最近は年賀状を送る際に、写真や文章があらかじめ印刷されたものを使用することも増えてきました。しかしプリントされただけの年賀状では「味気ない」と感じる人もいるのではないでしょうか。そこで、一言添え書きするのがおすすめです。
本記事では、友達や上司などの相手別/アイデア別にそのまま使える面白い添え書きの文例をご用意。2024年辰年ならではのダジャレ、縦読みメッセージ、近況報告にユーモアを加えたものなどを紹介します。句読点の有無やペンの色、使ってはいけない言葉など、年賀状を書く際の注意点もまとめました。
年賀状の添え書きに使える、面白い一言の文例【相手別】
年賀状を送る際、面白い一言を添え書きすれば、相手はきっと喜んでくれるでしょう。早速、送る相手別に添え書きの例を紹介します。
友達・同僚向けの一言
親しい間柄の友達や同僚に対しては、カジュアルな一言を添えるといいでしょう。親しみを込めた、楽しい雰囲気のものがおすすめです。
【文例】
・「今年こそダイエットしますと言いつつも アイスを食べながら年賀状を書いている私です」
・「本社の様子はどう? 僕は転勤先の○○で楽しくやっているよ! こっちの酒や名物料理がうますぎて食欲暴走中」
・「いつも仕事でフォローしてくれてありがとう! 今年もたくさん飲みに行こうね」
・「今年も一緒に推し活頑張ろうね! 年明けのコンサートを楽しみにしてるよ!」
・「今年もお互い 仕事に子育てに奮闘しようね」
・「新婚生活うらやましいぞ! 今度幸せのおすそ分けしろよ! 奥さんにもよろしく伝えてくれよな」
・「2024年は龍のごとく飛躍してみせるぜ!」
・「早いもので今年で定年です 定年したらたくさん釣りに行きましょう! 共に人生をエンジョイしましょうね」
会社の上司や先輩向けの一言
職場の上司や先輩向けの年賀状は、基本的には礼儀正しく、丁寧な文面を心掛けた上で、ちょっとしたユーモアを加えるといいでしょう。日頃の感謝の気持ちや、仕事の目標などを伝えるのがおすすめです。
たとえ親しい間柄だとしても、カジュアルになりすぎないように注意しましょう。
【文例】
・「いつもご指導ありがとうございます 今年も○○さんには多大なるご迷惑をお掛けするかもしれませんが 何卒よろしくお願いします!」
・「昨年は○○リーダーにたくさん助けていただきました 新年会で会えるのを楽しみにしています! お互い飲みすぎ注意ですね」
・「今年も○○チームの愛されキャラを全うできるよう精進してまいります!」
・「昨年は大変お世話になりました 今年こそ○○さんの営業成績に追いつきたいです!」
家族・親戚向けの一言
家族や親族には、あなたの状況を明るく報告するのがおすすめです。仕事や学業、趣味や熱中していることなどについて触れるのがいいでしょう。あなた自身の状況に加え、子どもやペットの様子を伝えてもOKです。
新年の抱負や、頑張っていることを添えるのも印象アップにつながるでしょう。
【文例】
・「息子が空手で黒帯をとりました 私も息子に負けないように 新しい習い事でも始めようかなと思っています」
・「今年は受験の年です! ○○大学目指して頑張るぞ! おばあちゃんも応援してね」
・「○○おじさんお元気ですか? おじさんの影響で僕もマラソンを始めました 今年は一緒に大会に出ましょう!」
・「転職しました! 念願の金融業界です ボーナスが出たらお父さんとお母さんを温泉に連れていくね」
年賀状の添え書きに使える、面白い一言の文例【アイデア別】
ここでは、面白い一言をアイデア別に紹介します。そのまま年賀状に使えるものばかりなので、「何を書いていいかわからない」と迷ったら参考にしてみてください。
近況報告にユーモアを加える
年賀状の添え書きで定番なのは近況報告ですが、そこにユーモアを加えると、読んだ相手はクスリと笑ってくれるでしょう。
【文例】
・「北海道はすっかり雪景色です そして私の頭もすっかり雪景色(白髪)となりました」
・「今年は節約が目標! と言いつつも福袋を予約しすぎてすっかり金欠です 誰か私にお年玉ちょうだい!」
・「今年こそ真面目にジムに通うぞ! って昨年の年賀状でも同じことを書いた気がする(笑)」
・「最近カレー作りにハマっています! ということでわが家は正月もカレーです」
干支にちなんだダジャレ - 2024年は辰年
2024年は辰年です。そこで、辰にちなんだダジャレを添え書きしてみてはいかがでしょう。いくつかダジャレを紹介するので、参考にしてみてください。
【文例】
・「今年は息子が大学受験だよ~ 時が辰(たつ)のが早すぎる! なんちゃって!」
・「娘がハイハイを覚えました! 辰(たつ)のはいつかな?(笑)」
・「5キロ痩せるという昨年の目標は未辰(みたつ)のまま 2024年に突入しました! 今年こそは目標辰成(もくひょうたっせい)するぞ!」
・「今度こ辰(こたつ)に入りながらお茶でもしましょう」
・「今年もたくさん食べ歩きしようね! 辰年だけに私のイチオシはカリカリの辰田揚げ(たつたあげ)」
お正月に関するクイズ
お正月はお休みで、のんびり過ごしている人も多いです。年賀状にクイズと関連したメッセージを書けば、ゆっくりと楽しんでもらえるでしょう。
【例】
問題:初夢に出てくると縁起が良いとされる鳥は?
