リスクモンスターは11月15日、第9回「大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」の結果を発表した。調査は8月18日~23日、全国の大学1年生および2年生の男女600名(学年性別均等割付)を対象に、インターネットで行われた。
9回目となる「大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」、これまで過去8回の調査では、「国家公務員」もしくは「地方公務員」のいずれかが1位となっていたが、今回初めて民間企業の「任天堂」(回答率6.7%)が1位に。昨今のゲーム人気を背景とするヒットメーカーへの憧れや、自分の好きなことを仕事にしたいという気持ちの表れがうかがえる結果に。
以下、2位「国家公務員」(同6.0%)、3位「地方公務員」 (同4.5%)、4位「ソニー」(同4.3%)、5位「グーグル(Google)」(同4.2%)という結果に。その他、「NTTデータ」(前回104位→今回16位)や「日本赤十字社」(同75位→20位)、「イオン」(同53位→13位)が大きくジャンプアップした。
業種別では、上位20社のうち8社が製造業(任天堂、ソニー、資生堂、パナソニック、サンリオ、アップル(Apple)、トヨタ自動車、花王)。男女別にみると、男性は「任天堂」、女性は「サンリオ」の玩具製造業が1位に。そのほか、男性は「JR東海」「JR西日本」「JR東日本」「JAL」「ANA」などの交通インフラ業界が人気であるのに対して、女性は「資生堂」「花王」「コーセー」など、化粧品関連が人気のよう。
文理別では、文系は1位「国家公務員」(文系回答率7.0%)、2位「地方公務員」(同6.0%)、3位「任天堂」(同5.7%)となり、4位以下では「日本テレビ」や「ソニー・ミュージックエンタテインメント」など、娯楽・エンターテインメント業界のランクインが目立つ結果に。一方、理系は1位「任天堂」(理系回答率7.7%)、2位「ソニー」(同5.7%)、3位「国家公務員」(同5.0%)が上位に。また、トップ20のうち製造業が18社と約7割を占めた。
次に、就職先選定の重視項目を聞いたところ、1位「給与額」、2位「福利厚生」、3位「勤務地」という結果に。さらに、最低限実現したい生涯最高年収を調査したところ、「600万円~800万円」(23.7%)や「1,000万円~2,000万円」(同15.8%)が多く、全体では「1,000万円以上」が前回より5.7ポイント上昇。
また、就職先選定における学生の行動基準について調査したところ、将来望む就業の形としては、「出世して高収入を得たい」(21.3%)が1位に。就職先選定の重視項目1位が「給与額」であること、1,000万円以上の年収を得たいと考える学生が増加していることを踏まえると、前回調査よりも高収入を得ることが重要な要素となっているよう。なお、最低限達成したい生涯最高年収としては、女性よりも男性、文系よりも理系の方が、それぞれ高い傾向が表れる結果となった。
大学1、2年生に対して、就職活動に備えて取り組んでいることを確認したところ、多い順に「授業の履修」(35.5%)、「オファー型サイトへの登録」(35.0%)、「特に何もしてない」(33.3%)、「資格取得のための勉強」(25.7%)という結果に。
また、2023年1月に就活生を対象に実施した同ランキングの結果と、本調査を比較したところ、就活生はトップ2を公務員が占め、「安定性」を重視しているのに対して、大学1、2年生では「憧れ」や「嗜好性」が重視されるなど、上位企業に変化がみられた。