みんなの銀行は10月23日、iBankマーケティングと共同運営するお金に関する調査・研究組織「マネーインサイトラボ」が実施した「デジタル給与に関する個人利用意向調査」の結果を発表した。調査は9月6日〜13日、Z世代(18〜26歳)、Y世代(27歳〜42歳)、X世代(43〜58歳)を対象に行われた。有効回答数は7,164件。

  • デジタル給与という仕組みを知っている?

まず、デジタル給与について「知っている」または「聞いたことはあるが詳しくは知らない」と答えたのは全体の6割超となった。

Z世代においては約半数が「聞いたことがない」と答えているが、概要を説明した上で利用意向を伺ってみると、3.4%が「給与の全額利用したい」、62.3%が「給与の一部であれば利用したい」と回答した。

  • デジタル給与を利用したい?

また、「副業をしている人」と「副業をしていない人」に分けて見てみると、副業をしている人の方がデジタル給与に対するニーズが高いことが伺えたほか、アルバイトをしている人に絞って利用意向を探ってみると、「(一部または全額)利用したい」と回答した割合は7割近くに上った。

給与口座数別で見てみると、口座を1つしか指定できない人に比べて、口座を2〜4つ以上指定できる人の方がデジタル給与に対するニーズが高い傾向が見られたが、現在1つしか指定できない人でも約半数が一部をデジタル給与で受け取りたいと回答する結果となっている。

  • デジタル給与を利用したい?(給与口座別)

「(一部または全額)利用したい」理由については、世代間では特に違いは見られなかった。最も多かったのは、「今後キャッシュレス化が進んでいくから」となり、次いで「電子マネー残高をチャージする手間が省けるから」が続いた。

  • デジタル給与を利用したい理由は?

デジタル給与として受け取りたい具体的な金額に関しては、Z世代よりもY・X世代の方が高額となる傾向が見られた。その金額が給与に占める割合については、どの世代も「10〜30%未満」が最も多い結果となった。

デジタル給与の受け取り先として利用したいサービスを聞いてみると、「PayPay」が圧倒的多数を占め、どの世代でも最も多い結果となった。特にZ世代は8割以上が選択している。一方で、Y・X世代では、「d払い」や「楽天ペイ」を選択した人も一定数見られた。

  • デジタル給与の受け取り先として利用したいサービスは?

デジタル給与を「利用したくない」と答えた人にも、理由を尋ねてみたところ、Z世代では「電子マネーのチャージは都度自分でしたいから」や「現金や銀行口座への出金時に手数料がかかるから」が多数となった。Y・X世代では「障害発生時に残高を保証してもらえるか不安だから」「電子マネーのセキュリティが不安だから」といった声も多かった。

  • デジタル給与を利用したくない理由は?

どのような条件が加わったらデジタル給与を利用したいと思うか聞いてみると、「ポイント上乗せ」が54.2%で最多となり、次いで「現金や銀行口座への出金にかかる手数料の無料化」が50.8%で続いた。