プレミアリーグ第18節が24日に行われ、ウルヴァーハンプトン(ウルヴス)とチェルシーが対戦した。
前節にリーグ戦3試合ぶりの白星を挙げ、19日に行われたカラバオ・カップ(リーグカップ)準々決勝のニューカッスル戦にも勝利するなど、チームの調子は上向き傾向にあるチェルシー。プレミアリーグ創設以降、28年ぶり史上2回目となる“クリスマス・イブ”開催の一戦に、イングランド代表FWラヒーム・スターリングやイングランド代表MFコール・パルマーなどを起用して、公式戦3連勝を狙う。
試合は、立ち上がりからチェルシーがボールを支配する展開に。21分には、自陣深くでチェルシーがボールを奪うと素早いカウンターを仕掛ける。右サイドでボールを受けたスターリングが、内側のスペースを猛烈に駆け上がってきたマロ・ギュストを囮にしながらカットイン。右足で大外に柔らかいクロスを送るが、完全にフリーとなっていたニコラス・ジャクソンが痛恨のトラップミスを犯してしまい、大きな決定機を逃してしまった。
32分にもチェルシーがビッグチャンスを作り出す。ウルヴスのCKから相手のバックパスに合わせて人数をかけたプレスを仕掛けると、中盤でGKの縦パスを引き出したジョアン・ゴメスから、トラップ際を狙っていたスターリングがボールを奪取。そのままドリブルでペナルティエリアに侵入し、GKと1vs1の場面を迎えるが、ウルヴスの守護神ジョゼ・サにシュートを弾かれ、得点には至らない。
対するウルヴスも、44分に自陣の右サイドでボールを奪ったパブロ・サラビアが、ハーフライン付近から相手DFラインの背後にロブパスを供給。センターバックの間から裏に抜け出したファン・ヒチャンが、ボックス右角からダイレクトで右足を振り抜いたものの、ボールは惜しくもゴールの上を通過した。
スコアレスで突入した後半、最初の決定機はウルヴスに訪れる。47分に最終ラインでチェルシーがビルドアップを行うなか、プレスをかけたファン・ヒチャンが、チアゴ・シウヴァの判断が遅れた隙を見逃さずにボールを奪う。パスを受けたジョアン・ゴメスがペナルティエリアの外からミドルシュートを放つと、ボールはチムアンヤ・ウゴチュクの手に当たって枠の左に。ハンドの可能性もあった場面だが、PKは与えられなかった。
すると、直後の51分にスコアが動く。ウルヴスがカウンターの流れから右サイドでCKを獲得すると、サラビアの左足から放たれたボールにマリオ・レミナが頭で合わせる。相手をブロックしながら放ったヘディングシュートはゴールネットに吸い込まれ、ウルヴスが先制に成功した。
追いつきたいチェルシーも、63分にポゼッションでウルヴスを押し込み、左のポケットにスプリントしたパルマーが左足でクロスを送る。相手に当たったボールがその場で高く上がると、ウルヴスのGKジョゼ・サが中途半端に飛び出してしまう。しかし、競り合ったマックス・キルマンの頭に当たったこぼれ球を、クリストファー・エンクンクが胸トラップからシュートに持ち込むが、カバーに入ったトッティ・ゴメスがゴールライン上で掻き出した。
11分と表示された後半アディショナルタイムには、ウルヴスが大きな2点目を挙げる。左サイドでボールを奪ったウーゴ・ブエノが、味方とのパス交換からポケットにスプリント。ダイレクトで低いクロスを送り込むと、ブノワ・バディアシルのクリアに反応したマット・ドハーティが冷静にゴールへと流し入れ、ウルヴスが追加点を挙げた。
一方のチェルシーは、90+6分にスターリングのクロスへ飛び込んだエンクンクが、ヘディングで1点を返したものの反撃はここまで。試合はそのまま2-1で終了し、ウルヴスが勝利した。次節は27日に行われ、ウルヴスはアウェイでブレントフォードと対戦。チェルシーはホームでクリスタル・パレスと対戦する。
【スコア】
ウルヴァーハンプトン 2-1 チェルシー
【得点者】
1-0 51分 マリオ・レミナ(ウルヴァーハンプトン)
2-0 90+3分 マット・ドハーティ(ウルヴァーハンプトン)
2-1 90+6分 クリストファー・エンクンク(チェルシー)