プレミアリーグ第18節が23日に行われ、リヴァプールとアーセナルが対戦した。
今後の優勝争いの行方を占う可能性のある、“首位決戦”の幕が上がる。現時点で首位に立つアーセナルは、ここまで12勝3分2敗という成績。前節はブライトンを相手にパーフェクトな試合運びを見せ、2-0で白星を飾っていた。一方、前節終了時点で2位のリヴァプールは、ここまで11勝5分わずか1敗。前節はマンチェスター・ユナイテッド相手に怒涛の攻撃を見せながら、最後までゴールネットを揺らすことはできず、スコアレスで終了。一方、直近の公式戦にあたる20日開催のカラバオ・カップ(EFLカップ)準々決勝ウェストハム戦では5-1と大量得点を挙げており、チームの状態は上々で首位との一戦を迎えている。
ホームチームのリヴァプールはフィルジル・ファン・ダイク、ドミニク・ソボスライ、モハメド・サラーといった主力が軒並みスターティングメンバーに並んだ。遠藤航は公式戦6試合連続の先発に名を連ねている。一方、アーセナルも現状のベストメンバーをスタメンにチョイス。ウィリアン・サリバ、マルティン・ウーデゴーア、ブカヨ・サカらが先発に入った。
試合はキックオフ直後からアーセナルのガブリエウ・ジェズスがゴールに迫るシーンを作る。続く4分には敵陣左サイドでカイ・ハフェルツが倒され、フリーキックを獲得。ウーデゴーアが左足でクロスボールを放り込むと、ボックス内へ飛び込んだガブリエウ・マガリャンイスが頭で合わせる。オフサイドラインギリギリで飛び出し、ヘディングシュートを沈め、アーセナルが幸先良く先手を取った。
本拠地『アンフィールド』で先制を許したリヴァプールだったが、14分には“エース”がゴールを脅かす。ペナルティエリア手前左の位置で前を向いた遠藤が右足で浮き球のボールを送ると、ボックス中央で競り勝ったコーディ・ガクポが頭で逸らし、最後はサラーが左足でダイレクトボレー。しかし、ジャストミートした一撃はサイドネットに嫌われている。
それでも、続く29分には再び快速ウインガーが躍動する。自陣中央の位置で前を向いたトレント・アレクサンダー・アーノルドが右足で右サイドへ展開すると、背後のスペースへ飛び出したサラーがドリブルをスタート。対峙したオレクサンドル・ジンチェンコを置き去りにすると、ペナルティエリア右から左足一閃。強烈な一撃でニアサイドを射抜き、リヴァプールが試合を振り出しに戻した。
35分にはリヴァプールにアクシデントが発生。コスタス・ツィミカスがホーム側の左サイドでサカと競り合った際に倒れ込み、肩のあたりを負傷。プレー続行はできず、代わってジョー・ゴメスがピッチへ送り出された。
その後もハイレベルなフットボールが繰り広げられたが、両チーム素早い切り替えにより相手に付け入る隙を見せず、1-1でハーフタイムに突入。後半に入ると徐々にリヴァプールが前への圧力を強めていく。“らしさ”が詰まったスピード感溢れる攻撃から、50分にサラー、52分にルイス・ディアスがシュートまで持ち込むも、双方ともにゴールを脅かす一撃とはならない。
逆転を狙うリヴァプールは71分、敵陣右サイドでGKラヤからのロングフィードを回収したA・アーノルドが前方へ繋ぐと、引き取ったハーヴェイ・エリオットが左足でミドルシュートを放つ。低弾道の一撃はニアポストをかすめて枠の外へ。直後の73分には自陣でコーナーキックを跳ね返したところから、サラーがスピードを上げてボールを持ち運ぶ。怒涛のスピードで4名がサポートへ駆け上がると、ボックス内でサラーからの横パスを受けたA・アーノルドがダイレクトで右足を振ったが、シュートはクロスバーに嫌われた。
対するアーセナルは、後半に入るとなかなか良い形でゴール前へ進入することができなくなる。終盤に差し掛かるとデクラン・ライスやハフェルツ、さらにはサカが強引にシュートを放つ場面もあったが、決定機については皆無といった状況。ボールを握りながら試合を落ち着ける面などではホームチームに引けを取らなかったが、シンプルなチャンスの数は限定されたまま、試合はタイムアップを迎えた。
1位アーセナルと2位リヴァプールの直接対決は痛み分けのドローで終了。勝ち点「1」を分け合う結果で、両者ともに前節終了時点での成績をキープしている。リヴァプール所属の遠藤は前節に続いて、中盤の底でフル出場を果たした。
次節、リヴァプールは26日に敵地でバーンリーと、アーセナルは28日にホームでウェストハムと、それぞれ対戦する。
【スコア】
リヴァプール 1-1 アーセナル
【得点者】
0-1 4分 ガブリエウ・マガリャンイス(アーセナル)
1-1 29分 モハメド・サラー(リヴァプール)
【スターティングメンバー】
リヴァプール(4-3-3)
GK:アリソン
DF:A・アーノルド、コナテ、ファン・ダイク、ツィミカス(35分 J・ゴメス)
MF:遠藤航、ソボスライ、C・ジョーンズ(68分 フラーフェンベルフ)
FW:サラー、ガクポ(68分 エリオット)、L・ディアス(68分 ヌニェス)
アーセナル(4-3-3)
GK:ラヤ
DF:ホワイト、サリバ、ガブリエウ、ジンチェンコ
MF:ライス、ウーデゴーア、ハフェルツ
FW:サカ、ジェズス(78分 エンケティア)、マルティネッリ(68分 トロサール)