LGエレクトロニクス・ジャパンは11月20日、4K/120Hz駆動のワイヤレス有機ELテレビ「OLED M3」シリーズを発表した。端子やチューナーを備えた「ZeroConnect Box」(ゼロコネクト・ボックス)と、97インチ/77インチディスプレイを組み合わせて使う有機ELテレビで、設置の自由度が高いことが特徴。
ラインナップは97インチの「LG SIGNATURE OLED97M3PJA」と、77インチの「OLED77M3PJA」で、いずれも2024年2月上旬に発売する。価格はオープン。店頭予想価格は、97インチモデルが4,290,000円前後、77インチモデルが990,000円前後で、97インチモデルは受注生産となる。
「OLED M3」は、ZeroConnect Boxから4K120Hzという高解像度の映像・音声データを、電波干渉の少ない60GHz帯を使い、最大10mの距離でディスプレイ側へワイヤレス転送することで、自由度の高い設置ができることが特徴だ。
コードの配線を気にせず、見た目もすっきり置けることから、LGは「配線フリー、ロケーションフリー、ストレスフリーの3つのフリーを実現」するとうたう。チューナーとディスプレイが分離している同種の製品としては、パナソニックの「レイアウトフリーテレビ」などが知られている。
テレビ本体の中に収まる構造の壁掛け用取り付け金具が付属し、壁面にぴったり密着させて設置できる(壁掛け工事が必要)。また、97インチモデルには別売の専用スタンドも用意される。なお、ディスプレイとZeroConnect Boxには、それぞれに電源ケーブルの接続が必要となる。
人工知能を統合させた独自のAI対応映像エンジン「α9 AI Processor Gen6」を採用し、画質と音質を最適化させ、コンテンツに合わせて鮮明な映像と豊かなサウンドを再生できるという。サウンドはバーチャル9.1.2chサウンドに対応。本体は独自の「webOS 23」を搭載し、PCがなくともネット接続のみで、NetflixやHulu、Amazonプライム・ビデオ、Huluなどの動画配信サービスにアクセスできる。
ZeroConnect Boxの搭載チューナーはBS4K・110度CS 4K×2、地上デジタル(CATVパススルー)×3、BSデジタルテレビ放送/110度CSデジタル放送×3。現時点で製品ページに詳細な仕様は公開されていないが、発表された公式写真を見ると、USB Type-A×2、HDMI×3(うち1基はeARC/ARC対応)、光デジタル音声出力、有線LANポートなどを備えているようだ。
97インチモデルのディスプレイ部のサイズは2115×1250×28mm、重さは57.5kg(いずれもテレビスタンド含まず)。年間消費電力量は515kWh/年。77インチモデルのディスプレイ部のサイズは1712×992×25mm、重さは36.5kg(いずれもテレビスタンド含まず)。年間消費電力量は401kWh/年。