使わなくなったマニキュアの捨て方がわからず、自宅に放置していませんか。マニキュアは自治体の分別ルールを確認し、ボトルと蓋、中身を分けて捨てるのが一般的です。
本記事ではマニキュアの分別方法や中身が固まってしまった際の捨て方を紹介。捨てる以外の処分方法や再利用の仕方、マニキュアの捨て時や長持ちさせる方法などもまとめました。
マニキュアの正しい捨て方とは? 何ゴミなの?
早速、マニキュアの正しい捨て方について解説します。そのまま捨てることは基本的にNGです。
瓶(容器)・蓋・中身の液体に分別する
マニキュアを捨てるときは、瓶、蓋、中身の液体とで分別してから捨てるのが基本です。一般的なマニキュアの分別方法は、以下の通りです。
- ガラス瓶(容器):不燃ゴミ、ビン(資源ゴミ)など
- 蓋(プラスチック製):不燃ゴミ、プラスチック製容器包装など
- 中身の液体:可燃ゴミなど
中身の液体は、新聞紙や要らない布の上に出してから捨てるといいでしょう。詳しいやり方は後述します。
ただし、必ず市区町村など自治体の分別ルールを確認すること
マニキュアの分別方法は地域によって異なるため、住んでいる自治体の分別ルールを確認してから捨ててください。
下記はマニキュア瓶のゴミの出し方の一例です。たとえ同じ都道府県でも違いがあるので、注意が必要です。
自治体名 | 瓶の出し方 |
---|---|
札幌市 | 燃やせないごみ |
世田谷区 | 不燃ごみ |
横浜市 | 燃えないごみ |
川崎市 | 普通ごみ |
さいたま市 | もえないごみ |
名古屋市 | 空きびん |
神戸市 | 燃えないごみ |
世田谷区では、ジュースや酒、ジャムなどの瓶は「ガラスびん」として出しますが、マニキュアのように食用以外のものが入っていた瓶や油の付着した瓶は「不燃ごみ」になります。地域によっては、マニキュアのような薬品が入っていた瓶は資源ゴミにならない場合があるのです。
このようにマニキュアのゴミの分別方法は、自治体によってさまざまです。住んでいる自治体の分別ルールを確認し、正しく処分しましょう。
マニキュアのNGな捨て方
ここでは、マニキュアのNGな捨て方を紹介します。排水口が詰まる、引火するなどの原因となりますので、誤った捨て方をしないよう注意しましょう。
中身を排水口などに流す
マニキュアは水に溶けません。そのため中身を洗面台やシンクの排水口、トイレなどに流すと、固まって詰まる可能性があります。
また、色つきのものを捨てた場合は、色が洗面台やシンクについて落ちなくなる恐れも。
下水処理に負担を与えたり、海を汚したりすることにもつながるため、マニキュアの中身を排水口に流して捨てるのは絶対にNGです。
そのまま燃えるゴミに捨てる
分別しないでそのまま可燃ゴミに捨てるのもNGです。前述のように、お住まいの自治体のルールに沿って分別して捨てましょう。
さらにマニキュアの原料には引火しやすいものもあります。可燃ゴミにそのまま入れてしまうと、静電気の火花などから着火してボトルが破裂する可能性などがあり、大変危険です。
安全のためにも、マニキュアは中身の液体のみを取り出し、乾燥させてから可燃ゴミに捨ててください。
燃えないゴミでも、中身が入ったままボトルごと捨てるのは、多くの自治体でNG
可燃ゴミだけでなく、不燃ゴミにそのまま出すのも基本的にはNG。
多くの自治体では、ボトルや中身、蓋を分別するルールがあるため、マナーを守って捨ててください。
たばこなど火の近くで中身を出す
先ほども少し触れたようにマニキュアには引火の可能性があるため、中身を出すときは火の近くで処理しないようにしてください。
マニキュアに含まれる酢酸エチルやトルエン、アセトンなどは第4類危険物の第1石油類に分類され、引火点が低くて引火しやすいのです。例えばたばこを吸いながら処理するなど、火気があるところで中身を出さないよう注意しましょう。
マニキュアの中身はどうすればいい? 瓶の洗い方は? 簡単な手順を紹介
マニキュアの中身は、不要な紙や布の上に出して処分します。作業するときは、周りに火気がないか確認し、部屋の換気をしながら行いましょう。
また中身が固まってしまった場合の対処法についても解説しますので、固まったからといってそのまま捨てず、きちんと分別して捨てましょう。
中身が固まっていないマニキュア
中身が固まっていないマニキュアは逆さまにして、古新聞や要らない布の上に中身を出します。出にくいときは綿棒などを使い、できるかぎり中身を出しましょう。瓶を洗う必要はありません。
出した中身は一晩置き、乾かしてから可燃ゴミに捨ててください。ポリ袋の中に古新聞や要らない布を敷いてそこに中身を出せば、周りが汚れない他、乾いた後にそのまま可燃ゴミに捨てられるので便利です。
なおこれらの作業を室内で行う場合は、ニオイが部屋にこもらないよう、窓を開けてください。
中身が固まってしまったマニキュア
中身が固まってしまったマニキュアは、お湯の中にボトルを入れて温めることで、中身がやわらかくなります。固まったマニキュアがこびりついて蓋が開けられないときにも効果的です。
温めると溶けた中身が蓋から垂れてくる場合もあるため、湯煎にはカットしたペットボトルや牛乳パックなどを用いるといいでしょう。お湯の温度は60度を超えないようにしてください。
