NASAは12月18日(現地時間)、深宇宙光通信実験の一環として、1,900マイル離れた場所から高精細ビデオストリーミングの送信テストを実施した。テストで計測された最大ビットレートは267Mbpsに及んだという。

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1,900万マイル(地球から月までの約80倍)という記録的な超長距離間で行われた通信デモンストレーション。「フライトレーザートランシーバー」なるデバイスを用いて行われたもので、15秒間の動画がデータとして送信された。信号は地球に到達するまで約101秒要したとしており、ビットレートに換算すると267Mbpsの帯域を実現したことになるという。この技術を運用できるようになれば、例えば火星での有人ミッションなどで大容量データを用いて支援を行うことも可能になる。

通常、このようなデモでは適当で無意味なデータが用いられる。しかしこの重要なイベントを思い出に残るものにするべく、職員が飼っているネコ(テイターズという名前らしい)がレーザーを追いかけて遊んでいる様子を撮影。動画そのものに加えてテイターズの心拍数や色、品種についての情報も高速で宇宙を横切った。実際に用いられた動画はYouTubeで公開されている。

The Video NASA’s Laser Communications Experiment Streamed From Deep Space