答え:鷹(たか)
一言メッセージ:「鷹は出世や優れたものの象徴なんだって! 今年は○○くんがより飛躍する年でありますように」
【例】
問題:お正月にやってはいけない家事は何?
答え:掃除
一言メッセージ:「というわけでわれわれも お正月くらいは掃除から解放されてゆっくり過ごそうね」
縦読みのメッセージ
各行の一文字目を縦に読むと、お正月に関係するメッセージが現れる仕組みです。3文字以上がわかりやすいでしょう。
【例】
「あ」らたな年を迎え 私はついに
「け」ついしました!
「お」もいっきり頑張ります
「め」ざせ! 司法試験合格!
【例】
「た」のしいときも
「つ」らいときも
「ど」んなときも私を支えてくれた○○くんにとって
「し」あわせな一年になりますように
【例】
「か」んしゃ感激雨あられ
「ど」んなときもあなたは私を助けてくれたね
「ま」よいそうになったら 今年もあなたに
「つ」いていきます
ありがちな添え書きをひとひねり
「今年もよろしく」などの定番メッセージも、一言加えて少し変えるだけで、個性とユーモアが出せますよ。
【文例】
・「今年もよろしくね! 今年だけじゃなく来年も再来年も 一生よろしく!」
・「うちのやんちゃぼうずが4月から小学校に入学します 今年も家族ぐるみでよろしく」
・「今年もたくさん迷惑を掛けると思いますが どうか懲りずによろしくね」
・「昨年はたくさんお酒を飲んだね 今年はもっといっぱい飲もうね よろしく!」
・「○月に男の子が生まれました ますますパワーアップした○○家を今年もよろしくお願いします」
添え書きに使える面白い一言の見つけ方
「どうしても面白い一言が思いつかない」と悩む人もいるでしょう。面白い添え書きを考えるときは、相手との日頃の会話を思い出してみてください。
例えば以下のようなちょっとした会話に、添え書きのヒントがあるはずですよ。
会話からのヒント:「○○さんとは、よくサッカーの話をしていたな」
文例:「今年も一緒にサッカーの応援をしましょう」
会話からのヒント:「そういえば、○○部長は映画が趣味だと言っていたな」
文例:「正月休みは○○部長おすすめの映画を観に行きます」
会話からのヒント:「○○ちゃんは猫を飼い始めたと言っていたな」
文例:「猫さんとのお正月はどう? 私も猫さんをモフモフしたいです! 今度猫さんのおやつを持って遊びに行かせてね」
好印象を与える添え書きの内容とは
相手に好印象を与えるには、自分や家族の近況報告、日頃の感謝、相手との共通の話題、新年の抱負や目標などを添え書きするのがおすすめです。添え書きの具体例を示しながら、解説していきます。書きやすそうなものを選んでみてくださいね。
自分や家族の近況報告
年賀状の定番の添え書きといえば、自分や家族の近況報告です。特に前年に結婚や出産、進学、就職、引っ越し、転勤などライフステージに大きな変化があった場合は、年賀状で報告するといいでしょう。
家族ぐるみで親しくしている友人や親族などには、家族の写真入り年賀状で、家族の近況を報告するのもおすすめです。
【文例】
・「昨年引っ越しし念願の一軒家でお正月を迎えられました 今度ぜひ遊びにきてください」
・「昨年の8月に入籍しました! まだまだ未熟な私たちですがご指導よろしくお願いします」
・「2023年9月12日に長女○○が誕生しました 親子ともどもよろしくお願いします」
日頃の感謝
感謝されて悪い気がする人はいません。普段からよく会う人には、ぜひ年賀状を通して改めてお礼の気持ちを伝えましょう。上司、親戚、友達など、関係性を問わず誰に対しても書きやすい内容ですし、相手を思う気持ちも伝わりやすいです。
【文例】
・「○○ちゃん いつも相談にのってくれてありがとうね」
・「お父さん お母さん いつも助けてくれてありがとう 次の帰省はお盆かな いっぱい甘える予定なのでよろしくね」
・「○○先輩 いつもフォローしてくれてありがとうございます」
相手との共通の話題
