AMDがこれまで展開してきたGPUであるPolarisやVegaシリーズのグラフィックスドライバにおいて、セキュリティアップデートと現在利用可能な機能のアップデートに限定されることが決まったようだ。米Anandtechが報じている。

  • AMD Vegaシリーズ以前のGPUに対しては、もう重大なセキュリティ対応しか行われない

同社が提供する最新ドライバはブランチがいくつかのものに分かれており、最新アーキテクチャを採用する製品とそうでないもの、最新ゲームに対応するものなどで複雑になりつつあった。これに伴って旧製品向けの最新機能搭載が行われなくなったのではと海外フォーラム等で話題になっており、今回AMDがAnandtechからの質問に回答する形でこれを認めたという内容。

回答の中で、「AMD PolarisとVegaグラフィックスアーキテクチャはすでに成熟・安定した状態に入っており、最新モデル向けのソフトウェアチューニングから大きな恩恵を受けられなくなっています。今後AMDは、重要なセキュリティ及び機能のアップデートを含む、重要なアップデートを別のドライバパッケージ経由で提供します。レガシー製品に分類されるわけではなく、ゲーマーは引き続きこれらの製品でお気に入りのゲームをプレイできます」と述べている。

ちなみに、AMD PolarisシリーズはRadeon RX 400~500シリーズに採用。AMD VegaシリーズはいわゆるGCN第5世代で、「RX Vega 56」や「Radeon VII」などに採用されていた。いずれも年代としては2016年~2019年のものにあたる。

このニュースについて海外で報道されて以降、NVIDIAのGame Ready Technology部門でディレクターを務めるSean Pelletier氏がX(旧Twitter)上に投稿。NVIDIA GeForceシリーズでは、2014年発売のMaxwellシリーズも最新ドライバで問題なく利用できるとしている。

2023/11/13追記:記事初出時、「重大なアップデートのみに限られる」という内容でしたが、現在でも規模を縮小して最新タイトルへの対応が図られている旨を追記・修正しました。