iPhone 15シリーズの「iPhone 15」と「iPhone 15 Pro」、「iPhone 15 Pro Max」の3モデルは、対応するWi-Fi規格に違いがあります。iPhone 15 Pro/Pro Maxは「Wi-Fi 6E」に対応していますが、無印のiPhone 15はWi-Fi 6までの対応で、Wi-Fi 6Eには対応していません。
Wi-Fi 6と6Eの違いは、利用できる周波数帯にあります。Wi-Fi 6は「2.4GHz帯」と「5GHz帯」の2つですが、Wi-Fi 6Eはそこに「6GHz帯」がくわわります。どちらも正式な規格名は「IEEE 802.11ax」、最高通信速度(理論値)は9.6Gbps、最大帯域幅は160MHzで変わりませんが、6GHz帯に対応するかどうかが異なります。
6GHz帯で通信できるかどうかは、iPhoneのWi-Fi通信速度に影響する可能性があります。もちろん、ネットワークにWi-Fi 6E対応のルーター/Wi-Fiアクセスポイントを設置していることが前提ですが、Wi-Fi 6Eに対応するiPhone 15 Pro/Pro Maxのほうが通信速度は有利です。
家庭にWi-Fiネットワークを利用するデジタルガジェットが増えた現在、集合住宅のような人口密度の高いエリアでは、2.4GHz帯/5GHz帯は混雑しがちで、チャンネルの重複によるパフォーマンス低下が生じてしまいます。
一方、6GHz帯は利用可能な周波数帯域幅が広く、普及の初期段階にあるため利用者は多くありません。6GHz帯で通信できれば、多くのチャンネルが割り当てられることになり、通信に使えるチャンネル数が増えれば混雑を回避し電波の干渉が起きにくくなります。自宅のWi-Fi機器がWi-Fi 6E対応で統一されていれば、iPhone 15 Pro/Pro Maxを選ぶほうがストレスは少ないはずですよ。