杉咲花が主演を務める、映画『52ヘルツのクジラたち』(2024年3月1日公開)の追加キャストが14日、明らかになった。
町田そのこ氏の同名小説を実写映画化した同作。自分の人生を家族に搾取されてきた女性・三島貴瑚(杉咲)が、海辺の町で「ムシ」と呼ばれ虐待させる少年と出会い、安吾との日々を思い返す。
今回公開されたのは、貴瑚を取り巻く人々を演じた追加キャスト。職場の上司で貴瑚の初めての恋人となる新名主税を宮沢氷魚、貴瑚の高校時代からの親友・牧岡美晴を小野花梨が演じる。そして、東京からやってきた貴瑚と出会う、母親に虐待され「ムシ」と呼ばれる少年役には、映画初出演となる桑名桃李がオーディションで抜擢された。
さらに、岡田安吾(志尊淳)の母・岡田典子役で余貴美子、少年を助けようとする貴瑚たちを見守り、貴瑚の祖母を知る村中サチエ役で倍賞美津子が出演。それぞれに抱える事情や、変化していく心情が豪華キャストにより繊細に紡がれている。
コメントは以下の通り。
■宮沢氷魚
脚本を読んで、自分が当たり前だと思っていた価値観が揺らぐような感覚になりました。この作品は、悩みとか過去の苦しみを乗り越えていく人物を見事に表現している作品だと思うので、この映画を観てくださる方々が、自分自身と向き合うきっかけになるといいなと思っています。
■小野花梨
憧れの、本当に長年憧れていた成島組に参加させていただきましたが、自分の未熟さもあって、喜びを噛み締めるというよりも、嵐の中にいるような日々でした。懸命に過ごした日々がスクリーンにどのように映っているのか、成島監督がどんな風に作ってくださったのか、映画を観るのがとても楽しみでもあり、ちょっぴり恐怖でもあり、今はそんな不思議な気持ちです。
■桑名桃李
あっという間に撮影が終わって、ちょっと寂しいのと、無事に終えられてよかったという気持ちです。ありがとうございました。
【編集部MEMO】
映画『52ヘルツのクジラたち』は、2021年の本屋大賞を受賞し、すでに80万部を売り上げるベストセラー小説の実写化作。ある傷を抱え、東京から海辺の街の一軒家に移り住んできた貴瑚(杉咲花)。虐待され「ムシ」と呼ばれる少年との出会いが呼び覚ましたのは、貴瑚の声なきSOSを聴き救い出してくれた、今はもう会えない安吾(志尊淳)との日々だった。
2024「52ヘルツのクジラたち」製作委員会