俳優の濱田岳、小林聡美、光石研、筒井真理子が、奈緒ととんねるずの木梨憲武がW主演を務めるカンテレ・フジテレビ系ドラマ『春になったら』(2024年1月15日スタート 毎週月曜22:00~)に出演する。

上段左から濱田岳、小林聡美、下段左から光石研、筒井真理子=カンテレ提供

■奈緒×木梨憲武、笑って泣けるハートフル・ホームドラマ『春になったら』

今作は、『HERO』(フジテレビ系)、連続テレビ小説『まんぷく』(NHK)、大河ドラマ『龍馬伝』(NHK)など、数々のヒット作を世に送り出した福田靖氏によるオリジナル作品で、笑って泣けるハートフル・ホームドラマ。“3カ月後に結婚する娘”と“3カ月後にこの世を去る父”が、「結婚までにやりたいことリスト」と「死ぬまでにやりたいことリスト」を実現していく3カ月間を描く。このたび、娘・椎名瞳(奈緒)と、その父・椎名雅彦(木梨憲武)を取り巻く家族、婚約者、職場の仲間など、主人公の父娘にとって欠かせない人たちを演じるキャストが発表された。

■濱田岳、奈緒演じる瞳の婚約者役に

濱田が演じるのは、瞳の婚約者・川上一馬。勉強が得意で東京大学に入学するも、小さい頃から大好きだったお笑いの道を諦めきれず、大学を中退した。コンビを解散し、現在は「カズマルくん」という芸名でピン芸人として活動しているが、鳴かず飛ばず。そんな一馬と瞳の出会いは、瞳が友人に誘われたまたま一馬のお笑いライブを訪れたこと。落ち込んでいた時に、一馬の鉄板ネタ「ドンマイドンマイ! 僕は好きだよッ」というフレーズに元気付けられた瞳は、徐々に一馬との仲を深めていき、結婚を約束する間柄になった。相手を優しく包み込むようなとにかく温厚な性格の一馬を瞳は心から愛しているが、瞳より10歳年上でしかも売れないお笑い芸人であることから、雅彦には結婚を猛反対されてしまう。さらに、雅彦を驚かせる秘密を抱えていて……。かつて家族のかたちを諦めた一馬が、瞳に出会い、反対されながらも、もう一度家族をはじめようとするその過程を濱田が丁寧に演じていく。

■小林聡美、奈緒演じる瞳が勤める助産院の院長に

小林が演じるのは、瞳が勤める「杉村助産院」の院長・杉村節子。大ベテランの助産師であり、妊婦にとっては心から頼れる慈愛に満ちた存在だ。杉村助産院で働く仲間のことを、まるで自分の家族のように愛し、雅彦のことで悩む瞳にも真摯に寄り添う。瞳にとっても、人生の師となるような存在。ドラマを通して、緩和ケア医の阿波野が“死”を語る一方で、節子は “生”を語っていく。

■光石研、木梨憲武演じる雅彦の緩和ケア医に

光石が演じるのは、桜鈴会病院の緩和ケアセンターで働く、緩和ケア医・阿波野弘。残された時間を病院で苦しむのではなく楽しく過ごしたい、という雅彦の願いを受け、最後まで有意義な時間を過ごしてもらうべく心と体のケアをする。相手の話にしっかり耳を傾け、寄り添ったアドバイスをすることで、雅彦だけでなく周囲の人々の心をもほぐしていく。

■筒井真理子、木梨憲武演じる雅彦の姉に

筒井が演じるのは、雅彦の姉・瞳の叔母である、神尾まき。自身が営む花屋で働いている、ハンサムで凛々しい女性だが、昔はやんちゃしていた時期も。子供の頃から変わらない雅彦のことをいつも気にかけ、姪っ子である瞳のこともかわいがっている。だからこそ、大切な家族である雅彦が、余命3カ月であることを聞いて動揺し、さらには治療を受けないと言い張る雅彦をどうにか説得しようと試みる。2人にとって良き理解者であり、3カ月の物語に最後まで深く関わる大切な存在に、筒井が挑む。

■濱田岳 コメント

――オファーを受けた時の心境。

ホームドラマに出演するのは憧れの1つだったので、願ったりかなったりでもありますし、深く重いテーマでありながらも、明るさとある種のポップさのある物語で、すごくやりがいがありそうで、ぜひチャレンジしたいと思いました!

