アプリアイコンが大きい、文字が読みやすい、などシニア向けにデザインされたスマートフォンが存在します。しかしそのような端末は必ずといっていいほどAndroid、おなじみのiPhoneではありません。
iOS 17で導入された「アシスティブアクセス」は、iPhoneの操作体系をさらにシンプルにした特別な操作モードです。アプリアイコンが大きく、しかも選択したアプリ/機能に絞り表示できるため、機械の操作が苦手なシニアでも扱えるほど操作を単純化できます。
Appleによれば、アシスティブアクセスは「認知障がいを持つユーザが、写真を撮ったり、親しい家族や友達と連絡を取り合ったりするなどの日常的なタスクを支援する機能」とのことですが、シニア向けスマホモードとしても活用することは可能です。電話とカメラを使えればじゅうぶんという人には、電話アプリとカメラアプリだけを有効にすればいいのです。
アシスティブアクセスを有効にするには、「設定」→「アクセシビリティ」→「アシスティブアクセス」の順に画面を開き、「アシスティブアクセスを設定」をタップします。すると、利用するApple IDを確認したあと、表示スタイル(行/グリッド)の選択、登録するアプリ/機能の選定を行い、最後にアシスティブアクセスの動作を止めるときのパスコードを入力します。
アシスティブアクセスが有効な間は、登録したアプリしか利用できません。コントロールセンターや通知センターは表示されなくなり、ロック画面も現在時刻だけのシンプルなものに変更されてしまいます。設定アプリを登録していなければ、Wi-FiやBluetoothのオン/オフといった設定変更もできなくなります。iPhoneらしい操作性や便利機能は失われてしまいますが、必要な機能だけを迷わず使えるようにするには好都合な機能といえそうです。