決勝弾を決めたマルコス・ジョレンテ [写真]=Anadolu via Getty Images

 ラ・リーガ第4節延期分が23日に行われ、アトレティコ・マドリードとセビージャが対戦した。

 既にアトレティコ・マドリードとセビージャを除く18クラブは2023年に開催される予定だったラ・リーガの全日程を終え、束の間のウインターブレイクに突入しているが、この2クラブは豪雨の影響で9月3日から延期となっていた第4節が年内の最終戦となる。アトレティコ・マドリードはここまで11勝2分4敗を記録。前節はホームでのヘタフェ戦を3-3のドローで終え、昨季から続いていたホームでの公式戦連勝記録が「20」でストップしていた。一方、セビージャは今季2度の監督交代を敢行するなど不安定なシーズン前半戦を過ごしている。ここまでの成績は3勝7分7敗。キケ・サンチェス・フローレス新監督の初陣となった前節は、降格圏の19位に沈むグラナダを相手に3-0と完勝を飾っていた。

 アトレティコ・マドリードはロドリゴ・デ・パウル、アルバロ・モラタ、アントワーヌ・グリーズマンとお馴染みの面々がスターティングメンバーに並んだ。一方、セビージャはセルヒオ・ラモス、イヴァン・ラキティッチ、ルーカス・オカンポスらが先発に名を連ねている。

 試合は立ち上がりの2分、アトレティコ・マドリードがチャンスを作り出す。敵陣中央でルーズボールを拾ったモラタが、デ・パウルとのワンツーからペナルティエリアへ侵入。左足でシュートまで持ち込んだが、ここは飛び出してきたGKマルコ・ドミトロヴィッチに阻まれた。

 良い入りを見せたアトレティコ・マドリードは19分、左サイドから中央へドリブルで持ち運んだサムエウ・リーノからボールを引き取ったグリーズマンが思い切り良く左足を振り抜くも、シュートは枠の外へ。23分にも右コーナーキックをショートで繋ぎ、リターンパスを受けたグリーズマンが、ペナルティエリア手前右から左足で狙ったが、シュートは枠を捉えきれない。前半はスコアレスで終了した。

 後半キックオフの笛が吹かれた直後、試合の均衡が破れる。ピッチ中央付近で前を向いたコケが右サイドへ展開すると、このボールにマルコス・ジョレンテが反応。ペナルティエリア右から中央を狙った折り返しはブロックされたが、こぼれ球をM・ジョレンテが自ら押し込む。後半開始と同時にピッチに立ったM・ジョレンテが早速結果を残し、アトレティコ・マドリードが先手を取った。

 その後はアトレティコ・マドリードが1点をリードしたまま時計の針が進んだものの、69分にはホームチームにアクシデントが発生。敵陣中央でオカンポスへの縦パスに寄せていったチャーラル・ソユンジュが、足裏を見せてオカンポスを倒してしまう。当初はイエローカードが提示されていたものの、OFR(オンフィールドレビュー)を経て判定が変更。ソユンクにはレッドカードが提示される。直前の66分に途中出場したばかりだったソユンクが早くもピッチから去ることとなり、アトレティコ・マドリードは2試合連続で10人での戦いを強いられた。

 セビージャは数的優位となったものの、なかなか流れの中で決定的なシーンを作り出すことができない。79分にはペナルティエリア手前右寄りの位置で得たフリーキックを、S・ラモスが直接狙ったが、シュートは枠を捉えきれなかった。

 最終的に試合はこのままタイムアップ。アトレティコ・マドリードが2023年の最終戦で勝利し、3試合ぶりの白星を飾った。この勝利でバルセロナと勝ち点「38」で並んだものの、アトレティコ・マドリードは得失点差で上回っているため、3位に浮上している。一方のセビージャは新体制で初黒星。2試合ぶりに敗北を喫した。

 次のラ・リーガの試合は年を跨いでの開催となる。アトレティコ・マドリードは1月3日に敵地で2位のジローナと、セビージャは1月4日にホームで5位のアスレティック・ビルバオと、それぞれ対戦予定だ。

【スコア】
アトレティコ・マドリード 1-0 セビージャ

【得点者】
1-0 46分 マルコス・ジョレンテ(アトレティコ・マドリード)