米Intelは12月4日(現地時間)、“Core Truths”と題したスライドを公式サイト上で公開し、競合であるAMD Ryzenシリーズについて言及した。海外メディアで大きく取り上げられたことを受けてか、資料自体は既に削除されている。
Intelはこれまでも「ベンチマークテストもたしかに信頼できる情報源ながら、実使用時における快適さこそ最も重大な指標である」等のポリシーに基づいたマーケティング施策をとったことがあり、今回の“Core Truths”もその一環だったのかもしれない。
資料は「Core Truths - How the 'Latest Technology' is not always what it seems(最新技術は必ずしも見かけ通りではない)と名づけられており、最新のAMD Ryzen 7000シリーズに2世代以上前のZen2コアが混ざっていることについて、「snake oil(詐欺、ホラ話をさす慣用句)」という言葉を使って揶揄した。
たしかにAMD Ryzen 7000シリーズには、Zen2ベースからZen4ベースまで幅広いアーキテクチャが存在していることは事実だ。しかしIntelの次期モバイル向けプロセッサにおいても、似たような問題が起こっている。
というのも、今度ナンバリングが刷新される第1世代Core(Ultra)シリーズにおいては、Raptor Lake Refresh(Core 120U)とMeteor Lake(Core Ultra 125U)が同世代に混在しており、前者は第12世代をリフレッシュした第13世代をさらにリフレッシュした世代、後者はそもそも異なるアーキテクチャを採用した全く似ていないプロセッサシリーズだ。
今回取り沙汰されたスライドについての報道姿勢は各テック系メディアの姿勢が垣間見えるもので、その点でも興味深いものにもなっている。中でもWccftechは「IntelもAMDも両方わかりにくい。お互いに非難しあうよりも、簡潔なネーミングスキームを採用するほうが一般顧客にとっては有益だ」と述べた。
なお、スライド自体は既に削除されているが、Videocardzがすべて公開している。
Intel has released a new customer playbook known as "Core Truths" that calls out AMD for using old CPU cores in its latest Ryzen CPU lineup.https://t.co/GUvDfq1hcA pic.twitter.com/9yFkgT3dXi
— Wccftech (@wccftech) December 4, 2023
Intel compares AMD Zen2 architecture in Ryzen 7000 series to snake oil https://t.co/DDeNnzQdYt
— VideoCardz.com (@VideoCardz) December 4, 2023