NTTドコモ モバイル社会研究所は11月13日、2023年1月に実施した「2023年シニア調査」から、スマホ/パソコンの利用時間が長いシニアの特性に関する分析結果を公表した。
シニアのインターネット利用時間は人により大きな差がある。今回の調査ではとくに、仕事でパソコンを利用し始めた年代と、男女の性別とスマホ/パソコンの利用時間の長さの関係を調べている。
最初のグラフは、仕事でパソコンを利用し始めた年代とスマホ/パソコンの利用時間の相関を調べたもの。一見してわかるとおり、若いうちに仕事でパソコンを使い始めているほどスマホ/パソコンの利用時間が長くなっている。とくにパソコンの利用時間については高い相関が見られる。
仕事でパソコンを利用し始めた時期は、男女で差がある。1970年前半から2010年後半以降まで、年代を区切って仕事でのパソコンの利用率をまとめると、次のグラフのようになり、いずれの年代も男性のほうが女性より高い利用率となっている。
つまり全体として男性のほうが仕事でパソコンを利用し始めるのが早いという傾向になる。今回の調査結果では男女別のパソコン利用時間において男性が女性の3倍以上となっており、これは男性のほうが仕事でパソコンを利用し始めるのが早いことの影響だと考えられる。
一方、スマホの利用時間との相関が大きいのは利用者の年齢。次のグラフは世代ごとのスマホ利用時間をまとめたもので、年齢が上がるにつれて利用時間が短くなっていることが見て取れる。
こういったデータから、スマホの利用時間/パソコンの利用時間とさまざまなファクターの相関をまとめたのが次の表。ここまでに開設した「仕事でパソコンを使い始めた年代」「年齢」「性別」以外に、スマホの利用時間では「決断が素早い・じっくり考える」「現在の仕事(就業の有無・職種)」「地域」といった要素が、パソコンの利用時間では「経済的ゆとりの有無」「現在の仕事(就業の有無・職種)」「外出頻度」といった要素が、関連が強い要素として挙げられている。
調査概要
- 調査名:2023年シニア調査
- 調査方法:訪問留置調査
- 調査対象:全国・60~79歳男女
- 有効回答数:1,350件
- サンプリング:QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付
- 調査時期:2023年1月