インテル加入後初ゴールを決めたビセック [写真]=Getty Images

 セリエA第17節が23日に行われ、インテルとレッチェが対戦した。

 3シーズンぶりのスクデットを目指すインテルは、文句のつけようがない前半戦を過ごしている。ここまでの成績は13勝2分1敗。9月27日に行われた第6節でサッスオーロに1-2で敗れて以降は無敗を維持しており、現在は3連勝を飾っている。チャンピオンズリーグ(CL)でも3勝3分と無敗で決勝トーナメント進出を決めたが、20日にはコッパ・イタリアのラウンド16で延長戦の末にボローニャに1-2と逆転負け。大会3連覇の夢が潰えていた。

 同試合から中2日で迎える今節のセリエAでは、ここまで4勝8分4敗、現在は5戦無敗のレッチェとホームで対戦。ここまで15得点を挙げてセリエAの得点ランキングでトップに立つラウタロ・マルティネスは負傷の影響で欠場となったが、アレッサンドロ・バストーニ、ハカン・チャルハノール、マルクス・テュラムといった面々がスターティングメンバーに並んだ。

 試合は序盤からレッチェが何度かゴールを脅かしたが、インテルはラウタロの代わりに起用されたマルコ・アルナウトヴィッチがゴールに迫るシーンを作っていく。0-0で時計の針が進むと、40分にはチャルハノールが蹴った右コーナーキックから、ヤン・アウレル・ビセックが右足でボレーシュートを放つも、クロスバーに嫌われた。

 このままスコアレスで前半終了かと思われた43分に試合は動く。インテルは敵陣左サイドでフリーキックを獲得すると、チャルハノールが右足でインスイングのボールを供給。このボールがボックス中央で待っていたビセックの頭にピタリと合い、ヘディングシュートでゴールネットを揺らした。ビセックはインテル加入後の公式戦で初ゴールを記録。インテルが先手を取ってハーフタイムに突入した。

 後半に入ると立ち上がりの49分、レッチェは左からのクロスボールに反応したレミ・ウダンがボックス内でコースを変え、ボールはペナルティエリア右のスペースへ流れる。走り込んできたヴァランタン・ジャンドレイが右足を振り抜くと、これがカルロス・アウグストの手に当たり、レッチェにPKが与えられた。C・アウグストの腕が開いているか否かの判断は微妙だったが、OFR(オンフィールドレビュー)を経て判定が変更。PKは取り消しとなり、インテルの1点リードで試合は再開した。

 その後はレッチェがより多くのシュートシーンを作ったものの、インテルもGKヤン・ゾマーを中心に付け入る隙を見せず、1-0で試合は進行。迎えた78分、敵陣中央でM・テュラムからのパスを受けたニコロ・バレッラがアルナウトヴィッチへ縦パスを付けると、アルナウトヴィッチはヒールでボックス内へスルーパスを送る。巧みな動き出しでリターンパスを受けたバレッラは、落ち着いて左足で流し込み、インテルが大きな追加点を挙げた。

 インテルの追加点の直後にはレッチェが退場者を出し、試合はこのままタイムアップ。ビセックとバレッラのゴールで勝利したインテルが、セリエAで4連勝を飾った。一方のレッチェは5試合ぶりの黒星を喫している。

 次節、インテルは29日にジェノアと、レッチェは30日にアタランタと、ともに敵地で対戦する。

【スコア】
インテル 2-0 レッチェ

【得点者】
1-0 43分 ヤン・アウレル・ビセック(インテル)
2-0 78分 ニコロ・バレッラ(インテル)