お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志が局長を務めるABCテレビのバラエティ番組『探偵! ナイトスクープ』(毎週金曜23:17~※関西ローカル、放送休止または時間変更の場合あり)が3日に放送される。
■性の悩みを持つ18歳のピッチャーが全力投球に挑む
「最後の全力投球140キロ」は、東京都の大学生(18)からの依頼。私は父がコーチを務める地域の軟式野球部に小学1年生から入部。父と毎日朝練に打ち込んだ結果、小学2年からピッチャーをするようになり、中学の野球部ではエースを務めるまでになった。そんな私の成長を父も母もとても喜び、野球少年の私を全力で応援してくれていたのだが、私は両親には言えない悩みを抱えていた。それは「自分の体と心の性に対する違和感」。「野球が上手くなっていくこと、イコール男性的な肉体になること」という現実に耐え切れず、中学3年の最後の大会を前に不登校となり、ずっと自分の部屋に閉じこもっていた。しかし父や母、担任の先生や野球部の仲間に支えられたおかげで、徐々に自分の体と心の性に対する違和感に折り合いもつくようになり、高校では心も見た目も女性として生活。今年の春からは上京して大学に入学し、再び学内のサークルで野球を始めエースを務めている。一方で野球に打ち込めば打ち込むほど筋肉量が増え、体が大きくなっていく現実に耐えられなくなっていて、この先女性ホルモン投与を考えている。ただそうすると体は女性へと近づいていくので、速球を投げることはできなくなる。
■助っ人に藤川球児氏が登場
そこで今の男性としての肉体から決別する覚悟を決めるために、私が投げられる最高速度の球は何キロなのか、自分の最高到達点を知りたい。出来ることならピッチャーの夢である140キロが投げられるとうれしいという依頼。「男性として生まれたが、性別は言うなれば “人間”」と言う依頼者は、体と心の違和感に気付いてからの苦悩を赤裸々に明かす。そこで竹山隆範探偵は、当初は全く理解できなかったと語る父親や、依頼者の告白に頭が真っ白になったと打ち明ける中学の担任教師にも丁寧に取材し、依頼者への理解を深めていく。そして自己最高到達点を知りたいという依頼者に協力すべく、元プロ野球選手の藤川球児氏が助っ人として登場。ピッチングに思いの丈をぶつける依頼者と、大好きな野球で支えてきた父親の想いが交錯する人間ドラマが展開され……親子の「世界一のキャッチボール」に注目だ。
そのほか石田靖探偵が調査した「父の遺品に小学生からの手紙」も届ける。