こんにちは。家計再生コンサルタントの横山光昭です。ついに2024年から、投資に革命を起こす新NISAがスタートします。
新NISAなら――
〇一人あたり1,800万円まで投資ができる
〇どれほど利益が出たとしても、税金が取られない
〇期間限定ではなく、一生、非課税で投資を続けることができる
少し前では、これほど充実した、個人の投資をサポートする制度ができるなんてまったく想像できませんでした。
新NISAでコツコツ、しっかり投資をしていけば、「お金が足りない」「年金が不安」といったお金の不安をかなり和らげることができます。
むしろ、これからの時代は、新NISAで投資をしているかいないかで、大きく人生が変わると言っていいでしょう。
まだ投資を始めていないという方の中には、投資に対して、「投資は知識がないとできない」「投資には、まとまったお金がいる」「投資は損をする危険性が高い」といったネガティブな感情を抱き、今までなかなか一歩を踏み出せずにいた方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方におすすめしたいのが、拙著『はじめての人のための3000円投資生活 新NISA対応版』(アスコム)でご紹介している月々3,000円から新NISAを利用して投資を始めるというものです。
この投資方法なら、投資の経験がなくても、詳しい知識がなくても、まとまったお金がなくても、書籍でご紹介している方法に従って投資をしていただくだけで、大丈夫。損をする危険性は限りなく低く、お金が増える可能性は限りなく高まります。
新NISAとはどういう制度なのか
では、新NISAとは、いったいどんな制度なのか、簡単にお話ししましょう。
新NISAは、2014年1月にスタートした「NISA(少額投資非課税制度)」および2018年1月にスタートした「つみたてNISA」を進化させた制度です。
まず、NISAの大きなメリットの1つが、「利益に税金がかからない」ことです。
NISAではない、通常の証券口座は「課税口座」であり、そこで買った投資信託や個別株式などを運用し年間20万円以上の利益を受け取ると、その利益に対し約20%の税金がかかります。
仮に100万円の利益が出れば、通常の口座(課税口座)なら約20万円の税金がかかりますが、NISAの口座なら、それが全額免除されるのです。
利益を100%自分のものにできるか、80%しか手に入らないか。その差は大きいと思いませんか?
新NISAでは投資できる金額が大幅にアップ
新NISAの制度では、
「年間に購入できる額」は、つみたて投資枠(投資信託を積立で買う枠)が120万円まで、成長投資枠(投資信託や個別株式、ETFなどを買う枠)が240万円までと、旧制度に比べ大幅にアップしました。
「非課税となるトータルの投資額(生涯投資枠)」は新NISAでは1,800万円まで(うち、成長投資枠は1,200万円まで)と、大幅にアップ。
生涯で1,800万円も投資ができ、しかも利益が非課税という素晴らしい精度なのです。
なお、非課税となる生涯投資枠1,800万円分、すべて積立で利用することは可能です。
下の表を見た方から、よく「1,800万円のうち、成長投資枠1,200万円とあるので、積立の枠は600万円だけですか?」と訊かれるのですが、そうではありません。
30年かかってしまいますが、月5万円の積立だけで1,800万円分を使いきるというのが、もっともわかりやすく、ラクなやり方です。
一生1,800万円分の商品を運用できる
さらに、従来のNISAやつみたてNISAでは、ある年の非課税投資枠で投資信託や個別株式を買い、それを売却すると、その非課税投資枠を再利用することができませんでした。
おまけに、年をまたいで、使わなかった過去の非課税投資枠を利用することもできませんでした。
しかし、新NISAでは、ある年の非課税投資枠で買った投資信託や個別株式を売却すると、翌年以降、その非課税投資枠を再利用することができます。
例えば薄価(金融商品の取得価格。ざっくり言うと、元本のこと)で500万円分の商品を売却した場合、従来の制度だと、以後非課税で運用できるのは、残りの1,300万円分の商品だけでした。
ところが新NISAでは、500万円分の商品を売却すると、翌年以降、新たに500万円分の商品を買うことができます。
売却した後、500万円分の枠が復活しないとすれば、現金化するのに躊躇してしまいますが、枠が復活するのであれば、安心して現金化できます。
つまり、投資で増やしたお金を適宜、必要なタイミングで使えるようになったのです。 貯金のように使い勝手が良く、貯金よりもはるかに効率よく資産を増やすことができる。 それが新NISAなのです。いかがでしょう。
「これからの時代は、新NISAを使った投資をしないほうが、損をする危険性が高い」という私の言葉が、ご理解いただけましたでしょうか。
「投資未経験でも!」「貯めるのが苦手でも!」まずは3,000円から始めてみて
なぜ「月々3,000円」ずつの投資なのか?
