iOSに備え付けの「ウォレット」といえば、Apple Pay関連情報を管理するためのアプリというイメージがあるかもしれません。確かに、iPhoneに内蔵の非接触型IC技術(FeliCa/NFC)で資金決済することは重要な機能ですが、航空機の搭乗券や店舗のポイントカードを管理するための「パス」など、ほかの非接触型IC技術を活用する機能も混在しています。
「Apple Account」もそのひとつで、Appleが運営するサービス/オンラインストア用の決済手段です。Apple IDでヒモ付けられ、Apple StoreやiTunes Storeなどで支払いが発生したとき、Apple Accountにプールしておいた残高を使用できます。米国では2022年5月から提供されていましたが、日本ではiOS 17公開のタイミングでサービスが開始されました。
Apple Accountは、プリペイド式電子マネーのように金額をチャージして使用します。チャージに利用できるのはクレジットカードとデビットカード、一部コンビニエンスストア(2023年11月現在セブンイレブンのみ)のレジ端末です。
具体的な使い途としては、Apple Storeで販売されている製品、App Store扱いのアプリおよびアプリ内課金のアイテム、Apple MusicやApple TV+などのサブスクリプション、iTunes StoreやApple Booksなどで販売されるデジタルコンテンツ、iCloud+の料金があげられます。
いずれもクレジットカードによる自動支払を選択している場合には関係ありませんが、支払いは現金主義という人には便利な決済手段といえるでしょう。