プレミアリーグ第18節が23日に行われ、マンチェスター・ユナイテッドとウェストハムが対戦した。
今季はここまで波に乗り切れない前半戦を過ごしているマンチェスター・ユナイテッド。前節終了時点での成績は9勝1分7敗だが、現在は公式戦3試合連続で白星から遠ざかっており、その間にはチャンピオンズリーグ(CL)のグループステージを最下位で終えるという屈辱も経験した。対するウェストハムはヨーロッパリーグ(EL)こそグループステージを首位で終えてラウンド16行きを確定させたが、直近の公式戦にあたる20日開催のカラバオ・カップ(EFLカップ)準々決勝ではリヴァプールに1-5と大敗。一方、プレミアリーグでの成績は8勝3分6敗となんとかトップハーフに食い込めており、今節はホームでプレミアリーグ2連勝を狙う。
マンチェスター・ユナイテッドは、開幕から全試合フル出場を続けながら、前節のリヴァプール戦(0-0)は累積警告のため出場停止だったキャプテンのブルーノ・フェルナンデスがスターティングメンバーに復帰。負傷者が続出しているセンターバックはジョニー・エヴァンスとウィリー・カンブワラのコンビに。カンブワラはこれが嬉しいトップチームでの公式戦デビューとなった。対するウェストハムも一定数の負傷者を抱えているものの、ジェームズ・ウォード・プラウズ、ルーカス・パケタ、ジャロッド・ボーウェンと主力が先発に並んでいる。
試合は立ち上がりの5分、ウェストハムの左サイドからボールを持ち運んだエメルソン・パルミエリが逆サイドまで流れていく。モハメド・クドゥス、ヴラディミール・ツォウファル、パケタとのパス交換から、ペナルティエリア右で前を向いたエメルソンが左足を振り抜くと、強烈な一撃は枠を捉えたが、ここはGKアンドレ・オナナに阻まれた。
その後試合はやや膠着した状態で進んだが、前半も終盤に差し掛かるとマンチェスター・ユナイテッドが徐々にゴールに迫るシーンを作り出していく。33分にはペナルティエリア手前右寄りの位置で前を向いたアントニーが、チームとしてのファーストシュートを記録。35分には敵陣でルーズボールを拾ったアントニーからのスルーパスで、アレハンドロ・ガルナチョがペナルティエリア左へ侵入。GKと1対1のチャンスを迎えたが、ファーストタッチが足元に入りすぎてしまい、シュートはGKアルフォンス・アレオラの正面へ。
前半終了間際の44分には、エヴァンスからの縦パスをアーロン・ワン・ビサカがスルー。待っていたスコット・マクトミネイが右サイドへ繋ぐと、アントニーはダイレクトでグラウンダーのクロスボールを送り、ファーサイドでガルナチョが合わせる。しかし、ここは枠を捉え切れず、前半はこのままスコアレスで終了した。
後半に入っても試合の様相は変わらず、基本的にはマンチェスター・ユナイテッドがボールを保持する時間が長くなるが、なかなか決定機を作り出すまでには至らない。
対するウェストハムは2列目の選手たちの立ち位置を入れ替えたことで、徐々に良い形で敵陣に入る場面を増やす。72分には敵陣右サイドでボールを持ったボーウェンが横へ預けると、ペナルティエリア手前でフリーになったパケタが左足で浮き球のボールを供給。走り込んでいたボーウェンがリターンパスを引き取ると、1度はシュートをGKオナナに防がれながらも、こぼれ球を自ら押し込み、ウェストハムが先手を取った。
続く78分には、マンチェスター・ユナイテッドのビルドアップでミスが発生。エヴァンスからのパスを受けたコビー・メイヌーのトラップが流れると、このボールをクドゥスが奪い取る。パケタとのワンツーでゴール前まで前進し、切り返しから右足で狙い澄ました一撃を沈め、ウェストハムがリードを広げた。
2点ビハインドとなってからもマンチェスター・ユナイテッドはゴールの匂いがするような場面を生み出すことができず、試合はこのままタイムアップ。ウェストハムが本拠地『ロンドン・スタジアム』でプレミアリーグ2連勝、公式戦全体で見ても2試合ぶりの白星を飾った。一方のマンチェスター・ユナイテッドはこれで直近の公式戦4試合未勝利に。いずれの試合もノーゴールで終わっている。
次節、マンチェスター・ユナイテッドは26日にホームでアストン・ヴィラと、ウェストハムは28日に敵地でアーセナルと、それぞれ対戦する。
【スコア】
ウェストハム 2-0 マンチェスター・ユナイテッド
【得点者】
1-0 72分 ジャロッド・ボーウェン(ウェストハム)
2-0 78分 モハメド・クドゥス(ウェストハム)