女優の満島ひかりが、映画『ラストマイル』(2024年夏公開)で主演を務めることが、明らかになった。

映画『ラストマイル』

塚原あゆ子監督と脚本家・野木亜紀子がタッグを組んだ同作は、2人が手掛けたドラマ『アンナチュラル』『MIU404』の世界線と交差する完全オリジナル映画。満島ひかりが主演を務め、物語の舞台となるショッピングサイトの関東センター長・舟渡エレナを演じる。さらに、エレナに振り回されながらも事件解決に奔走するセンターのチームマネージャー・梨本孔役で岡田将生も出演。満島と映画『悪人』以来14年ぶりの共演を果たす。

流通業界最大のイベントのひとつ“ブラックフライデー”の前夜、世界的なショッピングサイト最大手から配送された段ボール箱が爆発する事件が発生。次第に日本中を恐怖に陥れる謎の連続爆破事件へと発展していく。関東の4分の3を担う巨大物流倉庫のセンター長に着任したばかりのエレナ(満島)は、チームマネージャーの梨本(岡田)と共に、未曾有の事態の収拾にあたる。

そして、今回ティザービジュアルとティザー映像も同時に公開。ビジュアルは強い眼差しでこちらを見つめる満島と岡田の表情が印象的な1枚に。ティザー映像では、満島が震えて涙ぐむ姿、荷物を運ぶベルトコンベアーを見つめながら「止めませんよ、絶対」と言い切る姿など、様々な表情を見せており、ショッピングモール内での爆発と「届いた荷物は、爆弾だった」というひと言で、一気に息つく暇もない展開へと動き出す。連続爆破事件の発生により、本来止まることの許されない流通システムが止まることで、世界が止まるほどの一大事件となることを予感させる。

コメントは以下の通り。

■満島ひかり

『ラストマイル』の主演が私で良かったのか、今もまだ自信を持てないでいますが、塚原あゆ子組に参加してみたいという前のめりな気持ちが勝り参加しました。塚原さんの人気は見て聞いていましたが、撮影が終わった今も、また共に現場を過ごしたいと感じる、魅力的な監督さんです。

野木さんの脚本マジックには、今作でもほぅと唸らされるところがあります。感情をあまり描いていないのに、登場人物たちが状況に没頭することで、隙間からその人だけの気持ちを感じられる。難解な本でしたが、監督や岡田さんと謎を解いてゆく撮影現場は面白いものでした。共演は14年ぶりでしょうか? やっぱり岡田将生さんは不思議な佇まいを持つ俳優さんで、彼にしか出せない品性とおかしみをとても素敵に感じます。柔らかいのに男性らしい、岡田さんの背中に何度か助けて貰いました。静かなるサポートに、感謝しています。

撮影中も、終えたあとも、完成作を一足先に観た今も、映画『ラストマイル』は物語が決まりきらずに動いている感じがします。あまり持ったことのない感想です。主人公・舟渡エレナの選択したことの続きはまだ、私の毎日の中にもあります。私たちの日常で、身の回りで起こっている止められない現実。一人の力では動かせない苦しさの連鎖。観る方がどんな気持ちになって、どんな余韻で日々をすごしてゆくのか、そんなことを想う映画でした。

■岡田将生

念願のチームに参加させて頂きました。どんな役でも参加したいと熱望していたのがようやく叶い、そしてとても難しい役を頂き、現場では常に頭を抱えながら監督と満島さんと、この難しい脚本に臨ませてもらいました。脚本の野木さんとは以前お仕事させてもらってからだいぶ時間が空いたのですが、この脚本の密度が濃すぎて重たい何かを渡された感じでした。満島さんも10年以上ぶりでして、この方の前で嘘がつけない。見透かされる。こんなにも自由に、嘘がなく、カメラの前に立つ姿は見惚れてしまうほど素敵でした。この映画から皆さんが受け取る、感じ取るものは様々だと思いますが、こんなにもワクワクする映画もないかと思われます。期待して待っていただけたら嬉しいです。

■塚原あゆ子監督

この度、素晴らしいキャスト・スタッフに集まっていただき、野木さんとの映画が実現しました。連ドラと同じ世界線での3作目ですが、今回は「夜にポチッと注文した荷物が、貴方に届くまで」のお話です。ビールとポップコーンにあう映画にしようと始まった作品です。ワクワクドキドキしながら楽しんで貰えたら嬉しいです。

■脚本家・野木亜紀子

お待たせしました、三作目です。法医学者、機捜刑事ときて、今回は会社員。21年のはじめ、どんな映画がいいか塚原監督に訊ねたら「宅配荷物が爆発する話は? 物流が止まると大変」とのこと。そのワンアイデアで1本書きました。憧れの満島ひかりさんを召喚することに成功、久方ぶりの岡田将生さんも来てくれて、幸せな座組が実現しました。無謀な台本を見事に顕現させる剛腕、それでいて情感豊かに紡ぎだす塚原監督の新たな世界を、スクリーンで堪能してください!

【編集部MEMO】
ドラマ『アンナチュラル』(18)は、石原さとみが主演を務めたドラマ。不自然死究明研究所(UDIラボ)を舞台に、法医解剖医・三澄ミコトの活躍を描いている。『MIU404』(20)は、綾野剛と星野源がW主演を務めたドラマ。警視庁・機動捜査隊(通称:機捜)の志摩一未(星野)が、伊吹藍(綾野)とバディを組み、様々な事件に挑んで犯人を追う。両作品ともに塚原あゆ子氏が監督、野木亜紀子氏が脚本を務めている。放送が進むごとに話題を呼ぶストーリー展開で、『アンナチュラル』最終回は13.3%、『MIU404』最終回は14.5%と高視聴率をマークした。

(C)2024「ラストマイル」製作委員会