じゅけラボ予備校は、大学受験の予備校や塾の費用に関する実態調査結果を11月24日に発表した。同調査は、2023年9月26日~28日の期間、事前調査で「浪人経験があり、塾・予備校に通っている(通っていた)」と回答した男女19歳〜26歳の298人を対象に、インターネットを用いて行われた。
毎月の授業料や特別講習費、入会金などの初期費用も含めた年間の合計費用について尋ねたところ、年間の塾・予備校費用が「70万円以上100万円未満」という浪人生・浪人経験者が17.8%(53人)、次いで「100万円以上150万円未満」が15.4%(46人)となった。年間「70万円以上150万円未満」に約3分の1が集中する結果となり、浪人生の平均的な年間教育費が確認できたという。
同調査によると、注目すべきは年間100万円以上の教育費がかかっている浪人生・浪人経験者が一定数いること。「100万円以上150万円未満」が15.4%、「150万円以上200万円未満」が3.4%、そして「200万円以上」も3.4%、合計で全体の22.2%を占めており、まさに5人に1人以上が年間100万円以上を教育に投資していることがわかった。
このような高額投資の背景には、質の高い教育を求める浪人生や、それに応えるサービス内容を提供する予備校や塾の存在が考えられるという。
また、上記の質問に対して、年間の予備校・塾の費用に関して「わからない」と回答した浪人生が23.5%(70人)となった。高額な教育費がかかっている浪人生・浪人経験者が多い中、具体的な額を把握していない人も少なくないことがわかった。
保護者が費用を負担している場合や、塾・予備校からの教育費の説明が不十分であることが考えられるという。この点に関して、予備校・塾からの情報提供の質の改善や、浪人生本人が教育費の重みを自覚するための保護者と子どものコミュニケーションが求められると同社は考察している。
浪人生・浪人経験者本人に自らが考える1年間の予備校や塾の適正な費用についての調査を行ったところ、「30万円以上50万円未満」が23.9%(21人)で最多となった。
次いで「70万円以上100万円未満」が20.5%(18人)、「50万円以上70万円未満」が14.8%(13人)となっており、浪人生・浪人経験者の約3割が、塾・予備校の年間の費用は50万円未満が適正であると感じている。
一方で、やや高額となる「70万円以上100万円未満」を適正と感じる浪人生・浪人経験者が20.5%と、この価格帯の教育サービスの内容や質を評価していることが読み取れるという。さらに、「100万円以上150万円未満」9.1%、「150万円以上200万円未満」「200万円以上」がそれぞれ2.3%と、高額な教育費を適正と感じる浪人生・浪人経験者も一定数存在。
「わからない」と回答した浪人生・浪人経験者は15.9%(14人)となっており、塾・予備校からの年間費用についての情報提供や、費用に見合うサービスの質についての理解が十分でない可能性が考えられるとのこと。