福岡市交通局は30日、地下鉄空港線・箱崎線に導入する新型車両4000系のデザイン・機能が決定したと発表した。導入数は18編成(1編成あたり6両編成、計108両)で、第1編成の運用開始は2024年秋頃を予定している。
空港線・箱崎線の新型車両について、2022年2月に川崎車両が福岡市交通局から計108両の車体製造を受注したと発表しており、既存車両1000N系(計108両)を更新する車両として、2024~2027年度に順次納入する計画としていた。福岡市交通局の発表によれば、新型車両4000系の第1編成は2024年4~5月に車両基地へ搬入され、2024年秋頃に運用を開始する予定だという。
4000系のエクステリアは、空港線・箱崎線の既存車両1000N系・2000N系で採用されたブルーのラインを継承し、新たに「空の玄関口」福岡空港を希望の未来をイメージしたスカイブルーを車両中央に配した。
車内には3画面の案内表示器を設置し、うち2画面は路線図や次駅などの運行案内、もう1画面はニュース・広告用とする。シートレイアウトは1人あたりの座席幅が通勤車では国内最大という480mmに。袖仕切り・荷棚等にガラスを使用し、明るく広がりを感じられる空間とする。
各号車の端部に優先スペースを設けるほか、こども連れや車いす・ベビーカー利用者、大きな荷物を持った利用者が快適に使えるようにフリースペースも配置。セキュリティ向上を図るため、各号車に4台の車内防犯カメラを設置し、映像は乗務員が確認できるほか、交通局の職員がリアルタイムで遠隔監視でき、迅速な状況把握が可能とのこと。
新しい技術として、営業列車としては世界初の本格導入という同期リラクタンスモーターを採用。既存車両で使用している誘導モーターよりもさらに高効率であり、使用電力量は既存車両から約20%程度の低減が見込まれている。カーブに合わせて車軸が稼働することで、曲線通過時の走行安全性向上や走行音の低減が期待できるリンク式片軸操舵台車も採用する。