2024年1月12日まで、東京都品川区が主催する「しながわ鉄道デジタルスタンプラリー」が開催されています。品川区に乗り入れている鉄道6事業者の6駅をまわってスタンプを集めると、先着でキーホルダーやマグネットクリップがもらえるイベントです。
「デジタル」というだけあって、スタンプ集めにはスマホアプリを使います。スタンプラリーというと紙の台紙にハンコを押すイメージですが、アプリを使うとどう変わる? 実際に「しながわ鉄道デジタルスタンプラリー」を体験してきました。年末年始や冬休みのお出かけにもおすすめ。ちなみに、スタンプラリー用アプリを提供しているのはカシオ計算機です。
専用アプリ「MEGURUWA」なら全国のスタンプラリーが楽しめる
「しながわ鉄道デジタルスタンプラリー」は、デジタルスタンプラリー専用アプリ「MEGURUWA」をインストールして参加します。アプリもラリー参加も無料です。MEGURUWAは、スタンプラリー用のいわゆるポータルアプリ。MEGURUWAアプリひとつで、対応する日本全国のさまざまなスタンプラリーが楽しめます。
MEGURUWAで提供されるスタンプラリーには、「QRコードを読み込むだけ」「特定のポイントに行くと自動的にスタンプされる」など、いろいろな形式があります。
今回の「しながわ鉄道デジタルスタンプラリー」は、駅に貼ってあるポスターのQRコードを読み込んで、画面に表示されるクイズに正解すればスタンプがもらえるという仕様。対象の駅は以下の6駅です。「しながわのスタンプラリーなら品川駅は?」と思うかもしれませんが、品川駅は港区にあるので対象駅になっていません。
- JR山手線:大崎駅(北口改札外)
- 東急目黒線:武蔵小山駅(武蔵小山駅東口を出て、武蔵小山商店街パルム前の柱)
- 京急本線:立会川駅(改札外)
- 都営浅草線:五反田駅(東五反田方面改札外 A5・A6階段付近)
- りんかい線:品川シーサイド駅(改札外 B出口付近)
- 東京モノレール羽田空港線:天王洲アイル駅(中央口改札外)
いずれも品川区内の駅なので、効率よくまわれば半日くらいでコンプリートできます。スタンプする順番は決まっていないので、どのルートで行くかはユーザーしだい。期日までにスタンプを埋めればよいので、対象の各駅に出かけやすい場所に住んでいる人なら、数日かけてまわっても大丈夫です。
しながわ鉄道デジタルスタンプラリーに参戦!
しながわ鉄道デジタルスタンプラリーは、スタートする駅が決まっていません。いろいろと迷ったものの、最初の駅は京急本線「立会川駅」に決定。立会川駅の周辺は坂本龍馬と縁(ゆかり)ある土地ということで、スタンプラリーの前にちょこっと「坂本龍馬ゆかりの地」をプチ観光することに。正直、今回のスタンプラリーがなければ、立会川と坂本龍馬の関係を知らなかったかも……。
もちろんスタンプも集めます。対象となる駅の改札を出ると、専用のQRコードが記載されたポスターが貼ってあります(ポスターを見つけにくい駅もあります)。MEGURUWAアプリからこのQRコードを読み取ると、その駅または鉄道会社に関するクイズが画面に現れます。クイズに正解するとデジタルスタンプをゲット。クイズは3択ですが、何度でも挑戦できます。
スタンプラリーは品川区内の駅に限定されているため、駅と駅によっては歩いていける距離の場合も。どのルートでどの駅に行くかを悩むのも面白さのひとつ。
歩いているとき目にとまったお店でお土産を買うもよし、気になるお店でランチをするもよし、あるいは脇目もふらずに最速タイムを目指すのも面白いでしょう。楽しみ方はいろいろです。
スタンプが完成したら景品と交換!
スタンプを6つ集めたら景品と交換します。景品の配布場所は、品川区内にある以下の2カ所のどちらか。
しなかんPLAZA(しながわ観光協会)
住所:品川区大井1-14-1 大井1丁目共同ビル1F
開館時間:9:30~17:00(日曜・祝休日・年末年始休)
info&cafe SQUARE(観光案内所兼カフェ)
住所:品川区荏原4-5-28 スクエア荏原1F
開館時間:11:00~18:00(水曜・年末年始休)
いずれも夕方には閉館となるため、一日で景品交換まで済ませたい場合は開館時間に注意して行動しましょう。かくいう林編集長も、途中から「このペースじゃ今日中の景品交換まで行けない……?」と、後半はよそ見をせず駆け足でスタンプ集めに奔走しました。
景品配布場所は2カ所ありますが、林編集長は大井町駅そばの「しなかんPLAZA」で交換。MEGURUWAアプリ内でアンケートに答えたあと、一度だけ使えるアプリ内の「クーポン」をスタッフに見せると景品がもらえます(先着1,600名)。ラリー中に少しずつスタンプが集まる様子も面白かったのですが、景品という実際の「モノ」を手にすると達成感がアガります。
筆者は取材でいろいろな場所に行きますが、これだけ短い時間で6社の鉄道に乗ったのは初めて。鉄道スタンプラリーならではの体験でした。
ところで、MEGURUWAアプリを提供したカシオといえば、腕時計のG-SHOCKや電卓の会社というイメージだと思います。今回、スタンプラリー用のアプリを提供したことには、カシオは中小規模の店舗などで利用されるレジスターでもトップシェアという背景があります。そして、中小規模の店舗が苦手とするのが広報・集客活動なのです。
そうした背景から、カシオはMEGURUWAアプリを開発。商店街などが少額かつ少ない手間でスタンプラリーイベントを開催できるようにしました。MEGURUWAのほかにも既存のデジタルスタンプラリーアプリはたくさんありますが、多くのアプリは特定のイベント向けに開発した特注品のような存在。一方でMEGURUWAは、複数のスタンプラリーを集めたポータル的な構造となっているため、低コストで導入できます。MEGURUWAを使ったスタンプラリーイベントはまだ多くありませんが、今後は今回の「しながわ鉄道デジタルスタンプラリー」のようなデジタルスタンプラリーイベントがどんどん増えるかもしれません。