昨年12月に池袋のサンシャイン水族館でオンラインコントライブ「トワイライト水族館」を開催した生き物好きのお笑いコンビ・男性ブランコ(浦井のりひろ、平井まさあき)が、今月18日に国立科学博物館で博物館コントライブ「嗚呼、けろけろ」を開催。来年1月8日まで配信で楽しめる。同会場でのお笑いライブ開催は男性ブランコが初めて。“お笑い×未体験”に挑戦している2人にインタビューし、同ライブを開催した感想や今後の抱負を聞いた。

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    男性ブランコの浦井のりひろ(左)と平井まさあき 撮影:蔦野裕

――国立科学博物館での開催が決まった時の心境からお聞かせください。

浦井:「本当にできるんだ」というのと、「本当にできるのか」という思いがありました。普通に展示を見に行っている場所なので、「もしかしてすごい数の剥製に見られながらやるのか」とかいろいろ考えてワクワクしました。

平井:念願というか、ずっと博物館でやりたいと思っていたので、めちゃくちゃうれしかったです。

――今回、どういう経緯で開催が決まったのでしょうか。

平井:「博物館でやりたい」という話を作家さんとしていたら、科博が借りられるというのを調べてくれて、交渉してくれて、開催できることになりました。

――国立科学博物館はお2人ともよく行きますか?

浦井:けっこう行っています。生き物だけではなく技術系の展示も面白くて。特別展も行きます。

平井:めちゃくちゃ面白いです。最近だと海展(特別展「海 ―生命のみなもと―」)に行きました。そんな場所でライブができるというのはありがたかったです。

――今回のライブで特にこだわったポイントを教えてください。

平井:お客さんを入れるというのも一つ挑戦でした。サンシャイン水族館の時はオンラインのみだったので。今回もオンラインも見据えた企画でしたが、来てくれたお客さんにも楽しんでもらいたいと思っていたのでお客さんに向けて話しかけるパートもあり、だけどオンラインで見てくれる方も想定しないといけないというのは難しかったです。

浦井:普段のコントとは場所が全然違うので、どういった見え方になるのかなというのはすごく考えました。奥行きがあって、場所によっては背中しか見えない状態の人もいるので、隙のない背中を意識したり(笑)

平井:こっちのほうにお客さんがいるんだというのが本番でわかるんで、あまりにも背中を向けすぎだなと思ったら向きを変えて。練習ではそこまではわからないので現場で調整しながらやりました。

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“館”でライブするやりがいを改めて実感

――やり終えた感想もお聞かせください。

平井:現場に行かないとわからないことがあって、何か起きるだろうなと思っていたんです。どんなライブでも、着替えがうまくいかないとか何かしらトラブルが起こるんですけど、今回全然トラブルがなくて驚きました。スタッフさんもみんな不安だからむちゃくちゃ準備してくれて、だからこそミスがなかったのかなと。

浦井:リハーサルでは全部通すことができず、初めて現場で全部通したのが本番1回目の公演だったので、絶対何かトラブル起きるやんと思っていたら、本番が一番うまくいきました。

――新しい場所でもトラブルなくできたというのは自信になりそうですね。

平井:そうですね。こんな未知のライブを大きなトラブルなくできるんだなと。

浦井:度胸がついたというか、本番に強くなったんじゃないかなと思います。

――よく行っている科博でできたという喜びはいかがですか?

平井:ほかのお客さんがいないところに入れるだけでもうれしいのに、人がいない博物館でコントができて。しかも、展示照明を変えられて、海っぽいライトをつけてもらったりしたんですけど、こんなに美しくなるんだなと思いました。

浦井:着替える場所に、ホモサピエンスとかご先祖様の展示があって、ルーシーという猿人の展示の前で着替えて待機している時に、「こんなところで何をしているんだろう」と(笑)。全部が貴重な体験で楽しかったですし、すごくありがたい体験だなと感慨深かったです。

――いろいろな“館”でやるやりがいを改めて感じましたか?

平井:めちゃくちゃいいですね。そこでしかできないライブができるので。

浦井:場所の力が強いので、ストーリーに説得力が出るというか、本当にそこでしか体験できないものになるなと感じました。