俳優の山下智久が、24年4月スタートのフジテレビ系ドラマ『ブルーモーメント』(毎週水曜22:00~)に主演することが21日、明らかになった。地上波民放ドラマは5年ぶり、フジテレビのドラマは『コード・ブルー』以来7年ぶりの出演となる。

山下智久

小沢かな氏の漫画『BLUE MOMENT』(BRIDGE COMICS/KADOKAWA)が原作の同ドラマは、甚大な気象災害によって脅かされる人命を守るべく、知恵と知識を駆使して現場の最前線で、命がけで救助に立ち向かうSDM本部(特別災害対策本部)メンバーの奮闘物語。山下は、SDM本部のチーフ/気象研究官を務める主人公・晴原柑九朗を演じる。

晴原は、端正な顔立ちと爽やかな笑顔がトレードマークで、報道番組のお天気コーナーにも出演。SDM本部とは、近年多発する自然災害において、対応の遅れによる人的被害の拡大を防ぐために内閣府直属のチームとして設置された組織だ。その中で、リーダー格(チーフ)を務める晴原は気象学の天才で、持ち前の頭脳と現場で感じた生の天気から膨大な気象情報を多角的に考察することができ、人命がかかる緊迫した状況でも一手先を読む力を持ち合わせている。

一方、毒舌で口が悪いため、周囲からたびたび反感を買ってしまう。だが、晴原の人命救助に対する熱い志や真っすぐな姿勢はやがて仲間の彼に対する見方を変え、共感を得た者たちと共に唯一無二の最強SDMチームを作り上げる。そんな晴原だが、彼にはずっと追い続けている謎がある。“気象学で命を救う”ことを志した理由は最愛の人の死。そしてそこにストーリー最大の謎があり、そのミステリーはドラマを通して描かれる。

脚本は、浜田秀哉氏(『イチケイのカラス』シリーズ、『絶対零度』シリーズ ほか)。音楽は、佐藤直紀氏(『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』シリーズ、映画『ゴジラ-1.0』ほか)が担当する。

コメントは、以下の通り。

■山下智久

――『コード・ブルー』以来、7年ぶりにフジテレビドラマで主演を務めることについて。

「幼い頃から数々の作品に出させていただいたフジテレビさん、7年ぶりにまたこのような素晴らしい作品で主演をやらせていただけること、光栄に思っております」

――そしてどういう巡り合わせか、今回も再び「命を救う」ドラマになりました。その点について。

「実際、自分自身が人の命を救えるわけではないのですが、ドラマ『コード・ブルー』の時に番組を見て数年後にドクターになられた先生方にもお会いさせていただいたこともあります。感極まる経験をさせていただきました。このように、見ていただいた方々に間接的にでもプラスの影響を与えられるようなドラマにするべく、1センチ、1ミリ、1秒にこだわり、真摯(しんし)に向き合っていきたいです」

――原作を読んでの感想をお聞かせください。

「身近に感じていた“天気”について知らなかったこと、また掘り下げていく細やかな描写などがとても興味深く、のめり込んで読ませていただきました。生きていくヒントになるような原作からいただくパワーをドラマでもしっかり皆様にお伝えできるよう全力を尽くしますので、ぜひ放送を楽しみにしていてください」

■プロデュース 高田雄貴氏(フジテレビ ドラマ・映画制作部)

「本作は、気象災害に立ち向かう世界的にも珍しいドラマです。異常気象がもはや“異常”ではなくなり、地球上の全ての人にとって“自分ごと”になっている今だからこそ本作をやるべきだ、そう思い企画しました。
原作は、小沢かな先生の同名タイトル漫画です。主人公が“卓越した数学脳で天気を解析する”画期的な原作のストーリーに、晴原のもとに仲間が集まっていくチームドラマという、もう1つの軸を加えることをご了承いただきました。
そしてその主人公・晴原柑九朗を演じて頂くのは、山下智久さんです。実は原作を読んでいた時から“実写化するなら晴原は山下さん以外いないだろう”と思っていました。まず小沢先生が描く晴原と山下さんがとても似ているんです(笑)。そして内面も、晴原は非常に芯が強いキャラクターなのですが、ストイックでそして何事にも真摯(しんし)に向き合われる山下さんにぴったりです。“命を救う”役が日本トップレベルにハマる俳優である山下さんが、今回は天才的な数学脳を使ってバシバシと人々を救っていく姿、ぜひご注目頂ければ、と思います。
さらに本作には、脚本・浜田秀哉さん、音楽・佐藤直紀さんという最高の制作陣に集まって頂けました。浜田さんが紡ぐ緻密で感動的な物語と壮大で美しい佐藤さんの音楽に包まれ、山下さん演じる晴原が仲間たちを集めてチームを作り、人命を救っていく様子は、必ず視聴者の皆さまの心に“快晴”をお届けできると確信しております。来春の水曜22時枠、ぜひご覧ください!」

【編集部MEMO】
山下が地上波民放ドラマに出演するのは、『インハンド』(TBS、19年)以来。その後、『正直不動産』(NHK、22年)、『TOKYO VICE』(WOWOW、22年)のほか、日欧共同製作の『THE HEAD season1』(20年)、米仏日共同製作の『神の雫/Drops of God』(23年)と、海外ドラマにも出演してきた。