アメリカ航空宇宙局(NASA)が現地時間12月18日、レーザー通信技術によって、約3,100万キロ離れた深宇宙から、地球へ高解像度の動画を送信することに成功したと発表した。……のだが、その動画の内容にネットでは「まさに宇宙猫」「深宇宙どころじゃないw」などと注目が集まっている。レーザーポインターを追いかける猫の動画が送られていたのだ。

今回NASAが送信した動画は約15秒続く。動画では、NASA職員のペットだという茶トラ柄の「Taters」という名前の猫が、レーザーポインターを追いかける様子とともに、小惑星「プシケ」の軌道や、レーザーに関する技術データなどが映し出されている。

<動画>猫が気になって深宇宙どころではないんだが

NASAは、この動画について、「この重要なイベントをより記憶に残るものにするため、デモの本質をとらえた楽しい動画を作成することにしました」とコメントした上で、歴史的なつながりもあるといい、「1928年、テレビの試験放送に人気アニメキャラクター『フィリックス・ザ・キャット』が登場している。今日、猫のビデオやミームは、オンラインで最も人気のあるコンテンツのひとつ」と説明した。

なお今回の動画送信は、深宇宙光通信の実証実験として行われたもの。今年10月に打ち上げられた小惑星探査機「Psyche」に取り付けられた「DSOC's Flight Laser Transceiver」と呼ばれる機器を使い、米カリフォルニア州サンディエゴ郡にあるカリフォルニア工科大学パロマー天文台のヘール望遠鏡に動画を送信。267Mbpsで送信され、地球と月の距離の約80倍もの距離を移動し、地球に到達するのに101秒かかったという。

NASAは、今回の実証実験の成果に対し、「何百万マイルも離れた場所から送信しているにもかかわらず、ほとんどのブロードバンドインターネット接続よりも速く動画を送信することができました」とコメントしている。

ネット上では「まさに宇宙猫だな!」「深宇宙からおくられてくる猫動画」「技術屋猫好きすぎ問題」「NASAが唐突に猫の動画出してきたと思ったら実験用データか」「ちょっと待ってw深宇宙どころじゃないww」「NASAは猫派か」などの声が寄せられた。