ライボの調査機関「Job総研」は、社会人男女を対象に実施した「2023年 年賀状と歳暮の意識調査」の結果を公開した。その結果によると、今年は年賀状を「送らない派」が5割を超え、お歳暮を「送らない派」も約7割を占めたそうだ。ネットでは「正月らしさ消えてる」「もう年賀状要らない」などと話題となっている。
本調査は、同社の運営するキャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」に登録する、現在職を持つ20~50代の社会人男女900人を対象に、今年の11月8日~11月13日の期間で実施したもの。年賀状と、お歳暮それぞれにおける衰退意識とその背景、また今年の贈答有無と必要性などについて質問をおこなっている。
調査ではまず、日本で衰退を感じる年末の贈答文化を聞いたところ、「お歳暮」が51.1%で最多となり、「年賀状」が47.7%となった。文化の衰退に影響しているものとして、55.8%が年賀状の衰退には「デジタル化」が、56.3%がお歳暮の衰退には「物価高」が関係していると回答したそうだ。
そこで、今年度年賀状を送るかを聞くと、35.9%が「送らない」、15.6%が「たぶん送らない」と合計51.5%が「送らない派」とだった。年代別では、20代の「送らない派」が61.8%で最多となり、次いで30代が52.0%、40代が46.4%、50代が41.3%と続いている。
さらに年賀状の必要性を聞くと、19.1%が「全く必要ない」、16.4%が「必要ない」、18.8%が「どちらかといえば必要ない」と合計54.3%が「必要ない派」となった。必要ない理由としては、「他の手段で代用できるから(例:SNSなど)」が49.4%で最多となり、次いで「準備が面倒だから」が44.9%、「作る時間がないから」が37.1%と続いた。
回答者からは、「家族同士で仲の良い友人とは年賀状を交換していたが、スマホの普及で送らなくなってしまった」や、「年末は仕事の締め作業や帰省などでバタバタするので、年賀状の準備は面倒かつ大変」、「LINEの『明けましておめでとう』スタンプやメッセージで済ませてしまいます」などの意見が寄せられていたそう。
続いて、今年度お歳暮を送るかを聞くと、45.9%が「送らない」、24.7%が「たぶん送らない」と合計70.6%が「送らない派」だった。年代別では、20代の「送らない派」が75.1%で最多となり、次いで30代が71.5%、40代が69.3%、50代が63.0%という結果となった。
さらにお歳暮の必要性を聞くと、がと過半数を占め、内訳は23.6%が「全く必要ない」、18.7%が「必要ない」、17.8%が「どちらかといえば必要ない」と合計60.1%が「必要ない派」となった。不要な理由としては、「お金がかかるから」が53.9%で最多となり、次いで「他の手段で挨拶や感謝を示せるから」が35.7%、「準備が面倒だから」が33.5%と続いた。
回答者からは、「受け取ると返す義務が発生することに気づき、精神的にも経済的にも負荷を感じるようになった」や、「コロナを機にお歳暮は送らなくなった。その代わり感謝を示すためにデジタルギフトを送る」、「お世話になった人にはお歳暮ではなく誕生日など別の時期にLINEでささやかな贈り物をします」などの声が集まったそうだ。
ネット上では「もう年賀状なんか要らない。手間と時間がかかり過ぎるし、紙媒体は最後はゴミにしかならない」「年賀状の習慣も通信の発達で世の中変わってきた感じ。ほとんど連絡を取らない人に出すくらいかなぁ」「見栄はらなくてもええんやで。本当は送る相手がいないだけやろ?」「年々 正月らしさが消えてる気がする」「いまだに年賀状を出さないことが悪みたいな風習は早く無くなってほしい」などの声が寄せられた。