JTBパブリッシングと書泉は、過去の名作を復刊するプロジェクト「書泉と、10冊」の第6弾として、2003年に出版されたJTBキャンブックス『キハ58物語』を復刻し、12月6日から予約受付を開始したと発表した。

JTBキャンブックス『キハ58物語』の表紙

『キハ58物語』は、2003年にキャンブックスシリーズの1冊として発刊された。著者の石井幸孝氏は、国鉄分割民営化で発足したJR九州の初代社長を務め、特急列車や観光列車の斬新なデザイン、鉄道とまちづくり、観光を視野に入れた経営戦略で同社の基盤を築いた。その車両開発の代表例であるキハ58系をめぐり、登場までの経緯、設計思想と基本仕様、全国展開とJR化後の動向などわかりやすく解説しつつ、日本の鉄道史におけるディーゼルカーの位置づけについても理解を深められる1冊となっている。

この企画を起案した「書泉グランデ」鉄道フロア担当によれば、「初版から20年経ちますが、品切れになった現在も在庫のお問い合わせが多く、未だに色あせることのない人気の作品。キハ58に関心のある方はもちろん、特に昭和世代の鉄道ファンにぜひ読んでいただきたい1冊です」とのこと。著者の石井幸孝氏も、「当事者でなければ書けない正史と構想・エピソードに力点を置き、資料としていただけるものとなった。20年前の著書の再版に望外の喜びをかみしめている」とコメントを寄せている。

販売価格は3,960円。芳林堂書店・書泉限定版として、当時のダイヤで運行の確認ができる特典「時刻表でたどるキハ58の運行解説」をセットにした特別仕様として販売する。芳林堂書店・書泉各店と書泉オンラインにて、2024年1月10日まで予約を受け付ける。