日本能率協会総合研究所はこのほど、全国の15〜79歳の男女個人を対象として「パンに関する実態調査2023」を実施した。
同調査では、100以上のパンの中から好きなパンを質問したり、パンを購入する場所別の購入頻度や購入シーン、購入するパンの種類といったチャネル分析を実施。また一般生活者が好きなイメージや言葉、具材等を把握することができる内容となっている。
調査期間は2023年7月1日〜7月14日。日本能率協会総合研究所が保有する「モニターリサーチ・システム」 (全国に居住する15〜79歳までの男女)1,500名を対象に、オフライン調査にて実施した。
100を超えるパンの中で、好きなパン1位は「クロワッサン」72.1%で、3年前に実施した前回調査に続き2回連続で1位にランクインした。
2位は「食パン」66.1%で、3位「卵サンド」64.3%、4位「カレーパン」、5位「ハンバーガー」と続く。
前回調査時のランキングと比較すると、1位の「クロワッサン」は順位に変更はないが、今回の調査では7割を超え、前回と比べて約5ポイントの増加だった。
その他、「ドーナツ」も5ポイント以上増加し、5割超で6位にランクイン。「ピザパン・ピザ」「フレンチトースト」も5ポイント以上増加し、ランキングをあげた。
パンを買う際に魅力的だと思う言葉は、「国産・国内産」が最も高く6割強、次いで「焼きたて」が6割弱となった。
その他、性年代別の傾向がわかれているものは、「贅沢」「濃厚」「本格的」は男女ともに10-30代が高い傾向で、「無添加」は男女ともに60-70代に高い傾向に。男性と比べて女性は割合が高いものが多く、「焼きたて」は10ポイント以上女性が高い結果となった。
パンを買う際に魅力的だと思うイメージは、「もちもち・もちっと・もっちり」が最も高く5割強、次いで「しっとり」「サクサク・サクッと」「新食感」と続く。
1位の「もちもち・もちっと・もっちり」は前回調査(2020年)に続き、今回も1位。前回調査から伸長した、比較的上位のイメージワードは「ふわとろ」「なめらか」で、いずれも5ポイント以上増加した。2023年調査より追加した「生食感」は26.3%で、8位にランクインしている。
パンを食べる時によく一緒に飲む飲みものは、「コーヒー・コーヒー飲料」が顕著に高く、7割を超える。次いで、「牛乳」が4割強、「日本茶」「紅茶・紅茶飲料」3割強と続く。
性年代別でみると1位の「コーヒー・コーヒー飲料」は男女とも40代以上の年代で高く飲まれており、いずれも8割前後。「牛乳」は、60-70代において高く4〜5割台。女性20代が最も低く2割台だった。
「日本茶」は30代以下の若年層が高く、3〜4割台。「牛乳」は、前回調査と比べて5ポイント近く減少している。
食パンの保存方法で、「よく常温保存している」はいずれの年代でも概ね3〜4割台という結果で、男女10代と女性30代が相対的に高くなっている。
「よく冷凍保存している」をみると男女ともに10-20代は低く、対して男性は60-70代が高く、女性も60代が4割半と全年代で最も高い。また、女性は30代と70代も4割弱と比較的高い。
「よく冷蔵保存している」はおおむね1割前後だが、女性70代は2割半と他の年代と比べてやや高い傾向がみられた。