――演じる役柄についての想い。

役柄もまたなかなかハードルが高くて。登場するキャラクターの中では、どう考えても一番分が悪いキャラなので(笑)、どれだけ一生懸命、婚約者の瞳さんを大事にできるか、どれだけ大好きだという気持ちをもって挑むかが大事かなと思います。男のエゴの部分みたいなのは出しすぎず、でも何でもかんでも言う通りにするわけでもなく、いかに彼女のことを一番に考えて行動するかを意識していきます。先日、衣装合わせをしたのですが、スタッフの皆さんと“ピン芸人”という役に関して考えまくりました。僕がピン芸人役としてステージに立つ際には、皆で試行錯誤しながら挑めますが、実際の芸人さんは自分だけを信じてステージに立つんですよね……すごいです。今後、お笑いを見る目が変わりそうです。ステージに立つときのことを思い出して簡単には笑えなくなりそう……(笑)。

――放送を楽しみにしている視聴者へのメッセージ。

ホームドラマという往年の伝統芸的なものの中に、令和なりの新しさもあって、すごくチャレンジングな作品だと思うので頑張りたいです。“家族”というのは、日常から切っても切り離せないものなので、そんな身近なものであるがゆえの親しみやすさや新しさを伝えられたらうれしいです。身近なテーマであるがゆえにハードルは高いと思いますが、皆さんと一緒に楽しみながらつくっていきたいと思います!

■小林聡美 コメント

――オファーを受けた時の心境。

私自身ファンでもある松本監督とまたご一緒できること、そして、命がテーマでもあるストーリー、魅力的なキャスト、そのどれもに惹かれ、参加させていただけることにワクワクしました。

――演じる役柄についての想い。

この世の誰もが、お母さんが命がけで産んだ、かけがえのない命です。そんな尊いことを思い出してもらえるよう、誠実に、楽しんで、演じたいと思います。

――放送を楽しみにしている視聴者へのメッセージ。

スタッフ、キャスト、一丸となって、楽しんでいただけるドラマにしたいと思います!

■光石研 コメント

かなりシリアスな題材ではありますが、奈緒さん木梨さんのキャラクターで、優しく軽やかなドラマになる予感がします! 僕の役は、そんなご家族を見守る緩和ケア医。踏み込み過ぎず、離れ過ぎず、絶妙な距離感を保って演じたいと思っております!

■筒井真理子 コメント

――オファーを受けた時の心境。

最近はエキセントリックな役を演じることが多い中、今回は生活感のあるホームドラマということでとてもうれしかったです。もともとホームドラマは大好きで、しかも木梨さんの姉、奈緒さんの叔母という共演もうれしいです。福⽥靖さんの脚本は、泣けて笑えて先が楽しみで仕方ありません。大切な人との別れは誰しもが経験することですが、一つ一つの家族に違う物語があって、その家族一人一人にもそれぞれの思いがある。けれど共感できる。そんなドラマに参加できることがとても幸せです。

――演じる役柄についての想い。

まきは花屋の店主ですが、実は“元ヤン”。元ヤンという設定は初めてなのでとても楽しみです。全身からそんな匂いを醸し出したいと思っています。別れに近づいてゆく弟とその最後を支える瞳の二人はお互い自分の意志を通そうとしますが、まきは叔母としてどう寄り添っていくのか? 撮影の時間を通して大切に過ごしたいと思っています。

――放送を楽しみにしている視聴者へのメッセージ。

放送の3カ月間、ありふれたどこにでもありそうな椎名家の日々に共感して、一緒に時間を過ごして頂けましたらとてもうれしいです。

【編集部MEMO】
女優の奈緒と、1999年7月期放送の『小市民ケーン』(フジテレビ系)以来、実に24年ぶりの連ドラ主演となる木梨憲武が初共演で父娘役を務める今作。早くに母を亡くし、反発し合いながらも一つ屋根の下で支え合って生きてきた瞳(奈緒)と雅彦(木梨憲武)の父娘。いつも通りに迎えた元旦、2人は互いにとって衝撃的な報告をする。「せーの」で同時に発表したのは、“瞳が3カ月後に結婚すること”、そして“雅彦が病によって余命3カ月と宣告されたこと”。お互いあぜんとしつつ、雅彦は、相手が10歳年上の売れないお笑い芸人であることを知って結婚に猛反対。一方の瞳も、かたくなに延命治療を受けようとしない雅彦をなんとか説得しようと試みる。互いの幸せを願うからこそ衝突や諦めを繰り返す父娘は、それぞれ「結婚までにやりたいことリスト」と「死ぬまでにやりたいことリスト」を作り、2カ月という残された時間を悔いなく過ごそうとする。次第に明らかになる瞳も知らなかった雅彦の過去や思い、そして雅彦も知らない瞳の結婚相手の秘密。瞳の結婚相手、親族、友人、職場の人々、雅彦の主治医など、個性豊かな周囲の人たちを慌ただしく巻き込みながら、2人はどのように理解し合い、3カ月後の“その時”を迎えるのか。