人気漫画で、アニメ化もされた「葬送のフリーレン」に関連した「フリーレン構文」と呼ばれる構文が、ネット上で「汎用性が高すぎる」として注目を集めている。

「葬送のフリーレン」は、原作・山田鐘人さん、作画・アベツカサさんによる漫画作品で、今年9月にはアニメ化もされた。魔王討伐後の世界を舞台に、勇者とともに魔王を倒した千年以上生きる魔法使い・フリーレンと、彼女が出会う人々の旅路が描かれる。そんな本作において、主人公であるフリーレンが、長命なエルフ族であることに由来して放つ論法が、「フリーレン構文」として知られるようになった。

今回、大きく注目を集める発端となったのが、月刊コロコロコミックで連載中の「BEYBLADE X」と、「葬送のフリーレン」とのコラボ漫画だ。コラボが発表された当初、そもそもかけ離れたコラボに見え、そのコラボ理由は深い謎に包まれていたのだが、10月21日のコロコロコミック公式X(旧Twitter)アカウントの投稿により理由が判明。その投稿によると、「わたしはエルフだから人間のことがよくわからなくて、"人間を知る"ために旅をしているんだ。その途中で"ベイブレードX"を知ったんだよ」とのこと。なるほどなー。

この投稿をきっかけに、ネット上では「あらゆるコラボを成立させるロジックやめろ」「あまりにもパワー系こじつけで好き」「汎用性が高すぎる導入」「どんな導入も成立させる魔法」と汎用性の高さに注目が集まり、様々なコラボの可能性を見出す声が数多く集まってしまった。例えば、

  • わたしはエルフだから人間のことがよくわからなくて、"人間を知る"ために旅をしているんだ。その途中で"ゲッター線"を知ったんだよ。
  • わたしはエルフだから人間のことがよくわからなくて、"人間を知る"ために旅をしているんだ。その途中で"マツコの知らない世界"の"全て"を知ったんだよ。
  • わたしはエルフだから人間のことがよくわからなくて、"人間を知る"ために旅をしているんだ。その途中で"ラクーンシティ"と"サイレント・ヒル"と"羽生蛇村"を知ったんだよ。

などなど。

多少無理がありそうな組み合わせだったとしても、長命なエルフ族のフリーレンならあり得るかもしれないと思わせる説得力があり、あらゆるコラボを成立させてしまうのだ。しまうのだ?

なお汎用性の高さでいえば、同じく葬送のフリーレンに登場する重要なキャラクター、勇者ヒンメルを思い起こして語られる「ヒンメル理論」も負けていない。「勇者ヒンメルならそうしたから」という原理で、あらゆることに立ち向かってしまえそうになるのだ。ピクシブ百科事典の「ヒンメル理論」の頁によれば、ヒンメル理論は「勇者ヒンメルの行動規範のもと、自分も行動すればきっとうまくいく、困難を乗り越えられる」理論だとされる。曰く、Q「この岩高いし怖いのになんで登るの?」→A「勇者ヒンメルならそうしたから」。