この年末、国内シネコンではスパイと殺し屋と超能力者が人気のようですが、そのあたりは配信ドラマ・映画でも定番のジャンル。策略の頭脳戦、迫力のバトル、非情と人情が織りなす人間模様に、シチュエーションで笑わすコメディ……。Apple TV+ にもいろいろなタイプのスパイや秘密組織が潜んでいるようです。年末年始に、非日常を体験してみてはいかがでしょうか。
絆深まる、暗殺組織からの逃亡旅行?! 『ファミリープラン』
『ファミリープラン』
<スタッフ>
監督:サイモン・セラン・ジョーンズ
製作:デビッド・エリソン/ダナ・ゴールドバーグ/ドン・グレンジャー/マーク・ウォールバーグ/スティーブン・レビンソン
製作総指揮:ジョン・G・スコッティ
脚本:デビッド・コッゲシャル
<出演者>
ダン・モーガン:マーク・ウォールバーグ
ジェシカ・モーガン:ミシェル・モナハン
ニナ・モーガン:ゾーイ・コレッティ
カイル・モーガン:バン・クロスビー
オーギー:サイード・タグマウイ
グウェン:マギー・Q
マキャフリー:キアラン・ハインズ
<作品情報>
リリース 2023年
再生時間 1時間58分
年齢制限指定 12+
米国西部バッファローの郊外で地味に暮らすダン・モーガン(マーク・ウォールバーグ)。妻ジェシカ(ミシェル・モナハン)にとっては良い夫であり、大学進学を控えた娘ニナ(ゾーイ・コレッティ)と、ゲーム配信にのめり込む息子カイル(バン・クロスビー)には、すれ違いつつも良い父を忘れず、末っ子の赤ん坊マックスを含めた、平和な暮らしを愛していました。が、ある日突然殺し屋に狙われ始めます。実はかつて、ダンは腕の立つ殺し屋だったのです。
家族をミニバンに乗せ、逃亡するダンが目指すのはラスベガス。バッファローから3,600km、その道中は派手なカーチェイスや格闘戦を見せるスパイアクションであると同時に、家族の関係を描くファミリーストーリーでもあります。
ダンは自分を狙う組織から逃げ切れるのか。家族に秘密を守り通せるのか。平和な暮らしに戻ることはできるのか……。お正月のリビングで楽しむのに最適な、笑いとアクションと家族の絆の作品です。
ゲイリー・オールドマンの小キタナ度が増し増し『窓際のスパイ』シーズン3
『窓際のスパイ』シーズン3
<スタッフ>
原作:ミック・ヘロン
製作総指揮:ウィル・スミス/グレアム・ヨスト/ダグラス・アーバンスキー/ゲイル・マトラックス/イアン・カニング
監督:ソウル・メッツスタイン
<出演者>
ジャクソン・ラム:ゲイリー・オールドマン
リバー・カートライト:ジャック・ロウデン
ダイアナ・タヴァナー:クリスティン・スコット・トーマス
キャサリン・スタンディッシュ:サスキア・リーヴス 他
<作品情報>
リリース 2023年
エピソード 全6話
年齢制限指定 15+
以前もご紹介した人気シリーズ『窓際のスパイ』のシーズン3が、12月27日に完結です。
タイトルの“窓際”とは、MI5の落ちこぼれ部隊「スラウハウス(泥沼の家)」のこと。ここへ飛ばされた若き情報員 リヴァー・カートライト(ジャック・ロウデン)は、伝説的なスパイを祖父に持ち、正義感とヒロイズムで活躍の場を求めるものの何かと裏目に出がち。彼を冷ややかな目で見るのが、職場のベンチで寝起きし、酒を飲み、着替えたり風呂に入ったりしていなさそうな小汚いおっさん、ゲイリー・オールドマン演じる上司のジャクソン・ラムです。
切れ者すぎて出世街道から弾かれ、組織の端っこに引っ込んで余生を半目で過ごしているおっさん。川辺にボーッと座っているようで実は組織上層部の弱みを掴んで駆け引きをしているおっさん。そんなおっさんが好きな方は、ジャクソン・ラムを見るためだけにApple TV+ を契約して損はありません。
シーズンを重ねるにつれ、ラムの見た目がより小汚くなっていくのもまた見所というかなんというか……。既にシーズン4の制作が発表された同作ですが、原作はシリーズ12作まである模様。Apple TV+ でも屈指のロングシリーズになるポテンシャルを持っていると言えるでしょう。
ちなみにゲイリー・オールドマンのスパイ役といえば『裏切りのサーカス』が有名ですね。その原作者であり、元スパイの経歴を持つ小説家 ジョン・ル・カレのドキュメンタリー『地下道の鳩 ジョン・ル・カレ回想録』もApple TV+ で配信中です。玄人好みの方はこちらもどうぞ。
