10月27日に公開のアニメ映画『デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING』の完成披露舞台あいさつが東京・バルト9にて行われた。
本舞台あいさつには本宮大輔役の片山福十郎 井ノ上京役の朝井彩加 八神ヒカリ役のM・A・O、ブイモン約の野田順子、ワームモン約の高橋直純、ホークモン役の遠近孝一、アルマジモン役の浦和めぐみ、パタモン役の松本美和、テイルモン役の徳光由禾、大和田ルイ役の緒方恵美、ウッコモン役の釘宮理恵、田口智久監督が登壇。
会場に和田光司氏の曲「ターゲット~赤い衝撃~」が流しだされ、キャストと監督が登場。本作では02チームがメインとなり、『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』(2020年)とは少し違った雰囲気のある『デジモン』映画に仕上がっている。『LAST EVOLUTION 絆』から本宮大輔を演じている片山は「今回ははじまりの物語ということで、とても大きな意味合いを持つ作品になりました。ただそうでありながらも、初めて『デジモン』シリーズを見ていただく方にも没入していただける内容になっています」と自信満々に語る。
続けて、「明るいシーンと暗いシーンが激しくやって来て、まるでジェットコースターに乗っているかのようです。人間とデジモンとの関係性が02でしか描けないものになっており、明るさがある分、暗い部分も受けて物語が走っていく内容です」と魅力を語る。
井ノ上京役の朝井は「物語の解決策の出し方や導き方法など、みんなで考えてどのように出すのか、そこに02らしさが出ている。劇場で観るべき作品だと思ってもらえるはずです」、。八神ヒカリ役のM・A・Oは「ホーム感と温かさがあって、みんなで悩んで解決策を出していくのが02ならではの作品です」とそれぞれ作品の良さを語った。
2000年のアニメシリーズからブイモンを演じている野田は、今回『デジモン』を演じるにあたり、「TVシリーズから20年経って中身は大人になりました。声も変わらないようにと努力はしたけれど……でも気持ちは変わらずに演じました!」とコメント。同じくワームモン役の高橋は「20年経って気合も入っているので、また演じることが出来るのが嬉しかった。変わってないと思ってもらえたら嬉しいです」、ホークモン役の遠近は「パートナーの京さんが成長しているので、ホークモンもその変化に対応している。演じながらずいぶん成長したなあと思いました」と感慨深さの中にもしっかりと新しい演技をしていることを明かしてくれた。
さらに、アルマジモン役の浦和は「子どもたちは成長して大人になるけれど、デジモンとしては変わらずに一緒に支えていきたいという気持ちで演じました」、パタモン役の松本は「パタモンはずっと現状維持状態。愛すべきキャラクターです!」、テイルモン役の徳光は「テイルモンも今ではすっかりヒカリに抱かれるようなシーンもあったりして、成長したなあと思った」と各々の成長している部分や変わらない部分についての解説を交えながらコメントを残した。
初の人間とデジモンのパートナー関係を結んだというルイとウッコモン。ルイを演じる緒方は「ルイとウッコモンが初めて接触する時に生まれるリアリティが、初めて『デジモン』に触れる方にも喜んでもらえるよう、初めてを大事にお芝居ができればと思いました。それができたのは釘宮さんのおかげです」と感謝のことばを述べた。さらに、「私が知る限り、世界一長くて遅いテンポで『ハッピーバースデイ』を歌ったのが釘宮さん」とウッコモンの歌唱シーンに触れる。
それを受けたウッコモン役の釘宮は「あんなハッピーな歌なのに、ものすごく肺活量を使いました!」「作品にあるメッセージを読み取って楽しんでほしい」と見どころを語った。
また田口監督は本作について、「有名な『02』の最終回に向かって行けるような話にしようと思いました。同時に、そこを目指しすぎると『デジモン』の魅力が損なわれるとも思った。あの最終回からどのように新しい可能性を広げて大きな作品にするのか。『デジモン』という物語が進化する物語を目指しました」と制作意図について解説。
緒方は「田口監督は雪の魔術師。描く雪はとても綺麗だし、アニメだけど、あえて実写映画のような間の取り方をしています。スピード感と空間の間の取り方の素晴らしさが随所にあって、視覚的かつ綺麗な画やカッコいい画が沢山あります」太鼓判を押していた。最後に片山が「『デジモン』に大切な意味合いを持たせる劇中歌。効果的かつ今回用に磨きが掛かっています。映画館でデジモンソングをご堪能ください」と期待を煽り、舞台あいさつの幕を下ろした。