また、100均やドラッグストアに売っている薄め液を使うのもおすすめです。数滴ずつボトルに入れてから容器を振ると、液体がやわらかくなります。ただし薄め液を入れすぎると瓶が破裂する危険があるので、パッケージなどに記載された使い方をよく読んで使用しましょう。
中身がやわらかくなったら、前述した通常の捨て方と同じく中身を古新聞や要らない布の上に出して、乾燥させてから捨てましょう。
古いマニキュアの再利用方法や処分の仕方
捨てる以外で、使わなくなったマニキュアを再利用、または処分する方法があるので、こちらも参考にしてみてください。
混ぜて新色を作る
使わなくなったマニキュアは、他の色やトップコートと混ぜて、自分だけのオリジナルカラーを作って楽しめます。
厚めの要らない紙などの上にマニキュアを数滴垂らし、筆で混ぜるだけです。手持ちのカラーをイメージチェンジできるため、飽きずにマニキュアを利用できます。
例えば濃い黒のマニキュアとトップコートを混ぜれば、透け感のあるクリアブラックのカラーになり、全く違う印象となります。
いろいろなものをカラーリングしてアレンジ
マニキュアは爪以外にもさまざまなものに塗ることができるため、カラーリングに活用してアレンジを楽しめます。
例えば黒のヘアピンにラメを乗せたり、カラフルにしたりと、オリジナルピンを作ることも可能です。透明なガラスコップに、マニキュアを使ってアレンジするのもかわいいですよ。ワイヤーとマニキュアを使った、マニキュアフラワーを作るのもいいでしょう。
ほつれ止めに使用する
マニキュアは、ほつれ止めとして使用できます。マニキュアをストッキングの伝線部分に塗ると、伝線が広がらなくなり応急処置に最適です。
プレゼントやDIYのときにリボンを使う場合も、マニキュアが活用できます。リボンの端を切ったままの状態にすると次第にほつれてきてしまうため、ほつれ止めとしてリボンの端に塗るのに使えます。
このとき、透明なマニキュア、またはストッキングやリボンに近い色を使うのがおすすめです。
スプレー缶などの金属部分のサビ止めに
マニキュアはスプレー缶の底など、金属部分のサビ防止にも使えます。
特に水回りに置くことが多いヘアスプレーの缶などはサビてしまうことが多いので、あらかじめ缶の底部にマニキュアを塗っておきましょう。
メルカリなどフリマアプリに出品する
メルカリなどのフリマアプリに出品するのも一つの手です。使用できる状態であれば、まとめて出品してみるのもいいでしょう。ただしその際、その販売方法が「薬機法」に抵触していないか、事前に確認しておきましょう。
「薬機法」とは「医薬品医療機器等法」とも言われ、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」のこと。医薬品や化粧品などの有効性や安全性を確保するために定められた法律です。
マニキュアは基本的に「化粧品」の一種です。そして薬機法では、海外で購入した化粧品を出品したり、個人輸入代行サイトで購入した化粧品を出品したりするのは、国の許可がいるためNGです。製造番号が記載されていないものも出品できません。
また化粧品を小分けにしたものを販売するには国の許可が必要と定められているため、マニキュアを小分けにしたり、詰め替えをしたりして出品するのもNGです。
またマニキュアは引火の可能性がある液体です。引火点が30度以下の場合は、郵便局のゆうパケットなどでは送れないといった、配送上の制限があります。ヤマト運輸の宅急便であれば、指定のサイズ内で、ビニール袋などで全体を覆って密閉し、液漏れを防いだ状態であれば送ることができます。
マニキュアを出品する際は、フリマアプリや配送会社の規約を必ず確認しましょう。
マニキュアの使用期限や捨て時とは
メーカーや顔料の違いなどによっても前後しますが、開封後のマニキュアの使用期限の目安は、1年程度だといわれています。1年を過ぎたら廃棄を検討しましょう。
また1年未満でも、マニキュア液が固まってしまったら捨て時と言えるでしょう。
マニキュアを長持ちさせる方法とは
マニキュアを長持ちさせるには、マニキュアを使った後、ボトルのふちについたマニキュアをリムーバーで丁寧に拭き取りましょう。
ボトルのふちにマニキュアがついたままだと蓋がしっかりと閉まらず、マニキュアの一部の成分が揮発して固まってしまうからです。少し面倒ですが習慣にして、お気に入りのマニキュアを長く楽しみましょう。
ネイルを楽しんだら、最後は正しく処分しましょう
マニキュアの捨て方は、ボトル・蓋・中身を分けるのが一般的です。マニキュアを処分するときは、自治体の分別ルールを確認し、マナーを守って捨ててください。
分別しないまま丸ごと可燃ゴミに捨ててしまうと、引火する可能性があり大変危険です。また中身を排水口に流してしまうと、詰まり、また流しや排水口に色がついて取れなくなる原因となります。
マニキュアは捨てずとも、ヘアピンなどをカラーリングして楽しんだり、フリマアプリなどに出品したりするのもおすすめです。不要になったマニキュアの捨て方や活用方法を知り、ネイルを楽しんだ後は正しく処分しましょう。