セブン銀行の新型ATMを活用した「+Connect」(プラスコネクト)サービスが利用できるエリアが全国規模で拡大を続けている。北陸3県のメインバンクのひとつ、北陸銀行でも11月20日よりサービスを開始した。セブンイレブン富山赤田店(富山・富山市)では同日、サービス開始を記念するセレモニーが開催された。
■第4世代ATMを全国導入へ
"ATMがあらゆる手続き・認証の窓口となる世界"を目指しているセブン銀行では、銀行、ノンバンク、事業会社、行政など幅広い業界に向けて「+Connect」と総称する各種サービスを提供している。新型の第4世代ATMは、本人確認書類、IC、QRコードなどの読み取り機能、高精度のカメラによる顔認証などに対応。これにより利用者は銀行の窓口まで行かなくても口座開設、住所変更、電話番号変更などの手続きがセブン銀行のATMで行えるようになった。
この日、サービスの第1弾として口座開設や諸届情報の変更などがATM上で完結する「ATM窓口」と、利用者がATMで取り引きしたときに登録情報の表示、更新有無の確認を行うことができる「ATMお知らせ」が提供開始された。来年(2024年)春には第2弾として、顔認証機能を活用したキャッシュカード不要の入出金取引きが開始される予定。セブン銀行では以降も順次、便利なサービスを開発・展開していくとしている。
セレモニーに登壇したセブン銀行 代表取締役社長の松橋正明氏は「これまでATMと言えば現金の出し入れを行うものでしたが、これからは様々な金融機関・企業と連携することで、利用者の皆さまが便利に情報を出し入れできるものになります。この北陸地方においても、まずは第1弾のサービスをたくさんの方に使ってもらえれば幸いです」と挨拶。今後も新型ATMを通じた銀行の業務効率化、DXにも貢献していきたい、と抱負を述べる。
ちなみに新型ATMは2023年9月1日現在、首都圏を中心に全国で15,531台が稼働中。全台の入れ替えが完了する2024年度末(2025年3月末)には全国約27,000台以上のセブン銀行ATMにて+Connectサービスが提供される見込みとなっている。
続いて北陸銀行 取締役専務執行役員の小林正彦氏が登壇。「ほかの金融機関さんと同様、北陸銀行でもこの4年ほどで来店者が約3割ほど減少しております。一方でアプリをはじめとする非対面の金融サービスのご利用が58%も増えており、特に個人の振り込みに関しては非対面サービスの利用率が9割以上にまで拡大しました。本日スタートします窓口サービスの拡充により、口座開設、住所変更なども利用可能となります。我々の金融サービスがますます便利に使ってもらえるようになる、と期待しています」と話した。
北陸銀行では、銀行窓口や郵送などで口座開設・住所などの変更手続きが可能。これに加えて20日からは、原則24時間365日いつでも利用可能なセブン銀行ATMでも同様の手続きが行えるようになった。