LINEヤフーは12月5日、2023年に前年と比べ検索数が急上昇した人物や作品/商品を表彰する「Yahoo!検索大賞2023」を発表した。大賞となったのはMLBロサンゼルス・エンゼルス所属の大谷翔平選手だった。

  • Yahoo!検索大賞2023

    Yahoo!検索大賞2023

Yahoo!検索大賞は、2014年にスタートした、「Yahoo!検索」での検索データに基づき、2023年の1日あたり平均検索回数から2022年の1日あたり平均検索回数をひいたものを「2023年の検索急上昇度」と定義。その上昇度の大きさにより、大賞および人物カテゴリー5部門、作品カテゴリー5部門を発表するもの。さらに今後の活躍が期待できる人物やヒットが予想される商品をネクストブレイクカテゴリー(「人物」「商品」の2部門)として選出する。

  • 表彰部門

    表彰部門

大賞の大谷翔平選手は、WBCでMVPを獲得、MLBでのレギュラーシーズンでも投打に活躍し、ホームラン王を活躍するといった活躍により、年間を通じて検索が行われたという。ちなみに2022年の大賞はフィギュアスケートの羽生結弦選手で、2年連続でアスリート部門から大賞が出ることになった。

人物カテゴリー5部門

「俳優部門」の1位は、「ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と」主演など、数多くのドラマ・映画に出演した山田裕貴さん。2位は赤楚衛二さん、3位は安藤サクラさん、4位は森七菜さん、5位は北村匠海さん。

「ミュージシャン部門」の1位は、そのパフォーマンスやダンス動画がショート動画やSNSで注目された新しい学校のリーダーズ。2022年に海外から注目を集めはじめ、今年に入って「オトナブルー」の動画がTHE FIRST TAKEで公開されるなど、本格的な人気となった。以下、2位はMrs. GREEN APPLE、3位はNewJeans、4位はStray Kids、5位は昨年の7位からランクアップのSnow Man。いずれも若手グループが上位となっている。

「アスリート部門」の1位は大賞にも輝いた大谷翔平選手。2位ラーズ・ヌートバー選手、3位吉田正尚選手、4位ダルビッシュ有選手までは、いずれもWBCでも活躍したMLB所属の野球選手で、5位の男子バレーボール髙橋藍選手が唯一他競技からのランクインとなった。

「お笑い芸人部門」は英オーディション番組での活躍が話題となったとにかく明るい安村さん。2位はウエストランド井口さん、3位は昨年も7位にランクインしたぱーてぃーちゃん。それに続く4位は「サビだけカラオケ」で話題になったほいけんたさんで、58歳でのブレイクとなった。5位は山里亮太さん。

「声優部門」は、声優としての活動以外にもドラマやバラエティ番組への出演も目立った宮野真守さんが昨年の3位からランクアップして1位に。2位の林原めぐみさんはデビューから30年を超える大ベテランだが、ドラマ「VIVANT」で翻訳アプリの音声を担当したことも検索数アップにつながったようだ。3位は木村昴さん、4位は村瀬歩さん、5位は三石琴乃さん。

作品カテゴリー5部門

「アニメ部門」の1位は主題歌「アイドル」も大ヒットした「【推しの子】」。2位「ブルーロック」、3位「地獄楽」、4位「葬送のフリーレン」と続き、5位は「『鬼滅の刃』刀鍛冶の里編」だが、「鬼滅の刃」は関連作品が2019年から繰り返しランクインしており、息の長い人気が続いていることがわかる。

「映画部門」は、宮崎駿監督の10年ぶりの長編新作となる「君たちはどう生きるか」が1位となった。2位は小説原作のラブストーリー「わたしの幸せな結婚」、3位はゲーム原作のアニメ「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」、4位は庵野秀明監督の特撮作品「シン・仮面ライダー」、5位は木村拓哉さんと綾瀬はるかさん共演の歴史もの「レジェンド&バタフライ」と、バラエティに富んだラインナップだ。

「ゲーム部門」の1位は、3日間で1,000万本を販売した「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ キングダム」。2位「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」、3位「Pokémon Sleep」とポケモン関連が2作続き、4位の「ピクミン4」までは任天堂系のゲームが独占。5位の「崩壊 :スターレイル」が非任天堂系(開発は中国のmiHoYo)では最上位となっている。

「ドラマ部門」では、海外ロケや“別班”という設定、事前にストーリーや役柄を一切明かさないプロモーションなどが注目を集め、放送中のSNS等での考察も盛り上がった「VIVANT」が1位となった。2位は大河ドラマ「どうする家康」、3位は前期の連続テレビ小説「らんまん」とNHKドラマが続く。4位はサスペンス学園ドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」、5位は青年コミック原作の「あなたがしてくれなくても」。

「楽曲部門」の1位は、アニメ部門1位「【推しの子】」の主題歌であるYOASOBI「アイドル」。YouTube総再生数は3.5億回を超え、米Billboardのグローバルチャートでも1位を獲得するなど、海外でも話題となっている。2位となった「オトナブルー」は前述のとおり、ミュージシャン部門1位の新しい学校のリーダーズの人気を決定づけた曲。2020年リリースの楽曲だが、今年に入って前述のTHE FIRST TAKEでのパフォーマンス、YouTubeでのオフィシャルMV公開など露出が一気に広がった。3位はスピッツ「美しい鰭」。4位の「可愛くてごめん」はクリエイターユニットHoneyWorksの楽曲で、さまざまなフィーチャリングアーティストによるバージョン違いがある。5位はVaundy「怪獣の花唄」。

スペシャル部門

上記に加え、阪神タイガースの18年ぶり6度目のリーグ優勝/WBC日本代表の優勝に伴って検索が上昇した両チームの岡田彰布監督と栗山秀樹監督、史上最年少での名人獲得や将棋界初の八冠獲得などで話題を集めた将棋の藤井聡太名人もスペシャル部門として受賞している。

ネクストブレイクカテゴリー

期間内で直近データの比重が大きくなるようスコア化した「トレンド指数」により“今後の活躍が期待できる人物/商品”を選出するのがネクストブレイクカテゴリーだ。

  • トレンド指数

    トレンド指数

人物部門では、さまざまなMCバトル大会に出場するフィメールラッパーの#KTちゃん、2.5次元アーティストグループのシクフォニ、ダンサーの林祐衣の名前があがっている。

商品部門では、伸び縮みする素材でできた赤ちゃんの人形「赤ちゃんスクイーズ」、“推しぬい”を収納するための「ぬいポーチ」、韓国発のトッピング入りヨーグルト「美ヨット」が選出されている。