就活における最大にして最後の難関である面接。その終盤に「最後に何かご質問はありますか?」と、面接官から聞かれるのが"逆質問"です。
「マイナビ 2024年卒 学生就職モニター調査(8月の活動状況)」によると、86.5%の学生が、面接官に対して逆質問をしたことがあると答えています。もはや面接において逆質問するのは当たり前。むしろ、逆質問をしないと企業に対する志望度を疑問視されかねない状況です。
そこで今回は、逆質問をする際のポイントについて解説していきます。
逆質問の主目的は、自己PRと疑問点の解消
まず、押さえておきたいのは、逆質問の位置づけです。前述の調査では、就活生にとっての逆質問の意味について聞いています。
結果を見ると、「企業に対する志望度の高さをアピールする機会」(55.7%)、「面接前から聞きたかったことを聞く機会」(51.3%)、「面接中に感じた疑問を解消する機会」(35.0%)、「面接官に自分自身を強く印象付けるための手段」(31.5%)などが上位に入っており、基本的には(1)自分をアピールすること、(2)疑問点を解消すること、を主目的ととらえている人が多いようです。
次回の面接に向けて改善点を確認
もちろんその意味づけにまったく異論はありませんが、筆者からの個人的なアドバイスとして、「面接における自分の課題を確認する機会にする」ことをおすすめしたいです。面接官の質問に的確に答えられたかどうか、面接での自分の対応に問題点や改善点はなかったかを確認する機会にするわけです。
具体的には、「今回の面接で、私の至らなかった点、改善すべき点など、お気づきの点があれば、教えていただけませんでしょうか?」と質問し、面接官の意見や感想を求めます。
そうすることで、自分では気づかない面接における改善点が発見できるばかりでなく、自分の短所や欠点を素直に認め改善できる人間であることや、状況を俯瞰して客観的に見ることができる人材であることを面接官に印象づけることができます。
マイナス評価につながりかねない逆質問とは?
逆質問におけるNGについても紹介しておきましょう。絶対に避けたいのは、「特にありません」とあっさり答えて逆質問をしないこと。入社に対する熱意を疑われてしまいます。
また、何か質問しないといけないと思って、インターネットで調べればすぐにわかるような内容を質問するのもよくありません。休日・休暇、福利厚生制度について質問するのは問題ありませんが、「ただ、楽して働きたいだけ」と誤解されないように注意しましょう。
最近は、社員の多様な働き方を実現するために企業はさまざまな取り組みをしています。そういった取り組みについて質問すると、従業員に対する企業の考えが理解でき、面接官との会話が盛り上げるかもしれません。
いずれにしても、逆質問を振られたら何を聞くのか、事前に準備しておきましょう。
企業研究を進めてきたなかで疑問に思ったこと、企業の魅力や職場の雰囲気などについての面接官の個人的な考え、入社に対する熱意のアピールなど、いくつかの切り口で質問を用意しておき、自分なりに納得できる状態で面接を締めくくれるようにしましょう。