた。
 
 しかしながら、大卒1年目で同じ外野手の生海が、二軍で高いパフォーマンスを発揮するなど選手層の厚いチームゆえ、プロテクトから漏れる可能性も否定できない。







大津亮介

・投打:右投左打
・身長/体重:175cm/63kg
・生年月日:1999年1月13日
・経歴:九州産大九州高 - 帝京大 - 日本製鉄鹿島
・ドラフト:2022年ドラフト2位
 
 ルーキーイヤーから46試合に登板した大津亮介。万が一にもプロテクト外となれば、埼玉西武ライオンズにとっては魅力的な投手になるだろう。
 
 日本製鉄鹿島では入社1年目から主戦投手として活躍すると、2年目には全国大会の舞台を経験。迎えたドラフト会議では、福岡ソフトバンクホークスから2位指名と高い評価を受け、プロ入りを果たした。
 

 
 即戦力の期待通り、プロ1年目の2023年は中継ぎの一員として開幕一軍入り。当初はビハインドでの登板がメインだったが、徐々に首脳陣の信頼を勝ち取った。
 
 最終的に46試合に登板し、15ホールドポイント(2勝13ホールド)、防御率2.43の好成績をマーク。充実したルーキーイヤーを過ごした。
 
 150キロ超の直球と多彩な変化球を操る本格派右腕は2024年、小久保裕紀新監督の下で先発転向を目指す。





武田翔太

・投打:右投右打
・身長/体重:186cm/90kg
・生年月日:1993年4月3日
・経歴:宮崎日大高
・ドラフト:2011年ドラフト1位
 
 2桁勝利2回の実績を持つ武田翔太だが、近年は苦しいシーズンが続いており、プロテクトから外れる可能性も否定できない。
 
 2011年ドラフト1位で福岡ソフトバンクホークスに入団。ルーキーイヤーから一軍デビューを果たすと、同年は11試合の登板で8勝1敗、防御率1.07と高卒新人らしからぬ好成績を残した。
 

 
 2015年には初の2桁13勝を挙げると、翌2016年には27試合(183回)を投げ、14勝8敗、防御率2.95とキャリアハイの数字を記録した。
 
 しかし、翌年以降は故障もあって成績が急降下。2019年以降は中継ぎでも登板しているが、不安定な投球が目立っている。2023年も29試合登板で1勝2敗2ホールド、防御率3.91とやや物足りない数字となった。
 
 近年は先発、中継ぎ共に思うような結果を残せずにいる。30歳を超えて中堅に差し掛かっているだけに、2024年は正念場のシーズンとなりそうだ。







野村勇

・投打:右投右打
・身長/体重:175cm/83kg
・生年月日:1996年12月1日
・経歴:藤井学園寒川高 - 拓殖大 - NTT西日本
・ドラフト:2021年ドラフト4位
 
 プロ1年目の2022年は大器の片鱗ぶりを覗かせていた野村勇も、28人のプロテクトにおいて当落線上に位置する選手の1人だ。
 
 NTT西日本では、オールラウンダーとしてあらゆるポジションで起用。打撃面でも主軸を担うなどハイレベルな走攻守を見せ、2021年ドラフト4位で福岡ソフトバンクホークスに入団した。
 

 
 即戦力の期待通りルーキーイヤーから開幕一軍入りすると、三塁を中心に複数ポジションをこなして97試合に出場。同年は打率.239ながら10本塁打、25打点、10盗塁と随所にポテンシャルの高さを示した。
 
 さらなる飛躍が期待された2023年だったが、春季キャンプからコンディション不良で戦線を離脱。一軍では最終的に50試合の出場にとどまり、打率.160と低迷したシーズンを過ごした。
 
 主戦場とする内野のポジションにはライバルも多く、三塁は同学年の栗原陵矢がレギュラーに。また、高卒3年目の井上朋也が頭角を現すなどチームでは厳しい立場となっており、プロテクトから漏れる可能性も否定できない。






川瀬晃

・投打:右投左打
・身長/体重:176cm/70kg
・生年月日:1997年9月15日
・経歴:大分商
・ドラフト:2015年ドラフト6位
 
 2023年は自己最多の102試合に出場した川瀬晃。28人という人数の兼ね合いから、プロテクト外となる可能性もあり得る。
 
 大分商から2015年ドラフト6位で福岡ソフトバンクホークスに入団。高卒3年目の2018年にて一軍デビューを果たし、同年は13試合に出場した。
 

 
 2020年には正遊撃手・今宮健太の故障もあって出場機会を増やした。しかし同年は、70試合出場も打率.191と打撃に課題を残した。
 
 それでも、2022年には73試合の出場で打率.278の好成績をマーク。2023年は内野の全ポジションをこなし、自己最多の102試合に出場した。最終成績は打率.236に終わったが、9月以降に限れば打率.327と飛躍の兆しを見せた。
 
 埼玉西武ライオンズでは源田壮亮、外崎修汰の不動の二遊間コンビが君臨。また今オフには元山飛優をトレードで獲得しており、二遊間の補強優先度は低いと見られる。そうした事情を踏まえ、川瀬をプロテクトから外す選択肢もありそうだ。






甲斐野央

・投打:右投左打
・身長/体重:188cm/92kg
・生年月日:1996年11月16日
・経歴:東洋大姫路高 - 東洋大
・ドラフト:2018年ドラフト1位
 
 2023年は46試合に登板し、復活をアピールした甲斐野央。28人という人数の兼ね合いから、プロテクトから外れる可能性も考えられる。
 
 東洋大から2018年ドラフト1位で福岡ソフトバンクホークスに入団。ルーキーイヤーから勝ちパターンの一角を担うと、65試合登板で2勝5敗8セーブ26ホールド、防御率4.14の好成績を残した。
 

 
 さらに、同年オフに行われた第2回プレミア12の日本代表にも選出されるなど、年間を通してフル回転の活躍を見せた。
 
 しかし、翌2020年は故障に苦しみ一軍登板なし。その後もプロ1年目のような活躍ができないシーズンが続いた。それでも、2023年はシーズンを通して一軍に帯同。46試合に登板し、11ホールドポイント(3勝8ホールド)、防御率2.53をマークした。
 
 2024年は再びセットアッパーへの定着が期待されているが、プロテクト外となれば埼玉西武ライオンズにとっては獲得を狙いたい存在になるだろう。


 



 

 
【了】