仕事や趣味、熱中しているものや習い事など、相手との共通の話題に関する一言も書きやすいです。前年に一緒に取り組んだことや、その年に一緒にやりたいことがあれば、書いてみてください。
【文例】
・「昨年のあの案件はヘビーだったね! 毎日一緒に残業していたのが懐かしいよ」
・「今年は一緒にベリーダンスのショーに出たいな」
・「今年は共にTOEIC900点を目指しましょう」
抱負や目標
抱負や達成したい目標があれば、年賀状に書いてみましょう。大きな目標でなくても構いません。達成可能なものや、ちょっとやってみたいことでも大丈夫ですよ。
年賀状で宣言することで、あなた自身のやる気もアップするでしょう。
【文例】
・「本年は○○資格の試験に合格したいです」
・「今年はマイナス5キロを目指します」
・「今年はフルマラソン完走を目指して頑張ります」
年賀状に添え書きをするのがおすすめな理由
年賀状に一言添えるのがおすすめな理由は、ずばり「より気持ちが伝わる年賀状になるから」です。
最近では年賀状を作成するときに、パソコンのソフトやスマホのアプリを使ったり、印刷会社に外注したりする人も多いのではないでしょうか。プランによっては宛名印刷に対応しているものがあるので、忙しい人にとってはとても便利ですよね。
デザインのバリエーションが豊かで、手軽に美しい年賀状が作れるのがアプリや印刷会社を利用するメリットです。また人気のキャラクターなどが印刷されているものを選択すれば、トレンド感を取り入れることもできます。
しかし写真やイラストがプリントされただけの年賀状をそのまま送るのは、「味気ない」「寂しい」と感じることもあります。そのようなときは、年賀状の余白に一言手書きのメッセージを添えるだけで、より温かみが伝わる年賀状になるでしょう。
「手書きする時間がない」という人は、短いものでも構いません。ぜひ一言添え書きして、年賀状を送ってみてください。相手に一層気持ちが伝わり、印象に残る年賀状になるでしょう。
年賀状や添え書きの注意点・マナー
添え書きを含めて、年賀状にはマナーがあります。内容や、ペンの種類などにも気を配りましょう。下記で詳しく説明します。
句読点を使わない
年賀状では、句読点(「、」や「。」)は使わないのが一般的です。それは、句読点が区切りや終わりを意味するため、お祝い事の文章として縁起が悪いとされているためです。
しかし句読点が無いと読みづらい文章になってしまうので、句読点の代わりにスペースを入れたり、適宜改行をしたりするといいでしょう。
相手を不快な気持ちや暗い気持ちにさせない
年賀状では、相手を不快にさせるようなセンシティブな内容は、普段以上にNGです。特にウケを狙おうとして書いた一言が、相手を傷つけるような言葉になっていないか、しっかりと考えましょう。
また、暗すぎる内容も年賀状にはふさわしくありません。相手に心配を掛けてしまいます。暗い話題は、後ほど触れる忌み言葉を含むことも多いので、そういった意味でも気を付けたいものです。
【NG例】
・「今年こそ○○に合格するといいね でも○○ちゃんは遊んでばっかりだし無理かなぁ(笑)」
・「昨年重い病気にかかりました まだ完治していません 今年も回復は見込めそうにないです」
・「去年愛犬が私のもとから去ってしまいました ペットを失うのはつらいものです」
・「仕事がしんどくて本当に病むわ」
ただし離婚や病気など、相手に知らせなくてはならないこともあるかもしれません。そのようなときはあくまで事務連絡としてサラッと伝える程度にとどめつつ、明るく締めるようにするといいでしょう。
【OK例】
・「離婚しました 今年は心機一転頑張ります」
・「昨年手術しました 今は穏やかに過ごしています」
忌み言葉を避ける
忌み言葉とは、不吉なことを連想させる言葉です。下記のような言葉を、うっかり使ってしまうことがないように注意しましょう。
【忌み言葉の例】
- 去る
- 失う
- 痛む
- 病む
- 終わる
- 絶える
- 切れる
- 滅びる
- 破れる
- 倒れる
- 離れる
- 衰える
- 枯れる
- 苦しい
