俳優の古田新太がこのほど、日本テレビ系ドラマ『となりのナースエイド』(10日スタート、毎週水曜22:00~)の制作発表会見に出席し、“巻きたい”願望を何度も強調した。
医療現場の縁の下の力持ち「ナースエイド(看護助手)」の桜庭澪(川栄李奈)が、天才的オペスキルだがそれ以外は謎に包まれたイケメン天才外科医・竜崎大河(高杉真宙)との出会いによって、自分の生きる道を見いだしていく同ドラマ。古田は、今作の舞台となる星嶺医科大学附属病院・統合外科の火神郁男教授を演じる。
古田は「何回も医者役やってるんですけど、専門用語をわけも分からず丸覚えしてしゃべってるだけですから、もう医者って聞いたら断るようにしてたんです。役的には患者が一番いいです」とボヤき節。「私は体のほとんどが“早く帰りたい”でできてるんで、アドリブはしません。巻くことしか考えてない」と強調した。
古田について、部下役を演じる小手伸也は「僕、2回ぐらい泣かされてます」とエピソードを披露。「古田さんに、“お前が客向けの芝居ばっかりしてるから、みんなに『小手る』って言われてるぞ”って言われて、なんか悔しくて泣いちゃって、すごく反省したんです。それで自制してちゃんと作品に向き合って演じていたら、後日、古田さんにお会いしたときに、“何か小手の芝居がつまらなくなったって言われてるぞ”って言われて、また涙が出てきて。そこから迷宮に入って10年ぐらい訳分からなくなったんですけど、その10年でいろいろ考え直して今があるんです」と感謝した。
小手はさらに、「古田先輩はボヤく方なのかなと思ったんですけど、現場では全然文句をおっしゃらないですし、寡黙に淡々と役をやってらっしゃるところを見て、意外でした」と印象を抱いたそう。これに本人は「先ほども言いましたが、早く帰りたいんです。3秒でも巻きたい。監督から言われたことをちゃんとできれば、NG出ないわけですよ。ということは、言われた通り、(台本に)書かれた通り言えば早く帰れる」と重ねて強調した。
そうなると、報道陣から「今作はコメディなのにグッとくる作品ということで、最近グッときたことがあれば教えてください」と質問が飛ぶと、古田は「こないだの撮影が2時間巻いたことです」と即答。質問が途切れると「ないね」と、追加質問なく会見が終了することを願っていた。
そんな古田だが、「ご自身の周りの縁の下の力持ちは?」という質問に、「あらゆるスタッフの皆さんですよね」と回答。「どの現場行っても、スタッフさんがいなきゃ作品にならないけど、前面に出るわけじゃなくて、最後のテロップが流れていく中で必死で探さないと分からない。でも、その人たちが作ってくれているわけで、僕らは画面に出てるだけ。自分が出てないシーンはどういうふうに撮られてるか分からないんですよ。あらゆるスタッフの皆さんに感謝ですね」と日頃の思いを述べた。