ラブコメとスパイアクション、どっちも本気『ゴーステッド Ghosted』
『ゴーステッド Ghosted』
<スタッフ>
監督:デクスター・フレッチャー
脚本:レット・リース/ポール・ワーニック/クリス・マッケナ/エリック・ソマーズ
プロデューサー:デヴィッド・エリソン/ダナ・ゴールドバーグ 他
<出演者>
コール・ターナー:クリス・エヴァンス
セイディ:アナ・デ・アルマス
レヴェック:エイドリアン・ブロディ
ワグナー:マイク・モー
ボリスロフ:ティム・ブレイク・ネルソン
モンテ・ジャクソン:ムスタファ・シャキール
<作品情報>
リリース 2023年
再生時間 1時間56分
年齢制限指定 15+
ある日突然出会い、恋に落ちたコール(クリス・エヴァンス)とセイディ(アナ・デ・アルマス)。運命の人だと心に決めたコールですが、翌日以降セイディとまったく連絡が取れなくなってしまいます。普通に考えれば振られたとあきらめるところですが、彼女を追いかけてイギリスへ飛んでしまったコールは、なぜか誘拐され謎の集団に拷問される羽目に。そこにマシンガンを持って助けに入ったのは、なんとセイディ。しかもかなり怒ってる……。
MCUシリーズ作品でキャプテン・アメリカを演じるクリス・エヴァンスと、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』でボンド・ウーマンのパロマを演じたアナ・デ・アルマスが、『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』『グレイマン』に続き3度目の共演となったこの作品。お金のかかったキャストに大掛かりなアクション、サプライズゲストの無駄遣いまで、どれも本気のエンタメと言える作品です。
どんなアクションにもつよつよのアナ・デ・アルマスはもちろん、いい体している割に(農家だからという理由)ヘタレなクリス・エヴァンスはなかなか見もの。なんだかんだ言っても最後はくっつくんでしょ? という安心感も含めて、ご自宅でピザとドリンクとポップコーンを用意してエンジョイしてください。
モンスター・バースシリーズがApple TV+に上陸『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』
『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』
<スタッフ>
製作総指揮・監督:マット・シャックマン
脚本:クリス・ブラック/マット・フラクション
<出演者>
ケイト:アンナ・サワイ
ケンタロウ:渡部蓮
メイ:カーシー・クレモンズ
リー・ショー大佐:カート・ラッセル
リー・ショー大佐(青年時代):ワイアット・ラッセル
ケイコ・ミウラ:山本真理
ウィリアム(ビル)・ランダ(青年時代):アンダーズ・ホーム
<作品情報>
リリース 2023年
エピソード 毎週金曜日に新エピソード配信中
年齢制限指定 15+
スパイとは少し違いますが、謎の組織が怪獣を追って暗躍するのが『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』です。「モナーク」とは、戦後、謎の巨大生物を調査する特務機関として設立された組織で、ゴジラなど東宝の人気怪獣とキングコングが共演する「モンスター・バース」シリーズに共通して登場します。
2014年にゴジラがサンフランシスコを壊滅させ、怪獣の存在が明らかになった世界。その翌年、亡くなった父親の住居を日本に尋ねたケイトは思いがけない父の秘密を知り、さらに父が残したデータのためになぜかモナークに追われることになり……。
物語はケイトと異母弟のケンタロウ、その元カノのハッカー、メイという奇妙な3人組による現代のアドベンチャーを描きつつ、ケイトたちの祖父母にあたるケイコとビル、そしてリーの3人による50年前の探索が並行して展開されます。時系列の穴が埋められていくことで、徐々に点と線が繋がっていくのはドラマならではの面白さ。タイトルが「モナーク」であることからも、怪獣よりむしろそれを追ってきた組織と人々が主役と言える作品です。
モンスター・バースシリーズでは、2024年4月に新作『ゴジラ×コング 新たなる帝国』の公開が決まっています。この作品でモナークの真実を知れば、怪獣のいる世界観がより楽しめるかも。