日本の信用調査会社・帝国データバンクが、2023年11月の値上げが予定されている飲食料品は131品目になると発表した。2022年以降で最も少なくなる見通しで、値上げラッシュの沈静化の傾向が見られるそうだ。ネットでは「ホントか?」「価格高止まりのまま…」などと話題となっている。

  • 値上げラッシュは沈静化? 11月の食品値上げは最少の「131品目」 - ネット「ホントか?」「高止まり」

    11月の値上げは、131品目で2022年以降最少を更新する見通し (帝国データバンク調べ)

帝国データバンクがまとめた「『食品主要 195 社』価格改定動向調査(pdfが開きます)」によると、11月に値上げが予定される食品は、酒類・飲料を中心に合計131品目で、去年12月(199品目)を下回り、2022年以降で最少を更新する品目数となった。

131品目の内訳は、酒類・飲料が最多で76品目。加工食品は5品目にとどまり、値上げがゼロだった月を除いて2022年以降で最少だったほか、菓子(18品目)も年内最少だった。また、月間100品目超の値上げが常態化していた調味料は、2023年で最少の32品目。バターやパック牛乳などの乳製品は、2023年1月以来10カ月ぶりに値上げがゼロだったそうだ。

  • 酒類・飲料が最多の76品目だが、前年同月から約3割の水準にとどまっている (帝国データバンク調べ)

同社によると、原材料価格の一服感や、値上げ浸透による収益改善のほか、値上げ後に販売数量が減少するといった消費者の「値上げ疲れ」や、「買い控え」などの動きが、値上げが減った要因としている。

同社は、「来年の食品値上げは493品目にとどまり、当面『値上げラッシュ』が再来する可能性は低い見通し」としているものの、「足元では1年ぶりの1ドル150円台に到達するなど円安ドル高基調が続き、食材・原材料の輸入コスト高に対する懸念が残る。『モノ』由来の値上げ機運は一旦後退したものの、今後も物流費の上昇や賃上げなど人件費増に対応した価格転嫁が進行するとみられ、断続的な値上げの動きは24年以降も続く」と予想している。

ネット上では「ホンマに早く止まって!!」「ホントか?」「沈静化したって一度値上げしたものが安くなるわけでもあるまい」「値上げラッシュが沈静化する事は本当にうれしい」「値上げの沈静化は見かけ上だけだと思う」「上げられたものが下がる見込みはほぼ無いわけで、コレで負担が軽くなるということは無いですね」「価格高止まりのまま据え置きということでもある」などの声が寄せられた。