【写真で見る】魔改造なエクストレイルも! 日産が東京オートサロン2024に出展するクルマ拝見

2024年1月12日にスタートするカスタム車両の祭典、東京オートサロン2024。その出展車情報が各メーカーから出そろいつつある。日産は、2023年12月18日に出展車両一覧を公開。今回は、そのなかでも特に力を入れている4台のカスタム車両を報道陣向けに事前公開した。

【画像で見る】日産の東京オートサロン2024出展車

■X-TRAIL CRAWLER CONCEPT

初代、2代目のようにタフギア感の強かったエクストレイルへの原点回帰を模索した1台。ベース車は現行の4代目で、e-POWERのパワー感を生かしつつ、タフなイメージにカスタムされている。

ボディは傷がつきにくいチッピング塗装がふんだんで、オールテレーンタイヤ+専用アルミホイールも相まって本格オフローダーの雰囲気。荷室には、ダブルラゲッジを採用するなど、外遊びで使えるエクストレイルだ。

■DISASTER SUPPORT MOBILE-HUB

キャラバンを防災の基地へとカスタムしたコンセプトカーで、通称”防災キャラバン”。さまざまな機能を持たせ、展開可能。その展開部はすべてキャラバンの室内に収まるようになっており、もちろん被災地などに移動可能(前席に2人乗車)。

車両は展開することで、①防災本部、②多機能ルーム、③防音個室、④サポートエリアと4つの空間を作り出す。

①は後席のスペースで、避難所の運営・管理から情報発信までこなす拠点。②は、怪我の救護、授乳やオムツ交換などを安心して行える便利な空間を提供。③は着替えや体を拭く際のプライバシー空間。④は、モニター表示による最新情報の発信や、スマートフォンの充電、ギャレーを活用した調理などが可能な空間となっている。

これらを実現するために重要なのは電源。日産はリーフのリサイクル電池を活用したポータブルバッテリー from LEAFを2023年9月にリリースしているが、このポータブルバッテリーを17個も搭載している。

ポータブルバッテリー from LEAFは、車載用の高性能バッテリーを活用しているため、暑さや寒さに強いのが最大の特徴。一般的なポータブルバッテリーと違って、車内に置きっぱなしでも熱による発火や、自己放電の心配が少ないのだ。

災害はいつ起きるかわからないため、こういった防災車両はメンテナンスが大事。ポータブルバッテリーの管理も重要になるが、とはいえいちいちクルマから降ろして別室で管理して出動の際にまた積んで…では初動が遅れる。ある程度長い時間、”積んだまま”にしておけるポータブルバッテリーは思ったよりも役に立つというわけだ。

なお、車両ルーフ部にはソーラパネルも設置。「災害時は、天気が悪い日が多いため、初動時は充電済みのポータブルバッテリーで防災活動を行います。天気が落ち着いて晴れてきたら、ソーラーパネルからポータブルバッテリーを充電し、安定した稼働を行えたらと考えています」(日産担当者)

車両の展開はものの10分程度とのこと。今回の”フルカスタム仕様”は相当高額になってしまうため、部分的なパーツとして自治体に対する販売を検討。移動できる防災基地として活用してもらえたら、とのことだ。

■ROOX BEAMS CUSTOMIZED CONCEPT

2023年6月にマイナーチェンジしたルークスをベースに、セレクトショップBEAMSのカリスマディレクター、加藤忠幸氏がカスタムを監修。「思わず出かけたくなるクルマ」がコンセプトだ。

BEAMSが得意とするデニムを内外装のテーマに活用。注目はインテリアで、BEAMSの「本当に良いものに裏表はない」という思い入れと遊び心から、セルビッチデニムの裏地をメインに使用。”赤耳”やデニムのポケットにはタグを取り入れるなど細部にもこだわり、すぐにでも市販できそうなクオリティだった。反響次第では、特別仕様車としての設定もありえるかもしれない。

■MARCH PATISSIER CONCEPT

東京オートサロン2023にて日産が提案した「CUBE REFRESHED & RETRO CONCEPT」に続く、中古車プロジェクトの第二弾。今回はすでに生産終了となった4代目マーチをベースに、中古車の楽しみ方を提案したコンセプトカーだ。

車両は、2016年式の走行距離8万kmの中古車をベースに、汚れが気になる箇所を新品の純正補修部品でリフレッシュ。それにとどまらず、若手パティシエールである高橋初姫(うずき)さんをアドバイザーに据え、彼女のパティシエールとしてのクルマの使用シーンをデザインに落とし込んでいる。

そのデザインは、彼女のこだわりが詰まった自身の店舗(徳島県阿南市)をイメージし、ウッド、ピスタチオグリーン、そして少しのゴールドを配色。彼女の「第2のお店」として仕立てている。リアサイドには、メニューなどを記載できる黒板(脱着可能)も設置。

荷室には、移動販売も可能とする冷蔵庫を設置。稼働させるのは、やはりポータブルバッテリー from LEAFだ。

新車は最新装備を充実させる一方で、価格は上昇。若者のクルマ離れが叫ばれる昨今だが、日産としては中古車をより身近に感じてもらえるよう、日産の過去のモデルを中心に若者のライフスタイルパートナーとなるような中古車コンセプトを提案していきたいとしている。

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以上のほか、日産はエクストレイルとセレナの「オーテック スポーツスペック コンセプト」、さらにGT-R、フェアレディZ、スカイラインのNISMOを展示予定。

ウワサでは”もう1台サプライズがある”らしいが…それは2024年1月12日当日のお楽しみだ。

〈文=ドライバーWeb編集部〉