コナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)から発売された『桃太郎電鉄ワールド ~地球は希望でまわってる!~(桃鉄ワールド)』は、プレイヤーが会社の社長となり、各地を巡って物件を買い集め、総資産ナンバーワンを目指すパーティゲーム「桃太郎電鉄」シリーズの最新作だ。

今作では、シリーズ初となる球体マップを採用しており、ステージが世界へと広がった。収録される物件駅はなんと366都市。世界各地の名産品や産業、文化や歴史について、遊びながら学べるのも特徴の1つだろう。

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    2023年11月16日に発売された『桃鉄ワールド』。舞台は世界、366都市を物件駅として収録している

発売前には、駐日ジョージア大使館のティムラズ・レジャバ大使を招いた先行プレイ会を開催。ジョージアの首都「トビリシ」を目的地に設定し、ゲーム内の物件や特産品についてレジャバ大使が紹介した。

今回は大使館シリーズ第2弾。駐日トンガ王国大使館 特命全権大使のテヴィタ・スカ・マンギシ氏、駐日トンガ王国大使館 アドバイザーの鳥海りん氏、「地球の歩き方」観光マーケティング事業部の曽我将良氏を招いて、トンガ王国の首都「ヌクアロファ」を目指す。

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    駐日トンガ王国大使館 特命全権大使のテヴィタ・スカ・マンギシ氏(左)、駐日トンガ王国大使館 アドバイザーの鳥海りん氏(中)、「地球の歩き方」観光マーケティング事業部 曽我将良氏(右)

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    今回はトンガ王国の「ヌクアロファ」を目指す。お恥ずかしながら、筆者は首都名を知りませんでした。勉強になるゲームだなあ

今回は、1億円とプロペラカード2枚を手にしてのスタート。マンギシ大使の日本に留学していたエピソードや、鳥海氏の象に踏んでもらってマッサージを受けたエピソードが披露されるなど、和やかな雰囲気で進行する。

なお、マンギシ大使は「トーア2社長」、鳥海氏は「オ4ア2社長」、曽我氏は「ちきゅう社長」にプレイヤーネームを設定。トンガ語で「トーア」は「すばらしい」という意味、「オ4ア2」は「愛している」という意味なのだとか。

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    みなさん笑顔を見せながら楽しそうにプレイしているのが印象的だった

ゲーム序盤、マンギシ氏が香港に停まると、お祭り精霊「ギャンドラー」が登場した。お祭り精霊とは、特定の駅などで条件を満たしているときに発生する可能性のあるイベントで、その地域にまつわる精霊が登場する。ギャンドラーは獅子舞のような姿をした「かけごとの精霊」。プレイヤーはギャンドラーとの勝負に勝てば報酬をゲット、負ければ罰を受けるという。

勝負は、サイコロを10個振った合計で決める。ギャンドラーより高い出目を出せれば勝利だ。マンギシ大使いきなりの見せ場である。ギャンドラー「34」に対して、マンギシ大使が出したのは「37」! わずか3という僅差でみごと勝利したマンギシ大使が、報酬の3億円を獲得した。

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    香港で現れたお祭り精霊「ギャンドラー」。賭けに勝利したマンギシ大使は3億円を獲得する

資金面で大きなアドバンテージを獲得したマンギシ大使。この調子でトンガ王国一番乗りを狙えるかと思いきや、マンギシ大使が大学でラグビーをしていたエピソードを話しているうちに、曽我氏がシレっと「ヌクアロファ」に到着。1位でゴールした。

到着時に、その駅の“ウェルカム画像”が映し出されるのも同シリーズならでは。「ヌクアロファ」では、トロピカルな服装をした住民たちが歓迎してくれる。これについてマンギシ大使は「現地もこんな感じ」と紹介。「トロピカルでナチュラルでウェルカミングな地域ですよ」と話していた。

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    曽我氏「ちきゅう社長」が1着でゴールイン!

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    お決まりの「住民は大歓迎ですぞ!」

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    南国トロピカルなファッションが印象的だ

気になる「ヌクアロファ」の物件は、カボチャ畑、ココナッツ畑、バニラ畑と、借金を背負っても売却しないで済む農林物件ばかり。マンギシ大使は「元々、トンガの人はあまりカボチャを食べるわけではありませんでしたが、日本への輸出向けにカボチャを作るようになり、その結果トンガの人々も食べるようになりました。ココナッツミルクと一緒に料理することが多いですね」と説明する。

また、「トンガに訪れたら一番最初に目に入るのがココナッツ畑です。バニラもカボチャと同じで現地の人より日本への輸出する目的で作っていました。コスメやオイルに加工されます。知り合いの日本人はバニラフレーバーのさつまいも焼酎を作っています」とほかの物件について補足した。

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    トンガ王国の物件。実は日本と関係のある農作物が多いようだ

プレイした感想として「世界中回りながらさまざまな地域について学べるので大使館関係者としても勉強になります。日本の子どもたちに太平洋の国について知ってもらえるのではないでしょうか」とマンギシ大使。さらに、物件として登録されていた畑以外にも「トンガの北部では山やホエールウォッチングを楽しめますし、中央部はすばらしいビーチがあります。ヌクアロファのある南部はショッピングなどを楽しめるので観光でもおススメです」と話していた。

ちなみに、かつて太平洋に存在したのではないかと言われることがある「ムー大陸」。実は『桃鉄ワールド』の海底で確認できるのだが、トンガ王国と同じ太平洋にあった説があることから、トンガでムー大陸にまつわる言い伝えがあるのか聞かれると、「トンガでは死後、アンダーグラウンド、天国、魂の島のいずれかに行くと言われています。その島がムーなのかもしれません」と答えていた。

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    よく見ると「ムー」が存在する

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