2023シーズンはFC東京でプレーした木村誠二 [写真]=兼子愼一郎

 サガン鳥栖は22日、FC東京よりDF木村誠二が期限付き移籍にて加入することを発表した。また、同日には奈良クラブよりGKアルナウ、FC今治よりFWヴィニシウス・アラウージョが完全移籍にて加入することも伝えられている。木村について、期限付き移籍期間は2024年2月1日から2025年1月31日まで。契約により、期限付き移籍期間中に鳥栖とFC東京が対戦する全ての公式戦に出場できない。

 木村は2001年8月24日生まれの現在22歳。FC東京の育成組織出身で、U-15深川、U-18と歩を進める。U-18在籍時の2018&2019シーズンにはトップチームに2種登録され、U-23の一員として明治安田生命J3リーグ出場を経験。2020シーズンにトップチーム昇格を果たした。ルーキーイヤーは明治安田生命J1リーグ3試合の出場にとどまり、翌シーズン前半戦は京都サンガF.C.へ、後半戦はSC相模原へ育成型期限付き移籍。2022シーズン前半戦もモンテディオ山形への育成型期限付き移籍を経験し、後半戦よりFC東京に復帰していた。2023シーズンはルーキーイヤー以来にFC東京でフルシーズンを戦い、明治安田生命J1リーグで5試合、JリーグYBCルヴァンカップで3試合、天皇杯JFA第103回全日本サッカー選手権大会で1試合の出場となっていた

 期限付き移籍に際し、木村はFC東京を通して「サガン鳥栖に期限付き移籍をすることになりました。今シーズンFC東京で活躍することが全くできず、悔しい気持ちと申し訳ない気持ちでいっぱいです。今後の自分の夢や目標に向かって何が1番良いのかを考え、今回の移籍を決断しました。同じJ1リーグですが、暇な時に少しでも自分の様子を気にしていただけると嬉しいです!ありがとうございました!」と率直な心境を明かした。

 アルナウは1997年12月27日生まれの現在25歳。スペイン出身のGKで、ジムナスティック・タラゴナなど国内の3部を中心に複数クラブを渡り歩いた。2022年より奈良へ完全移籍加入。加入初年度は奈良のJ3参入に貢献し、今シーズンは明治安田生命J3リーグの17試合でゴールマウスを守った。

 完全移籍に際し、アルナウは奈良を通してコメントを発表。クラブに関わるすべての人々へ感謝の言葉を届けただけでなく、奈良で過ごした2年間を振り返りながら、生涯のサポーターとして今後もチームを応援することを約束した。

「皆さん、こんにちは。クラブの一部であり、日々クラブのために働いている皆さん(サポーター、スポンサー、経営陣、フロントスタッフ、チームスタッフそして選手たち)にただただ感謝しています。バルセロナを出て日本に来ることは簡単ではありませんでした。生まれ故郷から離れることはいつも難しい決断になります。ただ、この町に来てからいつも多くの愛を皆さんから感じていました。この2年間、皆さんと共に、プロフェッショナルとして、また人間としても成長させていただきました」

「今でも思い出せば感動してしまう、ロートフィールド奈良でのJリーグ昇格決定の瞬間、最終節で優勝を決めた時、奈良クラブのJリーグデビューの日、他にも沢山の思い出がありこの先の私の人生でも決して忘れることはないでしょう。奈良のサポーターの皆さんは本当に素晴らしい!選手たちは毎試合皆さんの存在を感じていますし、勝利に必要な後押しをしてくれています。皆さんがこのクラブを偉大にしてくれます」

「また、最初から私を信頼し、この素晴らしい国を知る機会を与えてくれた濵田社長とフリアン監督にも感謝したいです。あなた方への感謝の気持ちはいつまでも忘れません。今日は皆さんにお別れをしなければなりませんが、いつか必ずまたどこかで会えると信じています。今日から一生の奈良クラブファンが1人増えます。皆さん本当にありがとうございました!」

 ヴィニシウス・アラウージョは1993年2月22日生まれの現在30歳。ブラジル出身のアタッカーで、母国のクラブだけでなく、スペインのバレンシア、レアル・サラゴサ、ウエスカ、ベルギーのスタンダール・リエージュでもプレーした。2020年にはモンテディオ山形へ完全移籍加入。山形では明治安田生命J2リーグで2シーズン連続チームトップとなる14得点を挙げた。2022シーズンはFC町田ゼルビアでプレーし、明治安田生命J2リーグ32試合出場2得点を記録。カタールのウム・サラルを経て今年9月に今治へ完全移籍加入した。明治安田生命J3リーグでは13試合のピッチに立っている。

 完全移籍に際し、ヴィニシウス・アラウージョは今治を通して「一緒に過ごしてくれた皆さんに感謝したいと思います。短い期間ではありましたが、ファンやサポーター、街、スタッフ、チームメイトにとても良くしてもらいました。これからもFC今治を応援していきますし、クラブの目標である昇格を達成することを願っています。今治で出会ったすべての皆さん、本当にありがとうございました!」と別れの言葉を綴った。

 また、木村、アルナウ、ヴィニシウス・アラウージョの3選手は、新天地となる鳥栖を通して意気込みも明かしている。

▼木村誠二
「サガン鳥栖に関わるすべての皆様、初めまして。FC東京から移籍してきました木村誠二です。鳥栖の魅力あるサッカーに惹かれ、今回加入させていただくことになりました。サガン鳥栖がより良い試合をし、今までよりも高い順位へ導けるよう尽力していきたいと思っています。応援よろしくお願いします!」

▼アルナウ
「はじめまして。皆さんと知り合いになれること、とても嬉しく思っています。この偉大なクラブに来ることができ光栄です。チームメイトやテクニカルスタッフの皆さんと一緒に仕事ができることをとても楽しみにしています」

「最大限の喜びを与えられるように、そして一緒にサガン鳥栖を大きくしていけるように、日々全力を尽くしたいと思います。最大限の熱意と努力があれば、必ず結果はついてくると思っています。ピッチでお会いしましょう!」

▼ヴィニシウス・アラウージョ
「サガン鳥栖でプレーする機会を頂けてとても嬉しいです。共に闘って2024年を素晴らしい年にできることを願っています。一緒にクラブの目標を達成できるよう努力していきます」