使いがちな「去年」も忌み言葉なので、「昨年」や「旧年」に言い換えましょう。
【NG例】
・「去年は大変お世話になりました」
・「あっという間に一年が終わったね 今年もよろしくね」
・「子どもは成長するけど… 私は日に日に衰えていくから焦るよ」
年賀状には、基本的にポジティブな言葉を選ぶことがポイントです。
言葉の重複に注意する
言葉の重複も、年賀状に添え書きするときに注意したいことの一つです。
【NG例】
・「賀正 あけましておめでとうございます」
・「謹賀新年 謹んで新年をお祝い申し上げます」
特に年賀状において、最初に書くお祝いの挨拶のことを「賀詞(がし)」と言います。具体的には「謹賀新年」「謹賀新春」「賀正」「寿」などの漢字や、「あけましておめでとうございます」「新年おめでとうございます」「新春のお慶びを申し上げます」といった文章のことです。
上記のNG例のように、これらの賀詞を同時に使ってしまうのは、実は誤りとされています。
【NG例】
・「○年1月1日元旦」
また、日付を表す言葉の重複もよくやりがちです。「元旦」は、「1月1日の朝」を表します。そのため、「1月1日」と「元旦」を両方書くと意味が重複してしまいます。この場合、「1月1日」か「元旦」のどちらかのみを使用しましょう。
なお「新年あけましておめでとうございます」も、「新年」と「あけまして」の意味が重複している、という意見があります。しかしこれは一般的に広く浸透している言い回しであり、年が改まったことを強調する意味合いがあると捉えることもできるため、完全な間違いとは言い切れないようです。気になる方は、「新年おめでとうございます」「あけましておめでとうございます」などを使うといいでしょう。
修正ペン・修正テープを使用しない
書き間違えた箇所は、つい修正ペンや修正テープを使いたくなってしまいます。しかし修正してしまうと「書き直すまでもないと思われたのかな」「新しく書くのが面倒だったのかな」と相手を不快にさせてしまう場合もあります。
書き損じた場合は、新しい年賀はがきに書き直すようにしましょう。なお、書き損じたはがきは手数料を払えば、郵便局で新しいはがきや切手などに交換してもらえます。
ペンの色や種類に気を付ける
ペンの色にも注意が必要です。中でも赤色のペンは、相手に「血」「絶縁」といったネガティブなイメージを与えてしまう恐れがあります。特に上司や親戚、目上の人などには黒のペンで書くようにしましょう。ただし、「謹賀新年」「謹賀新春」「賀正」「寿」などの「賀詞」には、赤い色を用いてもOKです。
また年賀状をボールペンで書くのは、字が細くて貧相、手間を掛けていない印象を与えるなどの理由で、マナー違反ともいわれています。毛筆などの力強い文字の方が、相手に好印象を与えるでしょう。とはいえ、毛筆は難しく感じる人も多いですよね。そこで毛筆の代わりに、筆ペンやサインペンなど、太字で書けるペンを使用するのがおすすめです。
ただ最近では、特に友人や家族間などの年賀状においては、手軽なボールペンを使う人も増えています。ボールペンを使う際には極細のものではなく、ペン先が1.0mm以上の太字ボールペンを使用するといいでしょう。
年賀状に面白い一言を添えて、ビジネスやプライベートの人間関係に生かそう
写真やイラストがプリントされた年賀状でも、何かオリジナルの一言を添えると、相手からの印象がアップします。自分や家族の近況報告、感謝の気持ち、新年の目標や抱負など、あなたの思いが伝わる一言を選びましょう。その一言にユーモアを加えると、より印象的な年賀状になります。干支にちなんだダジャレや、お正月にちなんだクイズなども、相手を楽しませられるのでおすすめです。
ペンの色や種類、忌み言葉にも気を配りましょう。そして、相手を傷つけるような一言や、ネガティブ過ぎる暗い内容は避けてください。良い文章が思いつかないときは、相手との会話や共通点を思い出し、明るい話題を探すようにします。
本記事の文例を参考にちょっとした一言を添えて、読んだ人が笑顔になるような年賀状を書いてみてくださいね。