女優の新垣結衣が主演を務める映画『違国日記』(2024年公開)の第2弾キャストが15日、公開された。

  • (左から)瀬戸康史、早瀬憩、夏帆、小宮山莉渚

■新垣結衣の“姪”役には新人・早瀬憩が抜てき

同作はヤマシタトモコ氏による同名コミックの実写化作。人見知りな小説家の高代槙生(新垣結衣)は、姉夫婦の葬式で無神経な言葉を吐く親族たちと盥回しにされる姪・朝の様子を見て、勢い余って私が引き取ると啖呵を切ってしまう。なかなか理解し合えない寂しさを抱え、一緒に居ることでお互いの癒えない傷口に自然と触れてしまう2人だが、丁寧に日々を重ね生活を育むうちに傷と向き合うようになっていく。監督は、『PARKS パークス』『ジオラマボーイ・パノラマガール』の瀬田なつき氏が務める。

今回公開されたのは、第2弾キャスト情報。槙生(新垣)の姪・田汲朝役にはオーディションで選ばれた新人・早瀬憩が抜てきされたほか、槙生の友人・醍醐奈々役を夏帆、槙生の元恋人・笠町信吾役を瀬戸康史、朝の親友・楢えみり役を小宮山莉渚が演じる。

本作でメインキャストとしては映画初出演、さらに新垣とともにW主演を果たす早瀬に対して、瀬田監督は、「まだ何にも染まっていない、15歳の早瀬憩さんと出会えました。朝が持つ10代の複雑さを、ふわりと自分に引き寄せる聡明さをもっていました」とコメントを寄せている。

また、槙生と朝の姿を捉えた映画のファーストカットも解禁。遠くを見つめ海辺を歩いている2人の姿と距離感は、原作イメージを再現し、2人の関係性の行方が気になるカットとなっている。

コメントは以下の通り。

■早瀬憩

オーディション合格の知らせを聞いた時は、嬉しさよりも朝を演じられる事への安堵の方が大きかったです。事務所の方々が喜んでくれているのを見て、その事が嬉しくて。それからは朝をどのように演じたら良いだろうと、朝になる為の準備をしつつ、不安もありましたが、分からない事は監督や新垣さんに相談し、助けて頂きながら無事撮影を終えることができました。お二人の存在がとても心強かったです。共演者の皆さんにも支えて頂き感謝の気持ちでいっぱいです。素晴らしいスタッフ・キャストの皆さんと作りあげたあたたかな世界を、1人でも多くの方々に届けることができたら嬉しいです。

■夏帆

ずっと好きで読んでいた違国日記の実写化にまさか参加できるとは……とても嬉しいです。撮影は数日だけでしたが、新垣さんと早瀬さんのあいだに流れる空気感がとても素敵で、いい休日を過ごしているような、穏やかで居心地のいい現場でした。完成した作品を観るのが楽しみです。

■瀬戸康史

誰かの為に変わろうとか、誰かをリスペクトするって、自分の生活を色々な意味で豊かにしてくれるのだと、改めて感じました。決して簡単なことではないけれど、そういう気持ちが大切なのだと。僕が演じる笠町もそういう気持ちで動いている人物の1人で、彼が人と対話する時の心持ちも、そんな気持ちからきているのだと想像しながら演じました。心に余裕ができ、優しくなれるような物語、是非ご覧ください。

■小宮山莉渚

漫画が原作の映画に出演させていただくことは初めてで、お話を頂いた時はどうえみりを演じるか不安でいっぱいでしたが、撮影中はずっと朝役の早瀬憩ちゃんの隣に居て、自然と朝とえみりと同じような関係性を築くことができたと思います。朝とえみりの関係性は、私にとって憧れに近いものでした。2人で過ごした時間は私の宝物です。

■瀬田なつき監督

早瀬さん、夏帆さん、瀬戸さん、小宮山さん、素敵なキャストが集まりました。撮影現場では、原作の言葉にし難い特別な空気感が、槙生を演じる新垣さんを介して、どんどん生まれていきました。朝役は何百人かオーディションをして、まだ何にも染まっていない、15歳の早瀬憩さんと出会えました。朝が持つ10代の複雑さを、ふわりと自分に引き寄せる聡明さをもっていました。現場でも、臆することなく、いつも前向きで勇敢に、のびのびと楽しんで演じてくれ、一緒にワクワクしながら映画を作ることができました。早瀬さんにしか演じられない、あの瞬間の等身大の朝の魅力を、スタッフ・キャストみんなで映すことができたと思います。

【編集部MEMO】
『違国日記』はヤマシタトモコ氏によるマンガ。『FEEL YOUNG』(祥伝社)にて2017年7月号から掲載がスタート。人見知りな30代女性と縁遠い姪とまったく性格も異なる2人の奇妙な交流を軸に、他人との関わり合いや大人が抱える正直な悩みを鋭くも優しい視点で炙り出し、また10代の繊細な心情が描かれている。「マンガ大賞2019」第4位、宝島社「このマンガがすごい!2019」オンナ編第4位を獲得し話題を呼んだ。実写化となる映画版では、新垣結衣が主演を務める。