私は、2016年7月以降、「3,000円投資生活」シリーズ(アスコム刊)を出版し、「月々3,000円から投資を始める」ことを、さまざまな世代の方におすすめしてきました。
なぜ月々3,000円なのか?
「初めて投資をする方が、おそらく、あまり怖さを感じずに投資にまわせる金額」であり、かつ「投資の面白さがギリギリ体感できる金額」だからです。
月々1万円だと、ちょっと額が大きすぎて怖いと思う人、いきなりそれだけの額を投資にまわすのが難しいという人もいるでしょう。
かといって、月々1,000円だと、特に最初のうちは、あまりにも得られる利益が少なすぎて、「お金が増えていく」投資の面白さを味わうことができません。
いろいろと考えた末、月々3,000円という金額こそ、「今まで投資をしたことがない」「投資が怖い」「投資にまわすお金がない」という方に、一日でも早く投資を体験し、そのメリットを知っていただくのにぴったりだと思ったのです。
3,000円投資生活なら、カンタン・安全、正しく長く続けることで、ほぼ確実に資産を増やすことができる
世間で「投資」といわれているものの中には、知識がないとできないもの、まとまったお金が必要なもの、手間がかかるもの、ほとんどの人が損をするものもあります。
例えば、おびただしい数の個別株式の中から、利益が出そうな銘柄を選んで売買したり、不動産投資をしたりしようと思ったら、さまざまな情報や知識、まとまった資金などが必要ですし、それなりに手間もかかります。
また、FX投資などは、85%の人が損をするといわれています。しかし世の中には、カンタン・安全・確実に資産を増やすことができる投資方法もあります。
拙著で私がおすすめする方法も、その一つです。
2024年から始まる新NISAの口座を開き、まずは月々3,000円分ずつ、手数料などのコストが安く、リスクは低いけれど利回りが比較的高い投資信託を買うことからスタートする。
やるべきことは、たったそれだけです(より具体的なやり方については、本書で詳しく説明しています)。
最初に手続きをしてしまえば、その後、こまめに値動きなどをチェックする必要はありません。
ほったらかしておくだけで、資産は勝手に増えていきますし、まとまったお金が必要になったときには、部分的に売却して現金化することも可能です。
長く運用することで、元本割れする(損をする)可能性も、きわめて低くなるといえるでしょう。
投資は「お金に働いてもらい、お金にお金を増やしてもらうこと」
よく使われる表現ですが、投資というのは、時間を味方につけ、お金に働いてもらい、お金にお金を増やしてもらうことです。
実際の金額を見ていただいたほうが早いでしょう。
月々3,000円年利6%で運用した場合※金額はすべて約 年利6%で計算
【10年後】
資産累計額 49万円(投資総額36万円 運用益13万円)
【20年後】
資産累計額 138万円(投資総額72万円 運用益66万円)
【30年後】
資産累計額 301万円(投資総額108万円 運用益193万円)
月3,000円ではなく、月3万円投資をすれば、数字は単純に約10倍となり、30年後には資産累計額が3,014万円(投資総額1,080万円、運用益1,934万円)となります。
生涯投資枠の1,800万円をすべて積立で投資するなら、月5万円で30年かかりますが、その場合は、なんと資産累計額は5,023万円(投資総額1,800万円 運用益3,223万円)! とても大きな資産が手に入ります。
これまで「投資なんて無理」と諦めていた人でも、比較的、安全、安心にお金が増やせるのが新NISAのよいところです。ぜひ、みなさんも資産を増やして未来を変えてください!
【まとめ】
・ 新NISAの登場で、「誰でも投資ができる」「資産が増やせる」時代に。
・ 投資を始めて数年は、あまり大きくもうからない。それで、モチベーションを落としてやめてしまう人もいるが、非常にもったいない。
・ 長期的な目線で「お金が育つのを待ってほしい」がプロの本音。
著者プロフィール:横山光昭(よこやま・みつあき)
家計再生コンサルタント。株式会社マイエフピー代表取締役。これまでの相談件数は24,000件を突破。著書『はじめての人のための3000円投資生活 新NISA対応版』 がシリーズ累計95万部突破。個人のお金の悩みを解決したいと奔走する人気FP。